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同じように造られたワインなのになぜそれを選ぶの?背景や想いに共感する物語は伝わる。

伊豆長岡から帰ってきました。
札幌は寒の戻りなのか特別に寒いです。

帰りの機内で読んだ全日空ANAの機内誌「翼の王国」にはワインのコラムがあります。

今月はカリフォルニアの白ワイン「チョーク・ヒル(シャルドネ)」が載っていました。

ボクはこのコラムが結構好きです。見たことも飲んだこともないワインにまつわるエピソードや背景を教えてくれるから。

例えば今回でいうと、冷たい海流の上を温かい風が通り、冷やされて霧になり畑に上がる。それがこの土地の昼間の気温は35℃、夜間は5℃まで下がるという寒暖差を生む。

霧による寒暖差は、しっかり熟すのに凛とした酸を含んだ良いぶどうを造り、それがとても味わい深いワインを造るんです。

少しワインの勉強をしている人ならわかります。もっと勉強すると、その土地の背景からそのワインの味の方向性なんかもわかる。

同じようなワインなのになぜそれを選ぶのか?

もちろん同じような条件で造られている白ワインもぶどう(シャルドネ)もたくさんあります。

例えばここの隣りの畑とか、向かいの畑とか、カリフォルニアはワインの名醸地だから、ぶどうの生育条件なんてほとんど変わらない。

それでもボクは「チョーク・ヒル(シャルドネ)」を飲んでみたいなと思ってしまった。

それはこのワインをよく知ってしまったから。

もっと簡単にいうと「興味のある情報」や「共感できる情報」を手に入れたからです。

今までのボクは「チョーク・ヒル」なんていうワインは知らなかった。だからもし、ワインショップに並んでいたとしても「カリフォルニアの白ワインか」ぐらいで認識は終わりです。

それが今は「翼の王国のコラムにあったワインだな。果実味と酸味のバランスがいいからクリームソースなんかにいいかな?」とかボクのもっている情報と編集して買う理由を思い浮かべてしまいます。

知っているというのはそれだけで興味の対象になったり、安心感を手に入れることにつながります。

つまり、情報を発信することは「安心」を受け取ってもらえるようにするということなんです。これはモノが売れる上でとても大切なことですよね。

実際この記事はコラムなのでこのままでいいんですが例えばチラシや広告などの「売れるため」の情報となると、ボクはもう一歩踏み込んだ情報もあるといいなと思うんです。

例えばオーナーがなぜここでワインを造っているのか、どんな時に飲んでほしいワインなのか、造る時にどれだけ苦悩や葛藤があったか、など

シーンの浮かぶエピソードがあると、味以外にその思いに共感したり、一緒に飲む人との話題を作れたり、もっとワインに親近感がわいたり、なにか特別なものを飲んでいるような体験が手に入ります。

SNSに投稿する情報も同じ。同じ蕎麦なのに、言葉や写真で感じ方が変わるでしょ?笑

昨日までの2日間、サポートさせてもらったエクスペリエンス・マーケティング塾のカリキュラムでもその辺をグイグイと引き出す質問をしました。

自分たちのことを話してもらう形式では出てこない話も、こちらから少し質問したりするだけでたくさん出てくるんです。色々なエピソードが。

本人には価値を感じていないことでも、それが聞き手にはすごく感動的だったりする。

そういうエピソードや背景がわかると、そのモノがほしくなって、その人とは仲良くなりやすくなります。

1人では価値の掘り出しがなかなかできなくても、こういうエクスマ塾みたいな機会だったり、ボクみたいなフリーランスの仕事の人間を呼んで会議やミーティングをしてみる(そういうお仕事得意です。笑)のは新しい視点を得るチャンスになると言っておきたいです。

自分たちの周りの商品やサービスにも同じことが起こっているかもしれないので、なぜか反応が悪いという人は、身の周りの発信している情報を見渡してみるといいと思う。

一水四見(いっすいしけん)

認識が変われば評価が変化することの例え。

声が大きい人は役に立つこともあれば
うるさいと言われる時もあり、高い声が心地よいときもあれば、耳障りなときもある。

同じ声なのにね。

この声も君に届くといいな
お誕生日おめでとう

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