ファッション=自己分析
私は服が好きだ。
ただ、一般的な服好きとは好きのベクトルが異なるように感じる。
もちろん一般的な服好きと言っても、
・服そのものが好きでコレクションしている人
・様々な着こなしをして自由にファッションを楽しみたい人
・他者から魅力的に思われるための道具として捉えている人
などなど千差万別の楽しみ方があるだろう。
私の服が好きな理由は、「服を通じて自己分析ができるから」だ。
一点一点アイテムを吟味し、どれが一番自分らしいか、クローゼットの中は本当のお気に入りのみで構成されているか、に重きを置いている。
もちろん他者からの印象も気にするし、スタイルを悪く見せないようなコーデづくりは意識している。
しかし、向かっている意識は自分自身。
そのため、服好きで色々と服にお金をかけている割には客観的に見てオシャレではないだろうと思う。
診断によるとパーソナルカラーはイエベで顔タイプはアクティブキュート。
骨格ウェーブの低身長なので、科学的には、ベージュやブラウン系でチェックシャツなどのどちらかというとカジュアルなアイテムが似合うと思われる。
ただ私が着るのは無地のTシャツにナイロンパンツか細身のスラックス。
その上にはナイロン系のアウターやステンカラーコートなどを羽織り、シンプルで機能的なものばかりを好む。
ナイロン系のアイテムはカジュアルではあるが、可愛らしくはないし、イエベのアクティブキュート顔に似合いそうな服ではない。
それでもこれらの服を選ぶのは、理論的に似合うと言われているものでも、自分の性格やライフスタイル的に似合わなければ意味がないと感じるからだ。
重要なのは、外見というより中身・己のマインド。
・自己主張は強くなく、脳内はうるさいものの、口数は多くないので、派手なものよりは地味でベーシックな色味、アイテム。
・面倒くさがり屋でなるべく自然体でいたい。移動は基本徒歩なので、着心地がよく、機能的なアウトドアブランドのアイテムと相性がいい。
・ケチでコスパ重視のため、ブランドはユニクロや信頼しているセレクトショップ。
・若干天邪鬼なところがあり、普通を目指しつつもどこか人とは違った自分を表現したい気持ちもあるので、派手な色の靴下を履き、燻っている承認欲求を昇華させる。
このように無駄にこだわりが強く、模範解答はなく常に己との戦いであるため、アイテム選びで失敗した経験も多々ある。
例えばこの冬、黒のドライバーズニットを買ったのだが、これはあまり似合わなかった。
もちろん、アイテム単体はカッコいいし、素材感なども申し分ないのだが、やや自分にはモードすぎた。
というより、トレンドやメディアの情報に踊らされ、流されるようにして買ってしまったものであるため、それを選ぶ経緯がそもそも自分らしくなく、結果としてそれを着た自分がダサく見えてしまうのだ。
(そう言いながらもこの冬はたくさん着た)
側から見たらダサくはないかもしれないが、自分自身が納得していなければ、意味がないとまでは言わないが少々残念であることは間違いない。
そのため、このドライバーズニットは服選びをする上で新たな気づきを与えてくれたことに感謝しつつ、時期を見て手放そうと考えている。
以上から私は服が好きというより、服選びを通じた自己分析が好きなのだと思う。
自分が真に求めているアイテムを理解し、研ぎ澄ませていく過程は、自分のセンスや力量が問われているようで、中々面白い。
服の購入といえば、単なる消費活動として捉えられるが、私はそこに自己理解という要素を入れることで、創作の趣味要素を取り入れている。
単なる消費と比べて創作などのクリエイティブな趣味は可能性が広がっており、やればやるだけ向上していくので、飽きにくい。
とは言え、飽き性な性格で、どんなに好きなものでもある日突然興味が喪失することは多々あるので、「もうこれで十分満足だ」と思えるまで、私は服を買い続けるのだろう。
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