見出し画像

上ばっかり見てんじゃねー!~先輩の言葉を思い出すとき

私はよくこんな場面に不思議と遭遇します。

駅のベンチで意識不明のご老人に遭遇したり、地下街で過呼吸おこして倒れる若い女性、幼子2人抱えて必死のお母様が目を離した隙にベビーカー転倒...

その都度救急車を呼んだり、駅員さん呼びに行ったり、幼子が車道に駆け出しそうなのを確保したり。

全て通りすがりのお節介。

今日こんなことがあったと実家の母に電話で話すとき「また!」そんな反応がかえってきます。

今日はとある用事で目的地に向かっていたら、目の前で老夫婦が立ち往生。見れば御婦人は流血してる。「どうなさいました!」思わず声がでたら、私と同世代の通りすがりアラフォー女性が私の他に2人加勢に入ってくださいました。お連れ添いのお話によると、杖が歩道のちょっとしたへこみに引っ掛かって転倒、流血されていました。座り込んでおられて、どこか骨折してるかもしれない。

その場に結集した通りすがりのお節介3人で話し合い、まず目の前の病院から車椅子を借りてこよう。そして、素人が車椅子に強引に乗せることによって、骨や関節を痛める可能性も想定して、急患窓口にも声をかけにいきました。1人はその老夫婦の側でずっと励まして。

気だるそうに「私は当直で内科医なんで、外科にまわしますよ」と重い足取りの医者/研修医?らしき人も一応外まででてきてくれた。

幸いにも、私たちが大騒ぎしてる間にご婦人は立ち上がっていらっしゃいました。よかったと安堵して、その場を医師に任せて通りすがりの急場のお節介部隊は立ち去りました。

用事が済んでから、そのご婦人の杖がとられた凹みをしゃがみこんでじっくり観察してみました。点字ブロックのすぐ横ということは、視覚に御不自由を抱えていらっしゃる方もここで転倒するかもしれない。

よく、年度末にお役所が地面をひっくり返して、工事やってますが、こういうとこやぞ!本当に必要なのは。

管轄を調べて対応をお願いしようと思います。

私は別に特別なことをしてるわけではありません。視界に困ってる人がいらしたら、その場で出来る限りのことはする。

それすなわち、平素私自身が皆々様に助けて頂いてここまで生かされていることに気づけと、神様が時々私の背中をポンポン叩いてくださるから、自然と身体が動くまでのこと。

倒れている人を視界に入れないように足早に立ち去る人を、特段責めるつもりもありません。

私が若い頃からお世話になっている先輩があるとき、「上ばっかり見てんじゃねー!」と言い放ったシチュエーションをよく記憶しています。それを今日も思い出しながら。

下を向いて歩いたときに、何か見えてくることがあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?