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TANGERINE DREAM : Thief

プログレッシブロックと言って名前が挙がるのはキングクリムゾン、ELP、YES、ピンクフロイド、他にも色んなバンドがあるがドイツではタンジェリンドリームが筆頭ではなかろうか。
高校生時代にハードロックからプログレへと興味が移り、ELPやピンク・フロイド、YESなどを主に聴くようになって、イタリア、フランス、ドイツなどのユーロロックシーンに興味を持つが、田舎の岡山のこと今ひとつ情報が少なかった。当時はインターネットなど無く、輸入レコードを扱っているのはGREENHOUSEとレコードコーナー。しかも高校生の時には倉敷にいて、ほとんど岡山には出ていったことがないという田舎者^^;仕入れる情報元はNHK-FM渋谷陽一の「ヤングジョッキー」だったのか「サウンドストリート」だったのか、他にはAMの深夜放送。また、ロッキンオンやロッキンf、プレイヤー、ヤングギターも発行されてたなぁ。なので、実際にマイナーな洋楽を耳にするのはとても貴重な時間だった。そんな中で、近所にできてた小ちゃなレコード屋さんは、なんだかちょっと訳ありげな未亡人が(勝手に想像してたのだが)新譜を視聴させてくれてた。だが、そこで手に入るのは国内盤だけで国内盤がプレスされていないアーティストのレコードは都会の輸入レコード屋さんに行かなければならないのだった。

まあ、タンジェリンドリームなどはメジャーなバンドであったので雑誌などでも紹介されていたが、なかなか聴く機会には恵まれない。FMの番組表をにらめっこして、それらのユーロロックの特集などあろうものなら、ラジオの前に齧りつていた。その頃、タンジェリンの幾らかの曲は聴いたのだが、あまりピンとこなくてアルバムを買うまでには至らなかったのだと思う。その後、大学生になってペパーランドでバイトするようになると、店にあるレコードを貪るように聴いた。営業時間のお客さんがいない時間を見計らって、通常時にはかけられないようなマイナーなものを時々聴いた。当然プログレも多くあったので、タンジェリンドリームも聴いてみたのだが、その中で異彩を放っていたのがこのアルバム。聴きやすいのよ^^。当時バイトの先輩Yさんはプログレに詳しく、色々といいバンドを教えてもらったのだが、このアルバムのことを「クラッカー」と言っていて、どこにもそんなタイトルないぞと思っていたのだが、しばらくしてライナーを読むと「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」という邦題のついた映画「Thief」のサウンドトラックということだった。結局、まだこの映画を見ていないのだが何故こんな邦題がついたのか分からない。とにかく、映画は観ていないがおそらく抜群に良さそうに思える音楽^^;後から知ったのだがタンジェリンは映画音楽も多く手掛けているようだ。中でも驚いたのはあの名作「SORCERER」邦題「恐怖の報酬」も手掛けていたということ。

なかなかにプログレの沼は深いのだった。

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