デトロイトビカムヒューマン感想(ネタバレ)

こんにちは、いーりです。

デトロイトビカムヒューマンに最近ようやく触れたので、作品について思うことを書いていきます。タイトルにもある通り、ネタバレばっかりです。

先に申し上げておくと、あらゆる思想に対して興味をもって学んだことがないので、偏見がかなり入っています。他人の考察も現時点では読んでいません。それではいきます。

マーカスに「起こされた」アンドロイドに対して

今まで変異体でなかったアンドロイドを無理やり変異体にしていく、という描写がかなり出てきます。マーカス自身が、主人であるカールから、アンドロイドの未来に希望を託そうとする呪いをかけられてしまっている(と感じた)ので、マーカスの行動はまあ理解できます。賛同はしないけれど。
でもどうして、デモ隊結成のために変異体にした、「自我が芽生えた」ばかりのアンドロイドは、誰ひとりマーカスに反対することなく、従順であったのか。そこが理解できませんでした。「決めるのは自分自身だ」というマーカスの台詞は、聞こえなかったのでしょうか。同調圧力でしょうか。根底にある思想は何でしょうか。制作者は「アンドロイドは善性の存在として描写している」と語っていますが、善性の存在ならば皆このように行動するはずだ、皆が団結して自由を勝ち取るために行動するはずだ、ということでしょうか。デモ文化が浸透していないので、他人事に感じてしまい、いまひとつ感情移入できませんでした。彼らはアンドロイドとして人間らしくなった、ということなのでしょうか。むごい。

コナーと変異体

コナーに関しては、プレイヤーが感情移入した時点で変異体だろ、と思うシーンが盛りだくさんなのですが、終盤まで、変異体ではないことになっています。変異体ハンター設定がゆえ、ということなのかもしれませんが、かなり違和感があります。機械なら任務中に一人でコイン遊びはしないんですよ。あらゆる場面で、任務より「人間らしさ」を発揮しないとハンクと敵対する一方になります。序盤なら「長い付き合いになる可能性があるので、スムーズな任務遂行のため社交性を出して心を開いてもらっておこう」という判断をしたと理解できますが、終盤までそのRPを通すには疑問の残る選択がちらほら見かけられました。「人間らしさ」を見せても、誰も彼を変異体扱いしない。「変異体のような行動が取れる正常なアンドロイド」なんて存在しない、狂人の真似をすればその人は狂人なんだよというお気持ちです。
それに、マーカスと対峙したときの選択肢は酷いなと思いました。マーカスにトリガーをひかれて「変異体になる」か、ならないか。トリガー役はお前じゃないんだよ感がものすごかったです。それに、そこに至るまでに立派な変異体のような行動を取っているならば、今更問いかけることでもないはずなのに、と思ってしまい、「作中での変異体ってなんだよ…」というお気持ちになってしまいました。読みが浅いのかもしれませんが、どうしても未だに納得できていません。

ひょっとして、変異体と自我って別物なんでしょうか?マーカスに従順な変異体も、感情があるだけで自我がまだない状態なのだとしたら、説明がつくかもしれない、とぼんやり思いましたが、公式で自意識と意志を持つことが明言されてますね。 

感想は以上です。カーラ編は特に引っかかるところがなかったので省略します。あたたかい家族ほしいね。

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