リーナ<ビクターオンラインストアスタッフ>

レコード会社ビクターエンタテインメントのオンラインストアスタッフnote。 秘書からエ…

リーナ<ビクターオンラインストアスタッフ>

レコード会社ビクターエンタテインメントのオンラインストアスタッフnote。 秘書からエンタメ業界に飛び込んだひよっこスタッフ・リーナの目線で綴る、宣伝と私情の間のさまざまなこと。 https://victor-store.jp

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夏の終わりの私的音楽記

人生は出会いの連続。 他者や物、はたまた心を動かすような空間や瞬間、知恵と優しさで彩られた言葉たち。出会いなくして記憶が生まれることもない。あらゆる出会いをどれだけ慈しんで愛しいと思えるか。そんな感覚を失うことなく出会いを求め、迎え続けたい。 じれったい気温のせいでセンチメンタルな想いがほんの少し溢れてしまった、夏の終わりの私的音楽記。 ■8月13日(火) 大学時代の留学仲間と過ごす夜。 「おいしいカレーを食べようよ!」 いつの間にか誘い文句の定番になったメッセージがグルー

    • 私的音楽一週間記

      「いつも敢えて違う道を通って帰るんです。毎日新しいものに出会いたくて。」 屈託の無い笑顔でそう言う人に出会った。 その言葉に重なるように流れていたのは、サカナクションだった。 ■7月22日(月) 真夏を待つ夜に聴くSCOOBIE DO。絶え間なく肌を覆うじっとりとした汗から生まれる昂揚感。蒸し暑さの中で「Have A Nice Day!」を繰り返し聴いていたら、いつもと違う道を選んでいつもと違う目印を見つけたくなる。 「君は想像力が豊かすぎるんだ、良くも悪くも。」 いつもと

      • 新幹線ラプソディー

        仕事終わり、無性に母に会いたくなり最終の新幹線で実家へと向かう。品川駅でコーヒーを飲みながら、二年前の出来事に思いを馳せる。人生で起こる出来事なんて大抵予想外で、「なにもそこまで...」と思うことが圧倒的に多いように思う。「あのときがあってこその今」なんていう考え方は私には到底できないし、出来ることなら幸せの最寄り駅に永住したい。 そんなことをぼんやり考えていたら、イヤホンからAwesome City Clubの「涙の上海ナイト」が流れ始めて我にかえる。閉じていた世界にネオン

        • 「ウエディング・ソング」を聴きながら

          時として音楽は、自分自身の言葉より的確に、より素直に感情を表してくれる。その瞬間の想いに寄り添い、代わりに涙してくれる。記憶と未来を彩ってくれる。 大切な友人からの婚約報告を受け、そっと「ウエディング・ソング」を聴き始める。“好きな曲”が、“特別な曲”になった。 出逢ったのは13才の頃、中学の部活見学で。 吹奏楽部でアルトサックスをやりたかった私と、すでに教室に通っていた彼女。くせ毛とそばかすが可愛くて、人懐っこい雰囲気。少し嫉妬してしまうほど、彼女はユニークで魅力的だった

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        • 日記
          2本

        記事

          私的音楽一週間記

          映画館で本編前の予告を観ていたら、無性に日記を書きたくなった。一週間の記憶は曖昧なもので、そもそも記憶なんて都合よく編集されていくものだから、もしかしたらここに書いたことすべてがその時の本当の出来事かも感情かもわからない。でも、音楽を聴いていたときの記憶は思っている以上に正直なんじゃないかと思う。 ■5.25(土) 留学時代の友人とランチ。向かう電車の中で聴くのはくるり。 前夜に行ったZepp Tokyoでの「列島 Zeppェリン」の余韻に浸りたくて。 “いつも”の中のたく

          カップ1杯のホットチョコレートで

          きっかけは、カップ1杯のホットチョコレートだった。 海外で過ごした高校時代、中国から同じく単身留学に来ていたNancyという友人がいた。 18才目前の夏、わたしたちは2人きりで海のそばの町へ1泊の旅行に行った。その町に思い入れがあったわけではなく、何となく海のそばへ行きたかったのだと思う。 旅先の町は、海と、少し離れた場所にあるスーパー以外には特に何もない町。夕ごはんと夜食のおやつの買い出しに行ったあとは、泊まっていたコテージで何をするわけでもなく、他愛もない話をしつつテ

          カップ1杯のホットチョコレートで

          何かを同時にこなせる力より、一瞬の夢中がほしい

          「なにかをしながらなにかをする」 ということが多い。むしろ、なにか1つだけのことをやっている時間の方が少ないように思う。 音楽を聴きながら勉強する、テレビを観ながらごはんを食べる、運動しながら本を読む。 生活を振り返ってみると、同時になにかをしている時間の方が圧倒的に多く、1つのことに集中したり夢中になったりしていることがほとんどない。 不思議なことに、1つのことをやろうとするときの方が気合いが要るのだ。 「よし、本を読むぞ」 「さぁ、集中してごはん作るぞ」 いつの間にか、同

          何かを同時にこなせる力より、一瞬の夢中がほしい