ハロウィンに興味がない

興味のない事について、わざわざ書くシリーズ「興味がない」。今回のテーマはハロウィンです。いろんなお祭りに興味がない私ですが、もちろんハロウィンにも興味がありません

ほんの数年前までは、ハロウィンがどうのとか言っている人は居なかったと思うんですが、なんでこんなことになってしまったんでしょうか?例えばの話、アメリカの人たちが急に節分を祝うようになって、意味も分からずに豆まきをしていたら、我々日本人はどんな反応をすればいいんでしょうか?

大多数の人はハロウィンの思い出とか、ハロウィンに対する思い入れなど、まだそんなものはないと思うのです。

しかしながら、私自身はハロウィンについての思い出がないわけでもないので、それをちょっと書きます。

それは10年ちょっと前の話で、最初に就職した会社で新入社員だったころの事です。入ってすぐの頃、たぶん一つ上くらいの先輩の社員と一緒に仕事をしていました。その先輩と雑談をしていて、音楽の話になったわけです。

「普段どういう音楽を聴くの?」と聞かれたので、

「まあ、洋楽とかですね」と答えました。

「そうか、俺もヘビメタとか好きだな」

「僕もどっちかというとへヴィな物が好きですね」

「例えばどういうバンドを聴くの?」

「"ミニストリー"とか"ナイン・インチ・ネイルズ"ですね」

「うーん、名前は聞いたことあるけど、知らないな」

「そうですか」

「俺は"ハロウィン"が好きだな」

「うーん、名前は聞いたことありますけど・・・・」

「そうか・・・」

勘のいい人は、早い段階でネタが読めてしまったかもしれません。正直死ぬほどどうでもいい記憶なんですが、毎年ハロウィンの時期になるとこの先輩社員のことを思い出してしまいます。まあ、あえてこの話から教訓を導き出すとすれば、「自称洋楽好き同士で会話をしたところで大抵かみ合わない」というところですかね。多分、よほどベタなものを聴いている人同士でないと会話が成り立ちません。

で、この話には続きがありまして、その後私はしばらくの間会社の外で仕事をしていたんですが、その年の忘年会か何かの時に久しぶりに社員一同と顔を合わせたときに、上記の先輩社員がいないので、上司に「そういえばあの人はどうしたんですか」と聞くと、「辞めた」との返答。で、なんで辞めたのか聞いてみると、

「なんか、『やっぱりバンドで食っていきたい』って言ってた」

まあ、それがヘビメタのバンドだったのかどうかは知らないけども、当時就職氷河期の真っただ中で、正社員の待遇を捨ててまでそのようなチャレンジをしたという逸話があるからこそ、上記の会話が今だに記憶に残っているわけです。その後どうなったのかは知りません

で、ハロウィンというのはドイツのバンドだそうです。今調べて知りました。ジャンルはパワーメタル、スピードメタルだそうです。今知りました。パワーメタルとかスピードメタルって何だろう?なんかまるで普通のヘビメタにはパワーもスピードも無いのか?と思ってしまいます。とりあえずyoutubeでいくつかPVを見てみましたが、特にこれと言って感想はないです

で、話を元にもどしてハロウィンに興味がない件の話をしましょう。(いや別にこれまでもハロウィンの話だったけど)

私が子供のころは、ハロウィンを祝う習慣というものがなかったというか、そもそもハロウィンというもの自体を知らなかったんですが、思うに大抵の人は、子供の頃に無かった習慣というのは受け入れられないというのがあるんじゃないでしょうか。逆に言えば、子供の頃から存在するものについては、特に何の疑問もなく当然のように受け入れてしまう、そういう傾向ってあると思います。これは食べ物であったり、職業であったり、その他色んな事柄に対しても言えることです。個人的な話で恐縮ですが、例えばF14とかF15は子供のころからあるので、非常にカッコいいと思うけども、F22とかF35となるとなんかどうしてもあの形が受け入れられないんですね。たぶん人間に本能的に備わっている保守的な傾向なんでしょう。

ということはおそらく、いま子供の世代がオッサンや熟女になる頃にはハロウィンの習慣に疑問を抱く人もいなくなるかもしれません。

まあ、ただ単に世代の問題ということになるなら、別にそれでもいいんですが、それでも違和感が残るのは、クリスマスにしろバレンタインにしろ恵方巻にしろそうですが、どっちかというと商業的な思惑でイベントを増やされてしまうということですね。これでハロウィンが定着してしまったら、それに味をしめて「もっとイベントを増やそう」となってしまうんじゃないかという懸念が出てきます。どんどんイベントを増やしていって、いつの間にか消費者は、毎月毎月何かしらの理由で物を買わされる。そしてどんどんイベントが増えていくうちに、1年365日毎日何かしらのイベントを割り当てられてしまう事態になりかねません。

そこで提案があります。ハロウィンを定着させる代わりに、既存のイベントをどれか一つ減らすというのはどうでしょうか?とりあえず土用の丑の日あたりを廃止したらどうでしょうか。でないと毎日がハロウィンみたいになってしまいます。

というわけで今回はこの曲でお別れしましょう。ではまた次回!

おまけ