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マチネの終わりに(著者:平野 啓一郎)

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。(Amazon内容紹介 )

「マチネの終わりに」という小説はどんな作品か、と言われたら、おそらく私は「大人の恋愛を描いた小説」と答えるだろう。しかし、一概にこの小説をただの恋愛小説と表現する事はできないと感じる。なぜなら、マチネの終わりにで描かれる人間関係のもつれには、イラク戦争・リーマンショック・東日本大震災といった世界史的事件が大きく絡み、とても重厚感ある作品に仕上がっているからだ(なので、恋愛小説にしては重い話となっている)。

この小説は、登場人物の性格や心情について様々な憶測が出来る為、読了後は読書会や友人を集い意見交換してみるとより一層楽しめる作品であると思う。大人の恋愛小説を探している方は、是非読んでみてはいかがだろうか。
→11/1に映画化されるようです




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