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こだぬきズプレゼンツ【創作童話】ちびっこたぬきまつりの大ピンチ

「今何書いてるん」
夏休みの昼下がり、退屈していた息子こだぬきに聞かれる。
「今お休み中」
「なんで?」
「なんでだろうね」
「じゃあ俺たちが書いたやつお母さんのとこに載せてよ。」
「どれ?YouTube?」
「ううん。ノート」
「note?」
と言うわけで、今回はこだぬきズ企画です。

ちびっこたぬきまつりの大ピンチ

原作 息子こだぬき
イラスト 娘こだぬき
校正・編集 たぬきち

たぬき島はここ数年恐ろしい病気が流行していた。そのせいで、ちびっこたぬき祭りは開催できずにいたんだけど、今年は2年ぶりに開催されることになったんだ。

「お祭りたのしみ」妹のちびびが言った。「そうだね」とぼくはこたえた。

お祭り会場に行ってみると、祭りの準備が全然進んでいない。天気予報では明日は嵐になると伝えているので、何としても今日中にお祭りを開催する必要があるのに。
ぼくとちびびも手伝うことにした。

朝から始めて夜になるまで手伝ったけど、ちっとも間に合いそうにない。

残念ながら祭りは中止になってしまった。ぼくらはすっかり疲れきって家に帰った。

「お祭りしたかった」ちびびが言った。
「早く寝なさい」おかあさんにいわれ、がっかりしながら眠りについたんだ。

次の朝。嵐が来る予報だったのに、外はとってもいい天気だった。朝早くから手伝いに来てくれたたぬきが大勢いて、準備が終わったんだって。

でも、恒例の川を渡る船が用意できなかったようだ。子どものたぬきたちはお祭りの最後の花火は船に乗って見る。

船の上で子どもたちが歌を歌ったり太鼓をたたいたりしてお祭りを盛り上げる。お祭りの日のために練習して来たぼくもちびびも本当にガッカリした。

それを知ったほかの島からやってきたたぬき達がこう言ったんだ。
「私たちもお祭りが見たいので船をぜひ使ってください。」

朝から晩までお祭りは続いた。無事船に乗ったぼくと子どものたぬきたちも一生懸命、歌や太鼓を披露して、とびっきり頑張った。

最後に大きな花火が打ち上げられて楽しいお祭りができたんだ。とっても嬉しかったよ。

おっしまい🎆

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