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噓日記 3/4 牛乳・乳酸菌・普通

『銃・病原菌・鉄』、読んだことない。
なんか名著として知られているけど全然読んだことない。
タイトルだけ知っている状態では何故か虐殺器官みたいなSFだと思い込んでいた。
調べてみると先進国と新興国が分たれた原因を考える本らしい。
ちなみに虐殺器官も読んだことない。
想像していたよりもずっと真面目そうな内容だ。
こうして本の大まかな内容を知った上で、今それを読みたいか? と問われると別に読みたくはない。
真面目な内容の本って疲れるから。
知識という猛る棒を俺に押し付けないでほしい。
たまに真面目なフリをしてそういう本を読んでみることもあるのだが、結局帰ってくるのはエッセイとか小説とかの読みやすいところ。
俺は文章を娯楽としてしか受け取っていないので、そういう作家の心の機微みたいなものが表れやすいプラットフォームの方が感情移入しやすいのだ。
というわけもあって、おそらく今後も銃・病原菌・鉄を読むことはないだろう。
だけど、パロディには用いたい。
名著のタイトルをパロディに使うのってオシャレな感じがして偉ぶれるので好きだ。
『銃・病原菌・鉄』なんてもう大喜利ワードに近い。
病原菌のところがキモだ。
〜キンという音ですでに少し面白いのに、銃、鉄でサンドできるという良さ。
銃・遺族年金・鉄とかにするだけで少しドラマが生まれる。
このタイトルをつけた人は大喜利のお題で丁度いい温度を知っている。
究極的には銃と鉄もいじれる。
ただそこは諸刃の剣だ。
あぁ、やりすぎてるなって思われやすいところでもある。
極端な例を挙げるとすると、『竜・郵便貯金・熱』とか。
ここまでいくともうパロディなのか気が狂ったのか見分けが付かなくなるのでよくない。
『銃・郵便貯金・熱』ならアリ。
このバランス感覚が名著のパロディには必要になってくる。
実際のところ、俺がこの名著のタイトルをいじるのならどうするだろう。
『チャリ・田原俊彦・無法松』とかかな。
今までの話は何だったんだって感じだよね。
バランスとかどうでもいい。
ぶっ壊したい。
誰かに分かってもらうためのパロディじゃなくて、自分が一人でもうめちゃくちゃにしちゃったって笑うためのパロディ。
バランス感覚が欠如したカスみたいな自分本位の笑い。
今の俺にはそれが必要なのだ。
『チャリ・田原俊彦・無法松』と聞いてまさか『銃・病原菌・鉄』のパロディだと気付く人間はいないだろう。
それでいいのだ。
俺はそういうのが好きなのだ。
シュールを言い訳にして理解されないことをよしとするのが好きなのだ。

どりゃあ!