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アメリカで出会った100の光景 No.19<大自然の絶景>自然が作り上げた巨大な橋・レインボーブリッジ


「猿の惑星」ほか複数の映画の撮影地であるレイクパウエルのクルーズツアーに参加した。
日本だと湖のクルーズといえば、くるっと一周というのが一般的だけど、ここはなんと全長300kmもある長い長い川のような人造湖。リバークルーズのようなイメージ。


中型の船はスムーズに進む。ダムの建設によって水に沈められてしまったキャニオンの光景は、そのいきさつを知れば複雑な心持ちになるが、壮観で美しい。
デッキで風を浴びながら、刻々と変わる入り組んだ岩山の景色に見とれているうちにあっという間に2時間半。
船着き場に着くと、小さなボートも何艘か停まっていた。
さて、ここから歩いて30分ほどの場所にあるレインボーブリッジこそが、このクルーズの目的地。


そそり立つ岩の下を歩く。レインボーブリッジまではトレイルがあるが、どこにも隠れるところのない炎天下。お昼近くの日差しはとにかく強烈だ。

歩くこと20分、レインボーブリッジが姿を現した。
それにしても暑い!

おお!美しいドーナツ型。想像していたよりも大きい。
ちなみに、ざっくり言うと、このレインボーブリッジは、川の流れによって岩が削られてできたもの。アーチーズ国立公園に点在するアーチは風雨によって削られてできたもの。同じような形なのにブリッジとアーチと呼ばれる違いはそこら辺からきている。

高さは約88m。内側の幅は約71m。
てっぺん部分の厚みは約13m、幅は約10m。
数字にあまり興味のないわたしでも気になるブリッジのサイズ。
巨大で、ずんぐりむっくりしていて、アーチーズのアーチに比べると男性的な印象を受ける。

(↓同じ位の幅のアーチーズ国立公園のランドスケープアーチ)


以前は、橋の真下まで行ったり、のぼったりもしていたというが、今はナバホ族の聖地として敬意を払うため、あまり近くへは行かないようにということだった。
レインボーブリッジという名前も「石に変わる虹」というナバホ族たちの呼び名が由来になっている。

気がつけば橋のそばにレンジャーが現れた。この辺りについての説明をしてくれたのだが、英語の説明がほとんどわからなかったわたしはただただ、暑い中大変だなあと思っていた。お互いに。


説明はわからなくても、姿を見れば存在感に圧倒される。
聖地として大切にされている場所だというのも納得だ。
今は川は涸れているが、水が流れていたらどんな風景だったのだろう。

船着き場までは来た道を戻る。
干からびそうになりながらの20分。湖が見えたときには心底ホッとした。

レインボーブリッジ国定公園 (ユタ州)
Rainbow Bridge National Monume


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