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学園物がオモシロイ!「スキップとローファー」&「女の園の星」

この春からの新しいアニメとして放送される「スキップとローファー」がオモシロイ。

原作は「月刊アフタヌーン」連載中の高松美咲さんによる漫画。現在8巻まで出てます。

主人公は石川県、能登半島の先っちょ過疎の村から東京の進学校にやってきた岩倉美津未(ミツミ)。
三白眼の吊り目気味で決してカワイイ容姿って感じの主人公じゃないけど、とにかく彼女が可愛くて面白くて愛おしくて、その成長を見守るのが病み付きになるマンガです。

元子役で女子にモテまくる志摩聡介くんと入学当日に出会い、友達になる所から始まる。
この二人を中心に、それぞれ色んな悩みを持つ美津未の女友達江頭ミカ村重結月久留米誠や、美津未が入った生徒会の高嶺先輩、そして叔父さんだけど叔母さんのナオちゃん、各キャラの悩みや心情、心の動きを丁寧に描いてくれているので凄く共感しやすい。

ミツミちゃんが少しボケてる部分もあるんだけど基本頭がイイ&心根もイイ。なので間違いもいっぱいするけどちゃんと失敗に向き合って、そこをしっかりポジティブにクリアしていく。そんな感じで毎回絶妙なカタルシスを得られながら話が進むので、まあ読んでいて清々しい!!とにかくミツミちゃんが微笑ましい。

逆にミツミちゃんを取り囲む東京が地元キャラの方が、皆、心に闇を抱えてる人が多い。しかしミツミちゃんの影響で浄化されるというか、嫌な奴にはならない。

今時の若い子達の頭の中ってこんな感じなんだろうな~っとも思える作品でもある。ジャンル的には「スライス・オブ・ライフ」って言うんですかね?大きな事件が起きるでもなく、学校生活の日常が描かれるだけなんだけど、笑えるところも一杯ある。おすすめのマンガです!!
アニメも1話を観ましたが、原作に忠実。原作は現在高校2年生になってるけど、アニメはどこまで描くのかな?1年生の半分くらいかな?

昔は学園物と言っても少女漫画だと女子側視点、少年漫画だと男子側視点と言った感じだったけど、最近はそういうのも無くなって来てる感じですね。「スキップとローファー」も女子も男子もどちらの視点からも描いていて、その両者のズレとかもソレソレ!って感じに上手く描かれてる。ナオちゃんの存在もサラ~っと描かれていて、大袈裟にそこに関して突っ込まないところは時代の変化を感じさせますね。

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もう一つオモシロイ学園物は「女の園の星」ですね~。

漫画大賞?この漫画がスゴイ?の何位だか(←適当w)にも選ばれてる和山やまさんによる人気作品。既刊3巻。

私は最初、本屋で並んでる表紙の男の顔を見て(トップ画像右)、
エッ、何コノ怪しい男。この目はシリアルキラーかなんかだな…絶対グロイ描写とかいっぱいあるマンガだ!!」と思ったんですよね(;^_^A。

しかし蓋を開けて、いやページを開いてみると全く違った!!
女の園=女子高 に勤める ”星”先生という男性教師が主人公のコメディでした(笑)。

またこの笑いのセンスが何とも言えない秀逸さ。
そんなアイデアよく出てくるな~という、昔の吉田戦車の「伝染るんです」じゃないけど不条理漫画に出て来そうなおかしな出来事を、さも女子高だったらありそう…と思わせる絶妙な感じで紡ぎ出すその才能は唯一無二(かどうかはシランケドw)。

キャラ造形も劇画ほどリアルでもなく、ギャグマンガほどデイフォルメもされていない、絶妙なリアルさ漂うラインを攻めていて、そこがまたオモシロイ。大袈裟な効果線とかも無いし、キャラたちも激しく動くことも無い。み~んな淡々としてるんだけどそれがまたジワジワくる。
ちょっと「動物のお医者さん」の系統もあるか?でももっと攻めてる感じ。

この漫画も星先生の心の声が多くて、そのマインド・ワンダリングというか、彼の思考プロセス、思考ロジックがオモシロイ。けっしてぶっ飛んでるわけではないんだけど、ちょっと独特。
そして彼を取り巻く女子生徒たち、職員室の隣席の小林先生なんかの方がぶっ飛び、ズレの度合いが大きくて、星先生はいつもそこに振り回される。割とスルーすることも多いけど(笑)。

この漫画も「スライス・オブ・ライフ」。日常切り取り系。
でも本当に面白くて声出して笑うこともしばしばある。

もうこれは和山先生の才能に全てが係ってると言っていい作品。
先生の着眼点と、そこからの話の膨らませ方の予想の出来なさ。
ネタが枯渇しないことを願って、長~く続けていただきたいです。

アニメ化もしてるみたいだけど、”単行本3巻特装版のBlu-ray Discに収録予定”ってことだからテレビとかで放送されたわけではないんですかね。

でも星先生=星野源 はちょっとイメージと違うなぁ~。もっとフラットで抑揚無くて、もうちょっと硬質な声質というか、クールで冷めた感じでイメージしていた。
小林先生=宮野真守 はそこまで違和感ない。でも体育系の顧問だっけ?もうちょっと野太い声をイメージしてたかな?

実写化の企画はあるんだっけ?
実写化するなら誰ですかね?このキャステイングはもの凄い重要だと思う。
事務所忖度なんかでやっちまったら絶対失敗するパターン。

星先生の飄々とした感じは松田龍平とか田辺誠一とかの、絶対丹田に力入れて声出したりしなさそうな感じなんだけど、顔面はちょっと違う。アッ、でも二人ともスタンドカラーのシャツは似合いそう。居そうでパッと出て来ない微妙な顔なんですよね~。星野源ではない。もっと背が高くてスラっとした感じ。表情が乏しくてつまらなそうにしてる口元とかは山Pとかも年齢的にも良さそうだけど…ちょっとカッコ良すぎかぁ。もうちょっと色白のイメージ。

小林先生も、あのタレてちょっと離れ気味の目。イヤらしい目じりのホクロ。油分の多そうな髪質。全体的にヌルっとした感じ。目の感じは松方弘樹とか目黒祐樹とかあの辺っぽいけど、あそこまで角ばってゴツイ感じじゃなくてもうちょっと丸みがあってヌルっとした感じ(←ヌルっとを強調し過ぎw)。賀来賢人に竹財輝之助の目を入れた感じ?アート系の金子ノブアキをグッと体育会系に引っ張った感じとか?

どちらも絶妙に誰かに似ているけどドンピシャの人がいない、ホント和山先生ウマいですwww


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