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街灯に寄りかかって♪

今朝の朝日新聞の歌壇に、素敵な歌があったのでご紹介しましょう。

名案が浮かんだように 街灯がパッと点きたる 夕暮れの道

佐佐木幸綱先生の選です。
今週先生に選ばれたのは、防衛力の抜本的強化とか原発政策の見直しなどの慌ただしい大方向転換に関するものや、鳥インフルエンザの発生に伴う大量の殺処分など、気持ちが重くなるニュースに材をとった作品が多くて、私も憤りを再燃させていた中、まさにパッと気分を変えてくれる一首でした。
横浜市の山田知明さんの作です。

最近、朝起きたとき、窓辺に立って1~2分外を眺めて頭の中で実況中継をするというマインドフルネスのワークの一つを習慣にしていまして、遠くに見える大きな交差点の赤信号が青に変わる瞬間を見届けてワークを終わりにするようにしています。

光って、何だか大きな力を持っていますよね。

街灯といえば、英ロンドン発のハートウォーミングな名作ミュージカルで、日本でも宝塚歌劇団などで度々上演されている「ME AND MY GIRL」の中に「街灯によりかかって」という素敵なナンバーがあります。主役二人による切ない幻想のダンスシーン「ランベス・バレエ」に繋がる歌です。
ポスターの図像にもこのシーンのビル(主人公)の姿が使われていて、このミュージカルの代表的なナンバーの一つです。
懐かしくなって動画を漁り久々に視聴したら、やっぱりいいシーンでした♪
燕尾服にトレンチコートが、とっても英国風。
最後、音楽の終わりとともにビルが跳び上がり、街灯を吹き消して暗転する演出も、お洒落で好きだったなあ。
私が大好きな配役のバージョンは正規の映像がおそらく皆無で今でも悲しいけど、脳裏にはしっかり残っています。

心の中に宝物としてしまっておける記憶の欠片が沢山あるのは、豊かなことですね(^^♪


さて、話は戻って。
今日の歌壇には、常連さんの一人、長尾幹也さんの歌がかな~り久しぶりに載っていて少しホッとしましたが、闘病中の厳しい心境が窺える歌で、心が痛みます。

病室の壁に掛かれる絵画にて 雪積む街に並ぶ裸木


「街灯に寄りかかって」、孤愁をかみしめる真冬の一日…。
週明けしばらくしたら、やっと春分です!

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