花物語

赤い花びらが綺麗に散った。
花には家族もいた。
花吹雪はとても真っ赤で綺麗で。
でも花たちはバタバタと枯れていく。
棘を生やした薔薇や毒を装備した花。
沢山工夫して攻撃されないよう、枯れないように
生き延びて、散った。
枯れた。
しおれて倒れた。
蓄えた水が茎から漏れる。
「助けて」と震えても相手には伝わらない。
花は風に吹かれても折れるほど脆くなった。
鮮やかな赤の花びら。
全て一瞬にして消えた。
靡いた花びらも、茎も、全て。
灰になってカスになって
一瞬で消えてしまった。
8.6   数字の意味を知らない若者もいる。
この話をどう受け取るか。
忘れないで。
後世に繋がないといけない。

8月6日  広島原爆投下の日。
覚えて。世界的な問題であり、
世界的な大量虐殺。 
8月9日  長崎原爆投下の日。
広島と同じく、何万人もが一瞬で
灰となって消えた。
8月15日 終戦日。
大勢の犠牲を失った。それと同時にそれ以上
犠牲は出なかった。敗北から学んだ事は
勝利から学ぶより合理的に学べる。

でも敗北の裏にいる犠牲は
消えない。

 無駄に干渉し過ぎずに、月日を忘れず、
その日が来れば、黙祷を捧げよ。

君がこれを見て何を思うか。
幸せな日々に乾杯。








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