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賭博黙示録MOA 〜 本国ショーケース博打編・最終話

これまでのあらすじ…TXT本国カムバショーケースに当選したオタク。なんやかんやあって入場できない可能性の方が大きいもののおもろそうなので渡韓することに。ソウルひとり旅行を楽しみつつソウル市街の賭博場に到着するが・・・(なおこの記事には『カイジ』のネタバレが含まれている)

 電車に揺られること約1時間。会場であるキンテックスの最寄り駅・大化へ到着。自分と同じような状況に陥っている日本のMOAと合流する。博打会場で会うイルモアちゃん、心強すぎる……

 本人確認は14時だったもののだいぶ早めの14:20くらいにキンテックスに到着。
 既にたくさんのMOAちゃんで溢れかえっている。ヒジャブを巻いていたりおそらく欧米圏から来たのであろうMOAちゃんもちらほら。本番どころか本人確認前にもかかわらず静かな熱狂を感じてテンションが上がる。しかしわたしたちは入れるかどうかわからない。なんで。正規ルートで当たったのに・・・・・・・

 人間には二種類いる・・・・土壇場で臆して動けなくなってしまう人間と そこで奮い立つものと・・・・・・・そうだ、わたしはダメかもしれないとわかっていても臆して動くのをやめず、奮い立ってわざわざ韓国まで飛んできた人間である。ここまで来ただけでもすごいのでは(何がすごいのかはさっぱりわからないが……)

 人がどんどん集まってくる。興奮と緊張がないまぜになってなんだか気が狂いそうだ。特に会場アナウンスなどもないが、地下1階行きのエレベーターにMOAちゃんたちがのそのそと向かい出した。わたしたちもここに行けばいいのか・・・?とおそるおそる向かう。気分はこれである

 待機列が二列ある。とりあえずスタッフのようなお姉さんにメンバーシップで当選した旨を伝えると笑顔で「こちらです」と日本語で案内してくれ、その優しさに涙が出かける。そしてスタッフの人が日本語できるんだからもしかしていけるんじゃないのか…?と希望が湧く。

 メンバーシップの列に並ぶが、なかなか進まない。そんなにきちんと本人確認をやるのだろうか。さっきのスタッフのお姉さんのおかげであったまった心が不安によって急激にかじかんでいく。凍死しそうだ。

 今の自分はまな板の鯛、養豚場の豚、手足を縛られ宙吊りにされた食用の牛、とにかく自分の意思ではどうにもできない圧倒的な力によってみずからの生死を握られている無力な動物でしかない。

 少しずつだが順番が近づいてきた。みな何かもらっている。メンバーシップ限定プレゼントらしい。しかも結構しっかりした箱だ。絶対欲しい。絶対入りたい。そうじゃなければ強く強く強く強く死にたい。圧倒的な強度でもって死にたい。

 本人確認ブースが見える。かなりアナログな確認方法らしく、当選者の書類をスタッフに見せて目視で確認し、書類にチェックをつけている。結婚式の受付みたいだ。頭からそのまま倒れそうな緊張感のまま本人確認のブースを眺めていると、テーブルにプルバスが鎮座しているのが見えた。あの表情が腹立たしい。この先の人生でプルバスに対してこんなにむかつくことはきっとないだろう。

 順番が来た。死ぬ時が来た。右手には当選画面が写ったスマホ、左手にはパスポートと免許証を持ってスタッフと対峙する。勝てる気もするし負ける気もする。いろんな感情がめまぐるしく頭を駆け巡って一秒が数時間にも感じられる。スマホ、パスポート、免許証を差し出す。

 スタッフがチェックするリストに自分の名前を見つける。漢字だ。パスポートと免許を見たスタッフが、わたしの名前の横の欄にチェックを入れる。紙でできたリストバンドをぐるぐる巻かれ、例の箱とチケット的な紙をもらう。そのあと笑顔でなんか言われたけど覚えてない。

 どうやら博打に成功したらしい。

 ところがどっこい・・・・・・・夢じゃありません・・・・・・・!まじか。一緒に並んでいたイルモアも問題なく成功し、思わず勝利のハグをする。わたしたち入れるんだ、今回のショーケースに………

 ちなみにもらった箱はこれ。中身は……

 タンブラーとフォトカード入れ!無料でこんなしっかりしたものもらっていいのか?というかそもそもショーケース自体も無料なのだった。
 会場ではしみったらしく腑抜けたジャズのような音楽が流れている。本人確認前にわたしはこんなまぬけで悲壮感のある音楽を流すんじゃないとしょうもない文句を言ったが、今ではそれが我々の勝利を祝う音楽に聞こえる。わたしたちは勝ったんだ……

 開場まで時間がかなりあるのでイルモアちゃんとは一旦解散することに。もらった箱が大きすぎるので一旦ホテルに置いてから弘大に寄ろうとするが、会場とホテルの往復で2時間かかることを忘れていたので結局荷物を置いてコンビニで買った昼ごはんを食べただけで終わった。ちなみに昼ごはんはこれ。博打成功によりアドレナリンが分泌されまくった結果、正常な判断ができなくなっていたらしい・・・・・

 18時過ぎにイルモアとふたたびキンテックスで集合。会場周辺なのに人がぜんぜんいない。時間を間違えてしまったのでは……と若干の不安を抱えながら入場。リストバンドと座席の書いた紙を見せて、入場。本人確認は問題なかったものの入場できるまで安心できないと思っていたので安心と高揚で全能感のようなものを感じる。
 入場してすぐにこんなブースが。

 みんなポバトゥはじめぬいと写真撮っててかわいかった。

フィルムカメラで撮った一枚

 着席!前から20列目とかだった。近いわけではないが、ぜんぜん肉眼で見える。

 19時になり、ショーケースが始まった。日本のショーケースのようにすぐ終わるものだと思っていたら1時間半以上あって驚いた。つい数時間前まで入場できるかもいまいちわからない状態だったので実感がないまま始まり、夢見心地のままで気づいたら終わって、幸せな余韻たっぷりで帰路に着いていた。

 初めての韓国の現場だったが、ほとんどデスボイスで絶叫するおたくがいたりして日本よりも愛情の表現が直接的のような気がした(いや日本でも声出しOKになったらデスボイスのおたくが登場するかもしれないが・・・・)。あと日本は椅子があっても基本的に立ち見でMCの時だけ座るパターンが多いが、韓国はずっと着席。テヒョンが立って!と煽ったときだけ立って楽しんだ。あとたまたまだろうけどマスターに囲まれており、シャッターの音がうるさすぎてちょっとおもしろかった。

 TXTに会ったのは10月ぶりだったが、なんだか5人ともあの時とは見違えるくらいの進化を遂げていた。わたしはこんなにすごいグループを応援していたのか……とはっとされたし、一本強い芯が通った強度のある美しさにくらくらし続けっぱなしだった。そして画面越しではなく間近でこんなに凄まじいものを見せてもらったのだから、わたしも日々を粛々とがんばろう……という気持ちになった。

23時に食べるチャパグリ(辛いver.)はサイコー!

 現場後のテンションで誰かと話したくて仕方なく、ちょうど友達がスペースしていたので入って、そのまま朝の4時まで話した。朝の11時にはホテルを出ないといけないのに眠れず、結局わたしがきちんと眠れたのは翌日の23時だった。


1/29 帰国日

 ホテルから歩いて行けるソムンナムチッ(소문난집)という朝の4時から23時までやっているらしい大衆食堂で朝ごはんを食べようと思ったがやっておらず、うろうろしててきとうに入ったお店でごはんをもらう。

 アジュンマふたりがやっているお店で、そのふたりがものすごい剣幕で口喧嘩をしていたが、作ってもらったお通しもユッケジャンもすごく美味しかった。


カンテが訪れたソウルコーヒーへ

 最後はカンテがTALK Xで訪れたソウルコーヒーへ。

 オープン直後に行ったので自分しかおらず、カンテペンらしき人がいたら席を譲ろうと思っていたが空いていたので座らせていただきました。

 あんバターが有名らしいけど甘いものがあまり得意じゃないので普通にカフェラテを頂いたあと、金浦へ向かう電車に乗る。旅が終わろうとしている。


 空港で時間を潰すため、かなり前に買ってそのまま積読していた『女ふたり、暮らしています』のページを開くと「ひとり旅は食事を含め、すべての旅程に置いてひとりなのはもちろん、経路の選択や移動など、旅の間に発生する数多くの選択を前に、誰とも相談せず、自ら決定を下していかなければならない。」という一文があった。3年ぶりの一人旅を祝福されたみたいでなんだか嬉しい気持ちになった。

 正直なところショーケースに入れなくても旅行そのものは楽しめていたと思うけど、大好きな5人に思わぬタイミングで会えて心からうれしかった。間違いなくあのショーケースの時間、わたしは幸せで幸せで仕方がなかった。しかしもう博打はしたくはない……

オタク賭博黙示録・本国ショーケース博打編 完

 今回の旅をまとめたVLOGもあるのでよかったらセットで見てください〜