たとえ自分のnoteが、ターゲットのないものだとしても

先週、noteのお題の中にあった#私のハンドメイドストーリーが目に留まり、なんとなく懐かしくなって応募してしまった。


父方の祖母も、父も、全く趣味に興味を持たない人種なのだけれど、母方はその逆。祖母も母も趣味に生きる人たちだった。編み物、貼り絵、紙人形、パッチワークとリストは果てしない。

姉のために手作りした大きな人形のアップリケの付いたコーデュロイのジャンパースカート。その後、3つ下の私のものになり、私が大きくなって履けなくなると、今度は手提げバックとなった。一枚のジャンパースカートが姿を変えて何年にも渡って数々の懐かしい写真に登場するので、昔の写真を見るとついつい探してしまう我が家のウォーリーさん。家族みんなの思い出になっている。

その血をひいた私もやっぱり手先を動かすのが好きだった。

子どもの頃から手芸が好きで、思えば、教育雑誌やコミック雑誌も付録目当てで購入、正確には、母親に購入してもらっていた。開封一番に付録を組み立てるのが至福の時間で、完成するまで止まらなかった。

大人になっても、「自分で作れるものは作る」というスタンスで、アクセサリー作りも大好きだった。そこで今回は、スペインで育児の合間に作ったハンドメイド作品について何の気なく投稿してみたのだった。

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投稿してから、私がプロフィールで書いている「食」や「スペイン」といった『軸』とは程遠い、さらに、私自身ですら忘れていた昔の自分をポロリと零してしまったのに気がついた。

けれども、そのお陰で、『軸』からは遠く離れた世界にいるユーザーの方から有難いことにフォローやコメントを頂いたりすることが出来た。

仕事をするときにプライベート事情は邪魔になることがある。個人的にそっと仕舞っておきたいものもある。でも、本心を言うと、初めて一緒にする人の場合などは、特に、その人の為人が分からないと、何をするのも緊張のしっぱなしで、必要以上に疲れてしまう。気を使いすぎて、ジョークの一つも言えなくなってしまう。

それが、仕事を離れて、本人の失敗談や家族の話、趣味の話や考え方を聞くうちに、「この人と仕事をしたい」と思うことも多くなってくる。

場合によっては、きちんと纏められた履歴書の内容よりも重要なのかもしれない。実際には、「価値がつけられないくらいに価値のある事」を成し遂げた人だって沢山いるのだ。残念ながら、私はそんな立派な人ではないのだけれど。

自分の中の情報整理をするつもりで、軽い気持ちで初めてみたnoteだけれども、忘れていた自分のピースを思いがけず発見できることが今、快感になってきている。

スペインに住んでいるごく普通のオバサンに、少しでも興味を持っていただけたら最高だと思う。


「スペイン」とか「食」とかいいながら、自分のことや子育てのことばっかりじゃないの!と思われるかもしれない。思ってもらってもいい。人間臭くて、ドン臭い、所帯じみた普通のオバサンだと知ってもらえたらいい。

その上で、いろんな世界に輪が広がってくことを心待ちにしている。





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