女子アイドルの女ヲタクが初めてストリップ劇場に行った話

(完全に初心者でわかっていない部分が多いので、それは違うよ!とか書かないのが暗黙のルールだよ!とかあったらご指摘願います)

ある日、中野ブロードウェイのタコシェに行ったら平積みになっていた1冊のZINEに出会い、手に取るところから話は始まる。

その1冊とは、なおこりんさんの「女の子のためのストリップ劇場入門〜女子だけど、女の子のハダカが見たいっ!〜」だった。

この表紙の文字を見た瞬間に、ずっと心の奥にあった「ストリップショーを見てみたい」という気持ちを思い出した。
私の人生の推しメン、コートニーラブが元ストリッパーだったことや、ストリップは美しいと何度も耳にしたこと、今まで読んだ本に出てきたストリッパーたちに興味を持ったことが一気に押し寄せてきて、即レジに直行した。

めちゃくちゃ参考になるエッセイコミックZINEで、女子がストリップ劇場に行くにあたって気になる点、女性客比率とか、立地とか、行きやすい劇場とか、女子トイレの有無とか、女性料金などが網羅されており、読み終わる頃には完全に「近々1度行ってみる」と決めていた。

オタクらしく行く前の下調べは更に入念に。新規として、長い間築かれてきた文化に敬意を払って失礼のないようにマナーなどをネットで調べたり、ツイッターで色々な方から情報を頂いたり、その時点で「ストリップヲタ界、新規に優しい、、?!」となる。そして私がハロプロのオタクになった2011年頃に「ハロプロに興味がある」と言ったら色々な方からじゃんじゃん情報が集まってきたことを思い出すのだった、、。

とりあえず覚えた基本的なマナーは
「スマホなど、撮影可能な機材を劇場内で出さない(腕時計持って行った)」
「踊り子さんがご開帳したら拍手」
「踊り子さんには手を触れない」
「ショー中に喋らない」
拍手以外はほぼ映画鑑賞と一緒ですね。あとは常識の範囲内でOKのようだった。

1人で初めての現場に行く事も色々経験してきたし、情報を集めたところおそらく現在のストリップ劇場は1人で行っても怖いところではない、とわかったけど、女の子と一緒に見てみたかったので、予定の合った女の子を急遽誘って行ってきた。

初めての劇場に選んだのは、浅草と迷って渋谷の道玄坂にある道頓堀劇場。アクセスの良さ(地下ドルヲタならおそらく何万回も通ってる道!)、女性料金が2千円とかなり安い、ポラタイムがある、事前情報によると女子トイレもある(重要)のが決め手になった。

友人と待ち合わせて緊張しながら道玄坂を登り辿り着く。看板がギラギラしていてわかりやすすぎて笑った。受付で「女性2枚」と言ったらすんなり1人あたり二千円払って入れた。
昭和の空気がありつつも、どこか地下ドルがやるライブハウスに似ていて落ち着いた。
もぎりの方に「今フィナーレやってるよ!終わったら次の回」と教えて頂き「フィナーレってなんですか??」と初っ端から初めて来た感を丸出しにしてしまった(踊り子さんが全員出てきて紹介をする、と丁寧に教えて頂いた)。

劇場フロアに入ると思ったより劇場が小さくて、思ったより人が多くて(立ち見が出ていた)、思ったよりステージが近くて緊張が走る。慣れない場所なのでポジション取りがよくわからず、女2人端っこで言葉少なにショーの開始を待った。
客層は見渡す限り中高年男性が9.5割くらいで、ハロプロで言うとマノフレとかカントリーの現場に近い印象を受けた。

まず衝撃だったのは、自分が普段行く現場(アイドル、プロレス)にはまずいない「タンバさん(BGMに合わせてタンバリンを叩いて踊り子さんを応援する人)」や「リボンさん(踊り子さんのタイミングに合わせて?サテンリボンをファーってステージに投げてヨーヨーみたいに手に戻す演出の名人芸みたいな人)だった。プロレスでレスラーが入場する時に紙テープ投げる応援やアイドル現場のヲタ芸に近いのかな?という感じ。
現場にはアイドルやプロレスとの類似性をすごく感じたけど、違うのは声出し文化がほぼないことだった(ドルヲタらしく、MIX打ちそうになってこらえることが何度かありました)。

踊り子さんのショーの流れは、1人あたり4曲くらい踊って、じわじわと脱いでいき、いわゆるご開帳に至りショーが1度終わり、アンコールのように再度出てきてご開帳をしたりする×3人分、間に撮影タイムを挟んでまた3人分というのが一回(単位は一回でいいのかな)の流れ。これを1日4セット行う模様。しかもそれを10日間続ける模様。もはやプロダンサーというかアスリートだ。すごすぎる。

ショーは6人分見ても全然飽きなくて、もっと見たい!となるほど、それぞれ踊りも音楽も衣装も創意工夫に溢れていて、ロリィタ風、着物風、某有名ゲームを模したもの、ランジェリー的なもの、とにかく美しかった。
道頓堀劇場の舞台には、円形の回りながらせり上がってくる台があって、ものすごいクラシカルなエロ装置っぽいんだけど、重力に反したしなやかなポーズをとりながら360度回転する踊り子さんは、手を触れないでと言われずとも触れられるわけがないぞ!という神々しさみたいなものがあった。

異性愛者の私にとっては「裸体の女性をまじまじと生で見る」というのが初めての体験で新鮮だった。もちろん公衆浴場とかでは見ることあるけれど、目が悪いから裸眼だと見えないし、そもそもジロジロ見るのもアレだし、公衆浴場でご開帳とかまずないし、、。
どこを見ていいか最初は戸惑ったものの、「ガン見するのが礼儀なのではないか?」という結論に0.2秒で達したのでひたすらガン見することにした。
踊り子さんたちの体幹の強さやしなやかな筋肉による重力に反した美しいポーズや、様々な体型の美しい身体を見ていると「みんなちがってみんないい、、、、尊い、、、」という言葉が浮かんでくるばかりだった。尊さのあまり語彙が失われている(オタクは尊いものを見ると語彙が3くらいになりがち)。

堂々と裸体を晒している笑顔の踊り子さんを見ていると勇気をもらえるような気がした。身一つで自己プロデュースしてステージにいる彼女たちは、めちゃくちゃかっこよかった。滲む汗すらアクセサリーみたいにキラキラしてた。

女2人で並んで見ていたので、踊り子さんによっては爆レス(ストリップ界隈でも爆レスっていうのかな?ファンサービス?)をくださって「安い料金で入った上に爆レスまで頂いてなんだか申し訳ない」という気持ちになったが、正直めちゃくちゃ上がります。

今回撮影タイム(チェキじゃなくてデジカメをプリントアウトしたものを後で頂けるらしい、多分1回500円くらい?おそらくポラと呼ばれている)は時間の都合上行かなかったんだけど、撮りたい踊り子さんが何人も出来てしまった。
ストリップ界隈は踊り子さんのソロショットがメインらしいけど、ツーショットを撮りたい!どんなトレーニングをしてるのかな?とか、BGMは自分で編集とかするのかな?とか、聞いてみたいこともたくさんあるし。緊張して聞けなさそうだけど。

一緒に見た女の子と「また絶対来よう、今度はポラ撮ろう、何回回しかで見よう(今回は一回分しか見てないけど、1度料金を払えば入れ替えなしで何回でも見られる、なお途中外出も可能)、本当に来て良かった、踊り子さん尊い美しいありがとう女性料金安いし、、」と感激をわかちあえたので女子と行って良かった。

そしてきっとストリップ見た後の女性あるあるだと思うんですが、家に帰ってご開帳のポーズをやってみたらあまりに無様なことになり、踊り子さんの全身の鍛え上げられ方、柔軟性、体幹とトータルの身体のかっこよさを再確認したのでした。ジム通いとストレッチを始めようと強く思った。

ストリップを実際に観にいったら、色んな女の子に見て欲しい!!と思った。単純に美しいショーとして、鍛え上げられた美しい女体をまじまじ見る貴重な機会として、そして女体はそれぞれディテールが違うけど、あらゆる美しさがあるという事がわかるから。

ストリップ劇場に行きたくなった女の子は私を誘ってください!!!!

ご紹介したなおこりんさんのZINEはBOOTHの通販タコシェの店頭か通販で買えます!おすすめです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?