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好きなことで起業・副業 ハンドメイドのネットショップ開業講座 *入門編*

セクション1 ネットショップ作りの前に
1 はじめに
2 フリマアプリじゃダメなの?
3 ネットショップのメリット・デメリット
4 販売価格を決めよう
5 ネットショップの選び方(近日掲載)

セクション2 【実践】ネットショップ作り・基本編
6 【実践】レンタルサーバーを借りよう(近日掲載)
7 【実践】独自ドメイン・SSL(近日掲載)
8 【実践】ホームページを作ろう(近日掲載)
9 【実践】ショッピングカートを作ろう(近日掲載)
10 【実践】ショップ専用メールアドレス(近日掲載)
11 【実践】ネットショップの下準備・その1(近日掲載)
12 【実践】ネットショップの下準備・その2(近日掲載)
13 【実践】ネットショップの下準備・その3(近日掲載)
14 【実践】ネットショップの下準備・その4(近日掲載)
15 【実践】商品の写真撮影(近日掲載)
16 【実践】商品を登録しよう(近日掲載)
17 【実践】商品が売れた!(近日掲載)

【更新状況】
2019.7.11 1~3章を掲載しました。
2019.7.12 4章を掲載しました。

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1. はじめに

こんにちは。
ハンドメイドが趣味の元Webクリエイター、渡辺ペコです。

私は元々、IT系の会社で、システム開発に携わったり、Webサイトの制作を行っていました。
出産がきっかけで会社を辞め、その後、子育てしながら起業しました。
今はハンドメイドのネットショップを運営する傍ら、個人のネットショップを開業したい方たちのサポートや、動画編集のお仕事などを行っています。

まず質問なんですが…
皆さんの中に、次のような方はいらっしゃいませんか?

・趣味のハンドメイドで収入を得たいな~と漠然と思っている
・でも、何をどうしたら良いのか分からず行動に移せない

・ハンドメイドのフリマアプリですでに作品を販売している
・でも、月々の安定した収入には程遠い

・自分自身のネットショップを持ちたい
・でも、あまり費用をかけたくない
・パソコンが苦手で、詳しい方法もよく分からない

…いかがでしょう?
ご自分に当てはまる項目はありましたか?

「大好きなハンドメイドをビジネスとして成功させたい!」
と願っている方に、この講座を通して、私の持っているノウハウをすべてお伝えできればいいなと思っています。

この講座では、最小限の費用で本格的なネットショップを作る方法から、ショップ運営、売上を伸ばす方法まで、さまざまなテーマを順に取り上げつつ、時には私自身の経験やエピソード、失敗談なども交えつつ、皆さんの起業や副業を軌道に乗せるための参考としてお役立て頂けるような情報をお届けしたいと思います。

そして皆さんが、
「私はまずこれに取りかかればいいのか!」
と最初の一歩を踏み出して頂けたり、
「この通り実践すれば、私のネットショップもうまくいきそう」
と安心して、ショップ作りに取り組んで頂けたり…と、
大好きなハンドメイドが、皆さんの安定した収入や副業となるきっかけになればいいな、と思っています。

うまくいくだろうか…と今はまだ自信が持てなかったり、不安に思ってしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、つい数年前の私も、まさにそういう状態でした。

フルタイムの仕事を辞めて小さい子供を育てながら、自力で安定した収入を得るなんて、本当に私にできるんだろうか…といつも不安でいっぱいでした。でも、ハンドメイドという自分の好きなものを仕事に選んだからこそ、楽しみながら頑張ることができ、途中で投げ出さず続けることができて、結果的にビジネスとして成立させることができたのだと思っています。

私の場合、最初は「家に居ながら、少しでも生活のために収入が得られたらいいな」と思って始めたハンドメイドの小さなビジネスでした。
でも今は、自分のビジネスが本当に楽しくて仕方がないと思っています。
仕事をする時間が楽しくなるなんて、会社勤めをしていた頃には想像できなかったんですが、自分でビジネスを始めてみると、今の自分がいつも何かにワクワクしていて、人生そものもが楽しい!と思えるようになったことに気がつきました。

私は今30代ですが、やりたいこと全部、今のうちに試してみなくちゃ!今やらないと、年を取ってから絶対「あぁ…あの頃、失敗を恐れずもっといろいろ挑戦してみれば良かった」と後悔するに違いない!…と、最近すごく焦っています。
どうか皆さんも、10年後・20年後に後悔しないために、そして、大好きなハンドメイドのビジネスで安定した収入が得られるように、ぜひ一緒に頑張っていきましょう!

この講座は、
初心者向けのネットショップ開業ノウハウを、ハンドメイド作家さんに向けて執筆したものです。
ネットショップの構築には、
・有料レンタルサーバー【Xserver】(月額1,000円程度)
・無料ホームページ作成ソフト【WordPress】
・無料ショッピングカート【Welcart】
を用いて、
パソコンが苦手な方にも分かりやすく、細かい操作方法まで手取り足取りご説明していきたいと思います!
(※2019年7月現在の情報を元に執筆し、不定期に内容を加筆・修正していく予定です。)

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2. フリマアプリじゃダメなの?

販売メディアのお話です。

現在すでに、ハンドメイド作品の販売を始めていらっしゃる皆さんは、どのメディアを使って作品を販売していらっしゃいますか?
また、まだこれから販売メディアを選ぼうとしていらっしゃる皆さんは、どんな方法で売ることをイメージしていらっしゃいますか?

メディア = 手段・媒体
つまり、ハンドメイド作品を売るメディア(手段・媒体)といえば…

最近主流なメディアには、メルカリ、minne、Creema、ラクマ、ヤフオクのようなオンラインで売買するためのサービスがありますよね。

それから、お住まいの地域で開催されるような、リアルなフリマに出店する、という方法もあります。

他には、委託販売…例えば、常設のハンドメイド商品の店舗に、一作家として作品を卸す、という方法もあると思います。

今回この講座で解説するのはネットショップの開業方法なんですが、まずは、フリマアプリと個人のネットショップを比較しながら、どういった点が異なるのか、また、なぜ私がフリマアプリではなく、わざわざネットショップの開業をお勧めしたいのか、という点を詳しくお話ししていきたいと思います。

まずは、フリマアプリと個人のネットショップの、メリット・デメリット(長所・短所)を下の図で比較してみました。

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もし、今手元にあるハンドメイド作品を手っ取り早く売ってしまいたいなら、圧倒的にフリマアプリの方がお手軽です。

何故なら、売る場所と方法を最初から用意してもらえているわけですから、あなた自身は何も用意する必要がない、ということになります。
スマホにアプリをインストールして、自分のアカウントを1つ作ってしまえば、もう売り始めることができるわけですよね。もう1つ、フリマアプリのメリットとして大きいのは、金銭のやり取りをアプリ任せにしてしまえることだと思います。

こういったメリットの代償として支払わなければならないのが、利用料・手数料といった、そのアプリのサービス会社に対して支払われるマージンです。
だいたい商品の10%前後の金額に設定されているところが多いかと思いますが…、

例えば皆さんが毎月5万円の収入なり、副収入なりをハンドメイド作品の販売で得る場合、年間で計算すると、60万円の売上のうち、年間6万円がサービス会社に持って行かれてしまうことになります。

1000円の商品のうち100円…と考えると、大したことない金額のようにも錯覚してしまいますが、塵も積もれば…結構大きい額です。

そして、フリマアプリでの2つ目のデメリット…私はむしろこちらのデメリットの方が大問題だと考えて、個人ショップを開業する道を選ぶことにしたのですが、他の人の商品に埋もれて目立ちにくい、価格競争に巻き込まれてしまう、というのが、フリマアプリや、楽天市場などの大手サービスを利用する際の、怖いデメリットだと考えています。

フリマアプリは誰でも気軽に出品できますので、ハンドメイドが趣味という人の中でも、「これで起業しよう」「副業としてやっていこう」などとは、本気で考えていない方たちも、たくさん出品しています。
「私のハンドメイド作品でも売れるのかしら?ちょっと出品してみよう」という方たちが、大勢参加されているわけですね。

そういった方たちの作品の価格がどれくらいに設定されているかというと、「材料費」に限りなく近い場合が多いです。
作るのにかかった人件費が、ほとんど含まれていない値付けをされているわけです。
何故かというと、彼ら・彼女らは、儲ける気が無いからです。
売上によって得られる利益のために出品しているのではなく、
「私の作品が売れた、認められた」
という自己承認欲の満足というところにウエイトが置かれている場合、材料費以上の価格を付ける必要が無い、というわけです。

そういった方たちと同じ土俵に立ってしまうと、(よほどカリスマ性を持っている人でなければ)圧倒的に不利な立場になってしまいます。

消費者はすべての作品を並べて、どれを買おうか考えますから、その中で自分の作品を選んでもらおうとすれば、私たちもハンドメイド作品の価格を、そのフリマアプリ内の相場に合ったものに、せざるを得ません。
まわりに合わせてどんどん値下げしてしえば、せっかく作品が売れても、「材料費程度しか戻ってこない」という悲しい事態に陥ってしまうのです。

そこからさらに、先ほどお話したサービス利用料・手数料が引かれるわけですから、手元に残るお金もほんのわずかになってしまって、これでは一体何のためにやっているのか?このやり方で、将来の安定した収入に繋がるのか?これで果たして副業と言えるのか?という、あまり喜ばしい状況には、ならないのではないかと思います。

もし、「私は材料費が返ってくれば、それで十分。誰かが私のハンドメイド作品を使ってくれれば幸せ」という思いでこの講座をご覧になってくださっている方がいらっしゃれば、その方には、わざわざご自分のネットショップを開業などせず、フリマアプリ1本でやっていかれることをお勧めします。

では次章では、フリマアプリではない方の、私がこの講座で皆さんにお勧めしたいネットショップについての、メリットとデメリットについてお話させて頂きます。

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3. ネットショップのメリット・デメリット

個人で作るネットショップのメリットは何かと言うと、まず少ない費用でショップを持つことができます。
金額で言いますと、だいたい1か月あたり1000円ちょっとくらいでしょうか。
商品が売れるたびに10%のマージンを取られたり…ということも無く、たくさん売れば売るほど、利益はしっかり増えていきます。

では反対に、ネットショップのデメリットなんですが、フリマアプリのメリットの真逆ということになります。

まず、ネットショップの準備に、少し時間がかかります。
もし今すぐ売りたい商品が手元にあるとしたら、恐らく、それを売り始められるのは、最低でも数日先になるはずです。

このあたりのスピードは、パソコン操作に慣れているかどうかで個人差があります。
早い方なら1日で販売開始できるし、慣れていない方なら、もう少し時間がかかるかもしれません。

そしてもう一つのデメリットは、お客様との金銭のやり取りを、自分で行わなければならない、ということです。
お客様から入金があったかどうか確認して、それから商品を発送する…というあたりのやり取りですね。
このやり取りを面倒に思われるかもしれないですが、いずれクレジット決済を導入して頂くことで、入金確認の面倒さの8割は解消されるはずです。
クレジット決済の導入方法については、少し先の講座で詳しくご説明したいと思いますので、少々お待ちください。

…というわけで、前回と今回とで、フリマアプリと個人ネットショップのメリット・デメリットをざっと比較してきたんですが…、
あなたがどちらを選ぶべきか?
はっきり結論を言います!

もし、毎月の商品売上12,000円以下くらいを想定されているのであれば、迷わずフリマアプリの方を選んでください!
ざっくりした計算にはなってしまいますが、フリマアプリに取られる手数料…つまり12,000円の売上で手数料が10%なら、毎月1,200円の手数料を取られてしまいますよね。
一方、ご自分のショップの運営費には最低でも毎月1,000円~1,200円程度かかってきますので、もし月々の売上を12,000円以下と見積もっていらっしゃるのでしたら、フリマアプリを選んで頂く方が、断然お得だと言えます。

「いや、私は今後これを収入源の1つとする予定で、当然12,000円以上の売上を目指しています!」という方は、フリマアプリで販売するより、ほんの少し回り道になってしまうとは思いますが、たくさん作品が売れても手元にしっかり利益の残る、【ネットショップ開業方法と売上アップ術】を、この講座を通して、しっかりとご説明させて頂きたいと思います。

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4. 販売価格を決めよう

価格設定、商品の値段の付け方のお話をします。

皆さんが商品の値段を付ける時、どのようにして金額を決めていますか?
あるいは、まだ実際に販売したことが無い方は、どうやって金額を決めようと思いますか?

例えば、こういう方法はどうでしょう?
ハンドメイドのポーチを売りたいと考えた時、世の中に出回っているハンドメイドのポーチの相場を調べて、だいたいその金額に近い値段を付けて売る。
…どうですか?良い方法だと思いますか?

もちろん、そういう値付け方法をされている方も大勢いらっしゃると思います。
…が、きちんと儲けを出してビジネスとして成り立たせようと思うのであれば、この方法はやめておいた方が良いと思います。
このような、相場価格に左右される値付けをしてしまうと、よそのショップとの値下げ競争に巻き込まれてしまって、結局十分な利益が得られない…という結果になってしまいがちです。

価格を決める時、必ずこれだけは含めておいて頂きたい金額がこちらです。

原価 + 経費

それとも、ざっくりこう言ってしまった方が分かりやすいでしょうか。

材料費 + 人件費

材料費としてかかった原価や、制作や販売にかかった人件費を合計した金額。
少なくとも、この金額を下回る値付けは、絶対にしないでください。

もし、これから販売しようとしている商品が、
「材料費+人件費、以上の値段を付けると、高くなりすぎてとても売れそうにない」としたら、その商品はあなたのお店で扱うべき商品ではない、もしくは、材料や制作方法などを見直して改善するしかない、と考えた方が良いと思います。

ではちょっと、試しに計算してみましょうか。
たとえば、この人形サイズの浴衣は、私が実際にネットショップで販売しているものです。

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この商品は、材料費に500円かかっています。

・浴衣の布
・浴衣に付けているスナップボタン
・帯の布
・帯の内側に入れている芯地
・帯締めのレース
・帯に付けているマジックテープ
・帯留めのバラ飾り
・浴衣の内側に縫い付けているショップ名の織タグ
・梱包用のビニール袋と台紙の厚紙

次に人件費ですが…
この浴衣の制作時間には、1着あたり3時間半かかっています。
また、販売処理にかかった時間(注文が入って、入金を確認して、お客様の住所と宛名を書いて、梱包して、郵便で送って…という作業にかかる時間)に、合計10分かかっています。

…というわけで、

材料費 500円
人件費 (制作3.5時間+販売処理10分)× 時給900円 = 3,800円
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合計 3,800円

つまり、3,800円以下の値段は付けるべきではない、ということです。

人件費の部分が、意外と高くなってしまいますよね。
でも仕方がないです。
工場で大量生産しているわけではないですから、このゆかたの価値の大部分は、「材料」ではなく、「1点1点作る手間」だからです。

この浴衣に3,800円という値段を付けたとき、私は正直、自分で「高すぎる」と思いました。
フリマアプリでこれと近い商品を探すと、1500円で販売している人だっているのです。
そんなお買い得な価格を見てしまうと、
「3,800円なんて高すぎるんじゃないだろうか…」
と急に弱気になって、思わず値下げをしてしまいたくなります。
…が、そこはぐっと我慢しましょう!
私自身は、値下げの誘惑に勝ったからこそ、結果的に失敗せずに済んだのだと思っています。

ここはひとつ腹をくくって、
「1500円のゆかたを探す人は、私のお客ではない!」
と、割り切るくらい、強気に行っておきましょう!

ところで…
「ハンドメイド得意な人あるある」だと思うんですが、周りの人から、
「材料費を払うから、代わりに作って」
と気軽に頼まれた経験はありませんか?
仲の良いお友達からそう頼まれたら、皆さんどうしますか?

「材料費を払うから」と言う方たちは、例えばこの浴衣で言うなら、
「500円(材料費)」がこの商品の価値のすべてだと思っているので、気軽に「作って」なんて頼むわけですよね。
「3,300円(人件費)」の部分が見えていないわけです。

本当に仲の良い友達や、日頃からすごくお世話になっていて、「この人のためなら私の作業時間なんてちっとも惜しくない」と思う相手なら、私は作ってあげると思います。
むしろ「材料費は要らないからプレゼントさせて」と言って、喜んでボランティアしています。

しかし!
ビジネスであるネットショップで、ほとんど材料費に近い価格で販売する…などということは、決してやるべきではありません!

どうでしょうか?
最低限いただくべき金額と、価格設定のイメージは見えて来たでしょうか?

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続きも、順次掲載予定です。少々お待ちください(*^^*)

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