見出し画像

ワイン会でよく聞かれる質問「古いワインって美味しいの?」にお答えします。

本やゲームなど、一度つかったものや、型が古くなったものを安く買えることがあります。

デパートやスーパーのお惣菜も時間がたてば安く売られるのが一般的です。

音楽や映画も少しは安くなりますが、古くてもそんなに変わらずにいいものは語り継がれ聴き継がれます。

絵画などの芸術は何十年も何百年も良いものは残っていますし、その価値はものすごく高いです。

モノと時間の関係は面白いなと思う。

こんにちは、フリーランスソムリエの鵜沼です。

よくワイン会などで聞かれる質問に「飲んだことないんだけど、古いワインは美味しいの?」と聞かれることが多いです。

ワインの世界では、古いワイン=ヴィンテージワインという名に変わり、一般的に値段は高くなります。

コーラやオレンジジュースと違って、時間が経つと高くなるのがワインです。

それは「熟成」というもののためです。

熟成は、時間をかけて置いておくことで甘味や酸味、苦味などの味の要素がまとまり、味全体が馴染むということ。

理科や化学の実験でいうところの「酸化」という作用でおこることです。(正確にいうと"ゆるやかな酸化"です。)

この熟成には条件がたくさんあって、そのひとつに「時間」というものがあります。

時間は限りがあって、とりかえすことができないから、それを使った「熟成」というものに値段がついていきます。

話を元にもどして、「古いワインは美味しいのか?」ということですが

この答えとしては、1つの解答が見当たらないと言いたいです。

「美味しい」ということは飲んだ人だけが感じる主観にもとづくものだから。

ボクが美味しいものが、みんな美味しいとは限らないし、逆もまたあるということです。

さらに、古いワインを美味しく飲むためには、色々なワインを飲んでいなければわからない要素がたくさんだからです。

ワインは飲むことでしかその本質は理解できないとボクは思っているから。

といってもまぁこれが答えだといっても納得できずに終わりそうなので、基本的なワインの飲み頃を書いておきますね。

ワインの飲み頃の目安としてはワインの値段も色々あるんだけれど、飲み頃を気にしなければならないのは3,000円以上のワインです。

それ以下の値段のワインは買ってすぐに飲んで美味しいように造られてるから、出荷されてる今が飲み頃なので気軽に楽しんでほしいと思います。

爽やかで軽快な味わいのものは、軽やかさを楽しめる若いうちが飲み頃で、一番美味しく飲んでもらえるであろうポイント(ピーク)は若いうちだと言えます。

一方で、味わいにコクがあり、赤ワインで言うところの"重め"のワインは熟成することで味わいがまとまりながら複雑になっていき、タンニン(渋み成分)も落ち着きスムーズな飲み口になります。

例えるなら男性がいいでしょうか。

若い大学生のハツラツとした魅力と、経験と年齢を重ねた大人の魅力があるのと同じです。

元気さが売りな好青年は若いうちは体力や快活さがたっぷりとあるのでパフォーマンスが高いですが、

歳を重ねるにつれ、爽やかさは抜け、体力も衰えパフォーマンスも落ちていきます。

その反対に、若い時には受け付けないほどクドさともいえるクセの強い男(ヤンキーやチャラ男かな?)が、

年齢を重ねるごとにトゲトゲしさやクドさが消え、遊んできた経験が糧になって魅力になり、いい感じで大人になり何ともいえない雰囲気のある大人になる。

好青年には好青年の、チャラ男にはチャラ男の「輝き方と時期が違う」ということです。

ワインが歳を取ることの意味と、飲み頃や熟成はこんなイメージです。

ワインを「熟成させた方が良いかどうか?」は、「どこを目指して作っているのか?」が1つの視点として大切なポイントになります。

昔の赤ワインも「タンニン主義」のところが多く、フランスのワイン産地では有名な「ボルドー」も若いうちは飲みづらいくどいものが多かった気がします。

カド(タンニン)が取れて大人になり丸くなるのを待たなければならなかった。

でも今はその流れも変わり、すぐ飲んで美味しいものも増えてきました。

ワインの熟成は、若さで乗りきれることと、そうじゃないことの違いのようなもの、これがワインを熟成させることに似ているとボクは思います。

そしてもちろんそんな好青年もチャラ男にもそれぞれその子たちが好きだと言う人がいるように「好み」があるということ。

だから一概に「美味しい」っていうことは出来ないというのがボクの今のところの答えです。

もう1つだけ

熟成のスピードとしては、ワインは容量によって熟成のスピードが変わります。

普通のボトルよりハーフボトルの方が熟成の方が早く、マグナムボトルの方が遅い。

容量が小さいものほど早めに飲んだ方がいいと思います。

最近色々なところで見かけるようになった自然派のワインたちも比較的早く飲み頃をむかえるものが多いと感じています。

もちろん、造り手によっては熟成させるとさらに美味しいものもあります。

なので熟成のピークは色々な側面があるんだとあうことを知って呑んでもらえればいいと思います。

ワインの熟成と飲み頃について少しはお役に立てたでしょうか?

ワインは人と違って、時間の経過の方向性は変えられません。

ある意味、歳をとるだけです。

でも人は若いうちは若さを活かし、歳を重ねてもその経験を活かせる。ピークは変えることができる。

無理せず自分らしく。ボクもそんないい歳のとり方をしたいです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

記事が面白かったら下のリンクからボクのSNSをフォローしてください。
お仕事に関するお問い合わせもこちらから
↓↓↓

◆SNSでどうやったら集客できるのだろう...
◆売れるスタッフを育てたい...
◆飲食店の新規出店相談
◆その他各種セミナー、講演依頼
◆ワイン会、ワインセミナーのご相談など
ご依頼、ご相談、お問い合わせはお気軽にこちらから。

「こんなこと出来る?」と、まずは聞いてみて下さいね。
↓↓↓↓

お問い合わせフォーム


出来るだけお役に立てる記事を書いていきます。サポートはその励みになります。記事を読んであなたのお仕事や生活に少しだけお役に立てたとしたらサポートしてくれたら嬉しいです。