初めてのシャツにはふざけた雫が落ちた。

爪伸びたなって気付くのに随分時間がかかる程
私は人生の長雨にうたれていたようだ。

どうしてこんなにも傘の存在に
便利になった世の中に
流され傷つき独りになっていたのだろう。

頑張れとは誰も言わなかった
けれど 
あの人、あの子の方が、
とどこかで比べられ
区別に差別されていたのかもしれない

だから私は
怒りのかたまりでできている。

ただ呼吸をしていれば良かっただけ
ただ呼吸をするのが辛かっただけ

頭の中ではいつも変わらぬメロディーが。
この音だけがいつも私の味方だった。

電車に揺られ
頭を下げる日々

後悔ができない程
どうにも出来なかった自分がいた事実。

今が軌跡。
今が奇跡。

だから目にうつる
目の前のアナタは
大切だよ全て。

ありがとう
ありがとう
ありがとう

雨に負けない私は
新しいワタシを生んだ。