01のコピー

リサーチあるあるから見る、ユーザーリサーチ、UXリサーチの使いどころ

2019/03/27:English version here2019/03/28:スライド追加、テキスト加筆しました


こんにちは @vegemaki(べぢまき)です最近イベントでUXリサーチについてお話することが増えてきました。UXリサーチに関してもっと知りたい方が増えてきていると感じたので、イベントでのスライドとスクリプトを全文公開します。読んでの質問や感想、相談、「ちょっとリサーチうちでやってよ!」など、何でもお気軽に連絡ください!Twitterはこちら

画像1

こんにちはべぢまきです。SNSではvegemakiで情報発信しています。
UXリサーチャーとして働いています。
個人でも会社員としてもリサーチをしたり、リサーチ結果の共有手段としてワークショップを実施したりしています。


画像2

今までこのようなリサーチをやってきたのですが、
その中で私が感じた「リサーチャー的あるある」を通じてリサーチについてお話します。
リサーチャーじゃない方は伝わらないかもですが、そうなのかと思ってください!笑


画像3

では、早速あるあるいきます。
うさぎ氏から、このような相談がきました。


画像4

ユーザーインタビューをしてくれ、との依頼ですが、
「リサーチで知りたい事」を踏まえるとユーザーインタビューは適切ではないなという場面が多々あります。
しかし、ユーザーインタビューをする前提で段取ってしまった後なので、
「なにがなんでもユーザーインタビューで!」とお願いされたりします。
「知りたい事」に対するリサーチ手法の選定がうまくいってないパターンです。

リサーチ手法の選定段階からリサーチャーを招集すればこの課題は容易に解決しますが、
社内にリサーチャーが居ない組織もあるので難しいところです。


画像5

次のあるあるいきます。


画像6

次はアンケート調査をしてくれ、との依頼ですが、
「リサーチで知りたい事」を踏まえるとアンケート調査は適切ではないなという場面も多々あります。
しかし、アンケート調査をする前提で段取ってしまった後なので…(略
こちらも「知りたい事」に対するリサーチ手法の選定がうまくいってないパターンです。


画像7

次のあるあるいきます


画像8

サイトで計測している定量データが大量にあるため、
「少ないサンプル数への調査(インタビュー調査など)は要らんやん!」とのことです。
定量データ、定量調査、定性調査など、調査手法や調査データの使いわけができていないパターンです。


画像9

今までのあるあるを見て、「え、何が違うの?」「今までそうしてた!」という方もいらっしゃるのでは?
いいのです!なぜなら、リサーチの使いどころや使い分けを伝えるのはリサーチャーの役割だから!
ということで、今日はリサーチの特徴とつかいどころを、みなさんにお伝えできればなと。


画像10

困難な状況に陥った時や新規サービスを検討する際に、
「リサーチをすれば何でも解決して万事うまくいく!」
と思われている方もいますが、そんなことはありません。
私はスプーン曲げすらできません。


画像11

リサーチとは、
このよくわからない黒いごちゃごちゃしたのを、
よく見て、開いて、整理することで、


画像12

Researchという文字の集まりだったのだ、とわかるようにすることです。


画像13

そして、ゼロから新しいことを生み出すには、
リサーチから得た情報とそれを取り扱う発想法が必要です。
リサーチをしたらすぐにSuper greatでinnovativeなアイディアが出てくる、ということはほぼほぼ無いです。


画像14

そんなリサーチですが、
私が実施したことがあるものだけでも、こんなにたくさんあります。


画像15

大きく分類すると、
質的に調査する定性調査と、数的に調査する定量調査に区分できます。


画像16

それにしてもリサーチ手法ありすぎるし、どこで、何を使うねんって話ですよね。
それをお伝えします!
でもその前に…


画像17

サービス改善の流れを整理しましょう
こんな感じですよね。


画像18

そして対応するリサーチがこんな感じです。
問題箇所の特定は、重要度や深刻度など数的に判断する要素多いため定量調査が向いています。

問題発生理由の特定は、「どうしてその問題が起きているのか?」のストーリーを明らかにするものです。そのため質的な定性調査が向いています。

解決案の方向性検討は、前述の通りリサーチ単体では対応が難しいです。

解決案の検証は、「検討した解決ストーリーがユーザーにマッチするか?」を検証するものです。そのため、こちらも質的な定性調査が基本的には向いています。(内容によっては定量調査を用いたりもします)

画像19

ではあるあるに戻りましょう。
このケースでは、どのようなリサーチをするのがよいでしょうか?


画像20

このスライドの1つ目のケースにあてはまるので、定量調査が良さそうですよね。


画像21

具体例をあげると、
自社のうさぎ用品ECサイトの売上と競合他社の売上の市場シェアを調査したり、
ペット用品市場全体に対しての自社売上のシェアを調査することで課題を発見できそうです。


画像22

このケースでは、どのようなリサーチをするのがよいでしょうか?


画像23

このスライドの2つ目のケースにあてはまるので、定性調査が良さそうですよね。


画像24

具体的に例を説明すると、
サイト閲覧から購入にいたるまでのサイト行動をユーザーにテストしてもらうユーザビリティテストなどが向いています。


画像25

このパターンはどうでしょうか?


画像26

場面によって、
数的な定量調査(定量データ)が必要なときもあれば、
質的な定性調査(定性データ)が必要なときもあります。


画像27

なので一概に「定量データだけあれば、定性データは軽視していいのだ」とは言えないです


画像28

リサーチをうまく活用して、より良いサービスを世の中にだして行きたいですね



画像29

イベントでUXリサーチの話をする中でたくさんの方がリサーチに対して悩みを持っているんだなあと感じたので、**
今年は個人としてお仕事やご相談をたくさん受けようと思っています。**
リアルサービスやリアルプロダクト、旅行系などだと特に私の興味が爆増します。

画像30

Twitterからでも、noteからでも、
質問、フィードバック、案件のご相談などなどWelcomeです!

ここでは一般的なケースについて紹介しており、
個別ケースや例外について詳細に言及できておりません。
もっと詳しくしりたい場合なども気軽に質問してください!

ご覧いただきありがとうございました!

この記事が参加している募集

noteでよかったこと

サポートが執筆の励みになります!