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さぞかし煙たい存在でしょう。

早く寝なさい、勉強しなさい、スマホばかり見るな。

何をするにも干渉してきて、うるさい事ばかり。

汗臭いし、たまに酒臭くなって帰ってくるし。


はっきり言ってうざいし、鬱陶しい。


でも、知っておいて欲しい。

そんな父でも毎日朝早くから仕事に向かう。

歳を重ねるに連れて人間は少しずつ体力が衰えていきます。

本当は朝起きるのが辛いんです。

多少風邪っぽくても、黙って会社に行きます。

あなたも学校でたまに嫌な事があるでしょう。

友達と喧嘩したり、先生に怒られたり。


会社ではその何倍も嫌になる事が起きます。

会社という場所にはお金を稼ぐという事が絡むので、お金が絡むと人は厳しく、汚くなります。

みんなが良い上司に巡り会う訳じゃありません。

変な上司も結構いるんですよ。

その上司から理不尽な指示を受けたり、嫌な事言われたり。

世の中のお父さん達も人間です。

腹が立って上司に文句を言ったり、殴り飛ばしたくなる時もあります。

取引先の人にも同じように、嫌な思いをさせられたり、色々あるんです。

でも、そんな辛い時、悔しい時でもお父さん達は我慢します。

あなたの顔を心に浮かべながら。


お父さん達もやりたい事たくさんあったんですよ。

変な言い訳になるから、家族には言わないけど。

あなたが産まれて、フラフラ生きてた自分と決別する決意をし、社畜やなんやら言われても頑張ると決めたんです。


上司に逆らう勇気がないんじゃありません。

家族の為に我慢する勇気を持っているんです。

でも、何も言いませんよお父さん達は。

俺は家族の為に我慢しているなんて。

そんな辛さはあなた達が社会に出て働き、社会の厳しさや理不尽さを知って、

尚且つ家庭を持てばわかります。

だから、父の辛さの全てを理解してなんて言いません。

でも、知っておいて欲しい。

お父さんはどんなにあなたに煙たがれようと、嫌われようと、

お父さんが辛いとき、苦しいとき、あなたの顔を心に浮かべながら頑張っているということを。

それだけをわかっていれば。

あなたが社会に出て辛い時、苦しい時、父がちょっとだけ凄い存在で、

そんな父を想って少し涙する瞬間があるかもしれません。

その父への想いが家族への愛というものです。

#エッセイ #父



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