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活動報告12(2021年10月)

プロジェクト薬箱「Python編(初級3)」
 COVID-19が鎮静化し、ようやく緊急事態宣言も解除された。このように感染者数が激減した理由については、確定したものはなく様々な説がある。諸外国の動向をみても、ワクチン接種率が進んだことだけでは説明がつかない。そこで、50年前に提唱された「Error catastrophe」により自壊したという説にも相応に説得力がある。もしそうなら、COVID-19は終息したと言える。ただし、デルタ型変異ウイルスに限定されるが・・・。
 とにかく現在では街角に活気が戻ってきたことは喜ばしい。もっとも社会的な後遺症は甚大で、この秋葉原においても空きテナントが虫食い状に傷跡としてみられる。駅前のビルが丸ごと一棟空いているところもある。ちなみに、もし第6波が来なかった場合は、「ウイルス干渉」が起こらなくなるので、インフルエンザが昨年より流行すると予想される。

先月に引き続いて特許審査についての追加説明をしてみる。あるアイデアを特許出願しようと思った時には、先行技術調査としてあらかじめ特許情報のデータベースで類似のアイデアを事前に調べるというのが、推奨された一般的な方法である。しかし、自分の場合は、必ず特許出願すると決意しているので先行技術調査は一切しない。その代わり、現在類似のアイデアに関してすでに製品化されたものに限定して競合品分析を行う。
 その理由は、製品化は対象市場の存在を意味すると共に、当該企業におけるコストを含めた経営判断を推測できるからだ。また、核となるアイデアが確立する前にデータベースで他人のアイデアに不用意に触れると、それに引きずられて独創性を失ってしまうリスクをおそれるからでもある。

最初に、アイデア実現において鍵となる技術が何かを見極め、特に用法・用途の観点からその独創性を磨く。次に、副次的な機能をいくつか付加して機能を複合化する。このようにしてアイデアの特長を際立たせ、類似の先行技術と抵触する可能性を限りなく引き下げるのが自分のスタンスである。
 弁理士に先行技術調査を依頼する方法もあるが、審査官は予想もしない所から類似の先行技術を探し出してくるので油断は全くできない。現在審査中の別案件では、なんと中国の特許データベースから引用されて拒絶通知されたGoogle翻訳があって助かった。次回は、弁理士の役割をもって特許審査の説明を締めくくりたい。

さて、Python強化月間も佳境に入ってきた。今月は6冊目:コーリー・アルソフ(2018)「独学プログラマー」を取り上げる。これは、ゼロからプログラミングを独学で学び、シリコンバレーで働きフルスタックプログラマーとなった著者が書いた、ベストセラーでもある。タイトルに表記はないが、Pythonについての参考書である。
 前半は他書と同じくPythonの基本事項の説明だが、オブジェクト指向の意味をようやく完全に理解できた。その先は、知識の集大成としていくつかのプログラムを取り上げている。文字列を使ったハングマンというゲームやカードゲームの戦争、ニュースサイトのウェブスクレイパー、スタックやキューのデータ構造を実現するクラス、簡単なアルゴリズムなどのコードなどを、興味深く学ぶことができた。その他、コマンドラインやGitHub、プログラマーとしての心得なども解説しており、著者の経験を反映した実践的な内容となっている。

6冊目終了の感想としては、基本事項は最小限で内容も網羅的ではないため教科書とは言えない。しかし、独学者としての著者の考えを色濃く反映した内容であり、楽しく読み通すことができた。あたかも、成績優秀者が作成した講義ノートのように、ポイントを的確に指摘して分かりやすい感じ。無味乾燥な教科書からは味わえないものであり、これがベストセラーである理由だと思う。ようやくPython初級の終わりが見えてきた。初級の卒業も近い。

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