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【注意喚起】受けない方がいいオーディションについて。そして僕の本音の話。

この記事を書きはじめてすぐ、僕は迷った。

最も身近な当事者が「納得している」と言っていることを蒸し返していいのか?
僕がこの記事を書くことは僕自身にとってどんな意味があるのか?
様々考えた。

だから最初に伝えておこうと思う。
これは僕個人の感覚で、僕個人の意見です、と。

直接的な詐欺の告発などではありません。
ただ、限りなくそれに近いと僕が思ったから、それについて書きます。
(この記事は無料記事だけれど、有料記事と同様いずれ少しづつ追記していくと思う。今はこの形で公開します)

この記事がとある僕の生徒様の目に触れしまったら、僕は次に会ったとき何の話ができるだろうか。


発端は、半年と少し前。

その「受けてほしくないオーディション」を受けて合格したと言う方が僕の体験レッスンを受けにきた。

レッスンが終わる頃になってその話を聞いて、僕はショックを受けた。
そしてとても苦しくなった。
「関係性が出来上がっていない段階」で事実を伝えることがいかに難しいかをよくわかっていたからだ。


僕は少しづつ、少しづつ、関係を作り、
また少しづつ、断片的に、正確な情報と知識を伝えた。

そのオーディションはいわゆる「オーディションビジネス」であり、
夢もへったくれもないぼったくりサービスだった。


「窓口の広いオーディション」には、窓口が広いわけがある。
誰でも応募ができた方が、カモがかかりやすいからだ。

年齢、性別、職業、経験、能力、そんなのは問う必要ない。
むしろ「お金を持っている非業界人」ほど都合のいい相手はいない。

業界の相場、常識のない相手をノせるのはそんなに難しいことじゃない。


僕は悔しい。


そう言うオーディションは、受かってから70〜100万ほどのお金を合格者に支払わせる。
合格者が払うのだ、受かっているのに、だ。

サポートとは聞いて呆れる謳い文句で、
実際はただの「歌手体験ビジネス」だ。


曲を一曲作ってもらえてカラオケで配信してもらえる。
CDを販売してもらえる。
ボイトレのレッスンが数回受けられる。

ふざけるな。

曲なんかココナラで10~20万でプロクオリティのものを作ってもらえる。
しかも権利付きでだ。
70万円も払ったのに権利を持たないことに関して署名させられることなんか決してない。

カラオケ配信なんか、知名度がなければ誰も歌わないので無意味だ。

いまどきSNSだって5万円もあればフォロワー数一万くらい余裕で増やせる。
個人で運用せず外注でも同様だ。

レッスンなんて3、4回受けただけでは歌は上手くならない。決してだ。
付け焼き刃程度の歌唱指導が何になるか?
ただの付け焼き刃にしかならない。
ボイストレーニングは短いスパンで定期的に継続して通うから変化が出るのだ。


それらをまとめた料金だとしても、
そんな金額を払って受けるサービスだとは、僕は思えない。

そもそも最初に広告などで開示されている情報やそこから得られるイメージと実態が大きく異なるからだ。

僕だったら、
並以上の実力と才能があるシンガーから50万もお支払いいただけると言うのであれば、その人のことをプロクオリティで歌えるところまで確実に引き上げるし、プロデュースだって協力する。曲だって3曲くらいは書けるだろう。

「歌手デビューのサポート」

こんな曖昧で甘い表現に騙される方も悪い。
厳しいけれど、それも事実だ。
世の中には井の中の蛙が多すぎる。
そもそも、
「あわよくば」といった思いでプロの真似事をしようとしているような人が、プロと対等になることは決してないのだ。


じゃあ自業自得というのか?


断じて違う。

僕はそんなくだらないビジネスのせいで、誰かが音楽や音楽業界を憎むようなことがあってはならないと思うからだ。


くだらないと言い切るのはなぜか?


それだけのお金をかけているのに
「音楽」で誰かを幸せにしていないからだ!!

はじめから「そういうビジネスです」と言わずに、夢を見せて、誤解させて、無知な人間から搾取するようなビジネスが許されていいわけがない。

僕は絶対に許さない。

この国が不況の真っ只中で、綺麗事だけで成り立っていないのは人並み以上にはよく見知っている。それこそ僕だって、音楽スクール業界の闇だってみてきた。
軽々しくここに書くことができないような、そういうスクールに通っている人がショックを受けてしまうような話もいくらか知っている。
まだまだ僕が知らない闇もたくさんあることだろう。

そんなビジネスが成り立ってしまう理由もよく知っている。
しかも怪しいものに限って金はある。
広告料も桁違いに欠けているから、ネットにはたくさんその手の募集が転がっている。
見極めができない人ほどそれに目をつけてしまう。

それでも
僕はこの仕事をしている以上、少なくとも目の届く範囲では、誰かにそういう悔しい思いをしてほしくない。
だから僕は自分の抱えている全ての生徒様に対して常に誠意を持って接していている。
(それについては以前書いたモットーの話の通りだ)



ここからは余談だけれど、



人は、基本的に自らの間違いを認められないものだ。



自分の選択が正しかったと思うために、認識を歪めることがある。
誰しもが、頻繁に、だ。


だから踏みとどまるのも、顧みるのも、ものすごく勇気がいる。


助言を聞くのも、反論を聞くのもだ。


僕の言葉はいつも、いつも届いて欲しい時に伝わらない。


レッスンのときだってそうだ。


「月一回で発声はそんなに変わらないよ」


僕は何度も伝えている。
初回でもそれ以降でも必ずだ。
特に「誰よりも上手くなりたい」と言う人には繰り返して伝えている。
でも毎回聞かなかったことにされる。

その部分だけを、だ。


そして、そういう人に限って、一回のレッスンごとに大きく成長していると思い込みたがる。

残念ながら、僕クラスに知識と耳があっても、他人から習う回数は多ければ多いほど効果が高いと確信している。
僕の師匠だって同じことを言っている。
これはビジネス抜きでの事実の話だ。

もちろん
来てくれている回数に合わせてレッスンの組み方は大きく異なっているし、一回の方には一回でも最大の効果が得られるようにベストを尽くしている。
月一回で通うことそのものがダメなんて事ないし、そもそも本当に無意味だったら僕はそんなコースを作らない。
それなりの意味はあるし、満足してもらえるとは思う。

けれど月1回から月3回に増やした方が明らかに、それも3倍以上のペースで成長している。
それは紛れもない事実だ。


これだってちゃんとした理屈に基づいた事実だ。

一回1時間のエクササイズが30日間ずっと高い効果を持続させられると思う方が不思議でおかしな話なのだ。



僕は自らの権威の弱さ、非力さを日々痛感している。

僕の発言力が弱いせいで伝わらないのなら、
僕が信用と信頼を得られるようにこれからも努力し続けるほかない。

不甲斐ないけれど、僕はすぐには変われない。

出遅れ、0から積み上げた、足の遅い亀だからだ。


でもあえて、


あえて、僕の本音をはっきり言っておく。


「そんなクソみたいなビジネスに金を何十万も使うくらいなら、僕に騙されたと思って、月2万くれ。
そしてレッスンに通ってくれ。

それで人生変えてやる。」

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