柏木陽介という選手を解釈してみる。

正直やる気やらリアルの忙しさやらで見る専と化してほっぽり出していたけど、Twitterとかブログ、noteとかいろいろなコンテンツを見ていたら久しぶりに書きたいことが見つかったので書き散らそうと思います。

タイトル通り、私にとっての「神推し」であり、サッカーを好きになるきっかけでもある選手、FC岐阜所属の柏木陽介選手についてのお話です。

私なりに推してきて様々な意見を目にしたうえでの結論のようなものではありますが、あくまで個人の考えの一種だと思っていただければと思います。

結論を先に書くと、「柏木陽介」という選手を、大好きな推し選手ながら恐ろしい選手だと私は考えています。

レッズの監督が大槻さんだったとき、チームは変革期を迎えていて彼にはあまり出番がありませんでした。怪我がちだったこともあったかもしれませんが、それにしても不遇だと思うこともままありました。

その中で強烈に覚えている試合がふたつ。一つは、2019年に埼スタであった松本山雅戦。ケガ明けなのもあって60分程度で交代した覚えがありますが、彼が代わった後に2失点。ファブリシオがゴールに突き刺して1点返しましたが、結局敗北したという試合。
もう一つは2020年に埼スタで横浜FCと試合をして負けたときの後半、彼が最初に出たサイドハーフから真ん中(ボランチ?)にポジションを移した瞬間急にレッズの攻撃が面白いほど回り出しました。得点は取れなかったものの、どこか期待を抱かせるような後半の内容でした。

ミシャや堀さん、オリヴェイラのときも同じようにプレーしていたはず。でもどこか大槻さんになってからの彼は窮屈そうに見えていたのに、プレーしていると比にならないくらいチームの攻撃が機能する。何故なんだろう?
色々見て考えて5年かかってようやく、「柏木陽介」とはピッチ上のすべてを自分の世界に引きずり込む、つまり「ピッチを自分の世界にしてしまう」選手なのかなという結論にたどり着きました。

けれどその自分の世界には「一緒に走ってくれる他の誰か」が必要で、そうでなければ100%輝くことはできない。
これこそが彼がよく言う「自分だけでは何もできない、周りのおかげ」という言葉の深い部分の意味なのかもしれないと私は解釈しました。

ミシャが監督として浦和レッズを率いていた時、周りの選手は彼の特性を理解し引き出していました。
「自分の世界」に自ら足を踏み入れてくれる選手がたくさんいて、監督もそれを理解していたんじゃないかということです。だから楽しそうで、輝いていて、替えがきかなかった。
堀さんの時も、オリヴェイラの時も。共通して言えることは「ある意味彼中心のチームだった」と評されることです。

では大槻さんの時はどうだったのか?というと、先ほども書いたようにチームは変わっていかなければならない時期でした。もちろん選手はいつまでも現役を続けられるわけではないので、チームとしては当然のことですが。
それはつまり、それこそ本当に彼のような「強烈すぎる個性」を恐れるようになった…とも言えるのかな、となんとなく考えています。

先述した横浜FC戦のような「なぜか柏木陽介が出ていると攻撃が良く回る」という現象が大槻さんの時はよくあったような覚えがあります。
当時はキャプテンもやっていましたし、出られる状況でなかった時期にわざわざ遠征に連れて行ったといういつかの記事のエピソード(確かに記事を読んだのですが、どこのものだったか忘れましたすみません)を見てもわかるように、大槻さんは彼をリスペクトしていたし、どうにかチームの中に組み込もうとしていたことは間違いないはずなのですが、どうしてこんなにも上手くいかなかったのか。

必要以上に恐れすぎていたのではないかな、と思います。

「一緒に走る」のではなく、「ただ恐れる」だけになっていてはチームのピースとして輝けるわけがなかったんだと思うのは今となってようやく思えることですが。
いつかの記事の締めくくりに「10番は自分の活かし方を見失っているようだった」と書かれたこともありましたし、彼がチームで孤独だったように見られていたのかもしれません。

だからリカルド・ロドリゲスさんが監督になった時、私はリカさんならミシャのように理解して活かしてくれると思ったのです。実際練習が始まってみての浦和番記者さんのリアクションも良いものだったので、シーズンの始まりがとても楽しみでした。

だからこそリカさんの元で輝く「柏木陽介」を見たかったのであの件は数年たった今でもとてつもなく残念でしかありません。
ですが、岐阜へ行ってからも随所で違いを見せていますし、今年は若い選手も多くもしかしたら去年より活きる環境になっているのではないかな、と思います。
去年負った大怪我から復帰しましたし(執筆時点)、理解者である宇賀神選手もいますし楽しみです。

これからは、彼が恐れられる存在でいるのではなく、あの輝いていたころのように周囲が彼を見て一緒に走ってあげて欲しいな、と思っています。

柏木陽介選手が、できるだけ長く楽しみながらサッカーをやり切ったと言うまで続けてくれると信じて、このnoteを締めます。
拙い文章かつ推測ばかりでしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?