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「初めてのデパコス」の介添人をしてきたよ(チーク編)

ある日、知人の女の子(以下スパムちゃん)がこんなツイートをしていた(掲載許可済み)

今までの幾つかのメイク記事や私のtwitterを見ている人であれば御存知かもしれないが、四半世紀近く化粧品好きをやっていてプロのメイクとしての勉強も何年かしてきているゴリゴリの化粧品好きの私がこれを見て黙っていられるわけがない。

スパムちゃんは身長が高く顔立ちがはっきりしている一見シャープな印象だけど、実は柔らかい色出しが似合いそうだったので、MACやmake up forever、NARSとかのパキッとした色のあるアーティストブランドも似合いそうだけど、多分彼女が求めているのは日常使いができて、自分の定番にできる質の良いブランド、かつコンサバに寄りすぎないところだと思い(ここまでの思考は2秒、脳内はオタク特有の早口)即「THREEかCHICCA」とリプをした。

そこからトントン拍子に一緒にデパコスカウンターデビューをしよう、メイク大会をやろう、という流れになり、私の脳内で過集中が発生し、彼女に似合うメイクパターン(①日常/仕事使い②私服③ポートレート撮影用ゴリゴリのモードメイク)を自動記述か?という勢いでノート(物理)に書き殴り、脳内データベースから似合いそうなブランドと商品を選び出し、お互いの予定を調整し、今日のカウンターデビューと相成った。

私は「化粧品を売りたい人」ではないので、1から10まで勧めてもな、、と思い、手持ちの化粧品の画像を送ってもらい、組み合わせられるアイテムを脳内で幾つかピックアップする作業を事前に行い、またお互いに思考が散らかりやすいことを念頭に置いた結果「今日はチーク縛りでいきましょう」となった。

待ち合わせて、数年ぶりに会って綺麗になった彼女を見ながらも頭の中の化粧品データベースをガシャンガシャン言わせ、「まずバラエティショップとか安いコスメショップで傾向と対策を練りつつ肩慣らしをしよう」という流れに。ここから全て私の発する言葉はオタク特有の早口になるのだった、、、。

私はパーソナルカラリストの勉強はしていないので、即席で似合う色を探る方法としてとっている方法は
①白目の色と目の下の粘膜の色を見る。黄み寄りか青み寄りか、ピンク寄りかオレンジ寄りか。
②指先をギュッと握ってもらい、血色を見る。ローズ寄りかコーラル寄りか。

簡易極まりないけど、これで大枠の判別ができる。
彼女は白目の下の粘膜がピンク寄りで指先もローズ寄りだったので、ローズベージュを基調に似合う色を探っていくことにした。
自分もローズベージュが似合うので、っしゃー!!!完全得意分野が来たぞーーー!!となった。

そして時短でテクニックがそこまで求められないアイテムとして練りタイプのチークを勧めることにした。
ベースメイクは下地→パウダリーファンデーションを使っているということを事前に送ってもらった画像で確認していたので、下地とファンデーションの間に挟む「仕込み」のチークがあると自然に血色がよくなるし、持ちもよくなる。
練りタイプのチークは難しそうと敬遠している人も多いが、実はパウダーチークよりテクニックが要らないと私は思っている。
良いブラシがなくても指先かスポンジでぼかせばいいし(道具の善し悪しに左右されにくい)、粉よりムラになりづらいし狙ったところに乗せやすいと思う。

練習用に良いと思ったチープコスメだと
・エチュードハウスのパクトタイプの練りチーク ¥950

・キャンメイクのクリームチーク ¥580

・セザンヌのスティックチーク ¥600

どれも発色が強すぎず「仕込み」に良い。
これらはどこでも売っていて買いやすいのでメモを取ってもらって気が向いたら手に取ってもらうことにした。

そしていよいよコスメカウンターデビューへ。
平日夕方の都会のデパートは混んでいて色を探ったりアドバイスしたりタッチアップしてもらったりどころではないのが常。しかもデパートは閉店が早い。たまたま連れて行きたかったのがTHREEだったので「NEWomanなら店舗が広いし恐らく伊勢丹などよりはだいぶ空いているだろう」と目星をつけて行ったところ、めちゃくちゃ空いてた。見放題。

空いてたので、さっそく目星をつけていたリキッドチーク「エピック ミニ ダッシュ 12番」を美容部員さんにつけてもらうことにする。ついでに似合いそうな4色シャドウとリップもつけてもらうことにした。横でじっと過程を見つめてるのもキモいかなと思い店内をニヤニヤしながらウロウロし、たまにスパムちゃんがメイクされてる様子を覗くという結果よくわからないキモい客になった。

長年のカンか、この色絶対似合うでしょ、と付ける前から確信があったけど、つけた瞬間「に、似合う、、」とアルテイシアを見つけたキャスバル兄さんの口調で言ってしまうとんだキモヲタになったし、我色選びの天才ぞ??ってニヤニヤしてしまったくらい似合っていた。
もともと自分でも愛用しているチークだから商品の良さはわかっていたけれど、発色の柔らかさも、ファンデーションの上からも仕込みにも使えるところも、発色の調整しやすさも、肌色への馴染み方も最高。
一緒に塗ってもらったシアータイプのローズみのあるベージュリップとクールトーンのブラウン4色シャドウもやっぱり似合っていたので「色番をメモしてあげてください!」とオタク特有の早口で老婆心を出す謎の客になっていた。

何より「似合う色の素敵な化粧品に出会ってメイクが楽しくなる女子が生まれる瞬間」に立ち会えたのがめちゃくちゃ楽しかった。塗った途端に表情が変わるんです。「おお、、!」ってなってるんです。可愛い。楽しい。嬉しい。ブレーキランプ五回点滅似合ってるのサイン。ブチ上がる。

私はこの瞬間に何度でも立ち会いたいし、似合う化粧品を見つけてキラキラする女の子を何度でも見たい、こんなに楽しいことはない。四半世紀くらい化粧品好きやってて一通り使ってスレちゃってる自分にはないキラキラが見たい。素敵な化粧品と出会ってメイクの楽しさを知っていく過程に立ち会いたい。

アドバイスを素直に受け入れてくれるスパムちゃんだから、この体験がより楽しいものになっているのだと思っている。次はスパムちゃんに似合うアイシャドウを探しに行きます。楽しみです。

スパムちゃんこと梶本時代ちゃんnoteはこちら

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