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コンテンツは誰に向けて作るのかという話

こんにちは。
動画ディレクターのカナイです。

先週アップされたマユスガアハトの記事を見ると、若い人って全然テレビに興味がないんだなって感じますね。

自分(30歳)は以前テレビ番組のADをやっていたこともあって、今でもテレビはよく見てます。Youtubeを見るとしてもテレビ番組が転載されたやつを見るのが多いです。

好きなのは「水曜日のダウンタウン」とか「ゴッドタン」とか「タモリ倶楽部」などです。

なんで好きなんだろうと思うと、これらの番組は「わかる人にわかればいい」「みんなにウケなくてもいい」ものを作っているだろうと思うんです。

例えばこれはある日の放送内容ですが、

ホントどうでもいいというか、誰得なんだという絶妙なラインナップばかり…


でも、コンテンツが溢れまくっている世の中で爪痕を残そうとするならば、やっぱりこれぐらい振り切った方が気持ちいいと思うんです。確実に視聴率を取ることを無視して、あえて話題になることを狙っている。すると熱烈なファンほどポジティブな反応を示して、SNSに投稿するなどして、結果的に視聴者や数以上の効果をもたらす。

Youtubeの動画なんてまさにそう。膨大なコンテンツの中から自分が好きなコンテンツを検索したり、類似コンテンツをリコメンドされたりと、「見たい」ものしか見ない世代。

自分たちもいろんな案件のPR企画を考えるんですけど、ターゲットの間口が広すぎるもの、あれもこれも入れてくれって言われるものは大体アイデアがつまらなくなりがちで、何が言いたいのかわからなくなり、しまいにはブランドイメージが壊れる可能性もあります。

前回の自分の記事でも書きましたが、「見たい」ものしか見なくなった人々に、興味無いものを無理やり見せるは至難の技なのです。

最近公開された映画「万引き家族」の是枝監督もこう語っています。

「先輩に言われていたことで、『誰か1人に向かって作れ』。不特定多数の人に向かって送るものほど、そうすることで、結果的に多くの人に伝わる。20代の時に言われ、ずっとそうしています」


さて、わかる人にわかればいい、ということで自分も最近こんな作品を手がけました…。

東京メトロの新ポイントサービスの紹介動画なのですが、ただ紹介するのではなく、もし銀座線と丸ノ内線同士が会話をしたら?という設定にし、鉄道マニア暦20年以上である自分の知識を生かして、メトロの細かすぎるトリビアを会話に散りばめたという内容。

結果、SNSでは鉄道マニアや擬人化萌えファンと思われる方を中心にポジティブな反応を多く獲得。

↑の動画でも100人に1人がgood評価をしてくれています。

初めて鉄道マニアが仕事に役立ちました(涙)。


わかってくれる誰かに届けと思えばきっと届くのです。それを信じて今日もこのブログを書いております。

ではまた。

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