全てのミュージシャンとリスナーに捧ぐ「危機管理」のお話

昨日あるミュージシャンから相談があったことを元に全てのミュージシャンが考えなければいけない問題だな。と思ったので、お話しします。



彼は今回「突発性難聴」になったらしく、聴きづらい中でどうやったらライブが出来るか、ということを質問してくれた。
※「突発性難聴」とは→https://hochouki.senior-anshin.com/cont/sudden-deafness/


彼は彼なりに自分が決めたライブへの責任感を全うしようとしていたんだと思います。


そしてその姿勢をリスナーの皆さんは買ってあげて欲しいと思います。


でもみなさんに問いたい。

特にミュージシャンでは無くリスナーのみなさんに。



「大好きなミュージシャンに、その状態でライブして欲しいですか?」



僕は完全にNOです。

なぜなら、僕はこれからもずっとその歌を聴きたいから。


その為、僕はどうやってライブをするかではなく彼にこう伝えました。



「全ての音楽、ライブ活動を今すぐにキャンセル!治るまで禁止!(ここまできつい言い方はしてないけど)」


特に突発性難聴は完治を目指すのであれば一刻を争います。


僕の大事な友人は片耳がきこえなくなりました。



さあ、忙しい人気ミュージシャンのみなさんに質問です。



みなさんだったらキャンセル出来ますか?


例えば、1ヶ月の安静期間を医者から言い渡されたとして、その1ヶ月の間に

・既に100枚チケットが売れているワンマンライブ
・自分が小さい頃からあこがれていたミュージシャンとの対バンライブでもう金輪際チャンスがないかもしれないライブ

が決まっていたとしたらどうしますか。



ここであなたのミュージシャンとしての危機管理能力と、判断力が試されます。


僕がアドバイスする立場だったら、この状況下でも全てキャンセルと言います。


これが”for you”だと思っています。


元気になったら土下座でもなんでもすれば良い。

元気になってから頑張ればまたチャンスは来ます。

でも1度聴力を失ったらそれは2度と戻ってきません。

聴力を失うということは音楽能力の大半を失うということです。

誰にも相談できないときは自分にこう問いかけて下さい。


「そのライブってこの先50年を棒に振ってまでやること?」


客観的に聞けばこの質問ってめっちゃシンプルで何も難しくないんだけど、


責任感という邪魔者が本人の判断力を鈍らせます。


だから冷静な周りの人のサポートが必要。


身の回りのミュージシャンの体調不良、喉の不調などに気づいたら誰かストップを掛けてあげて下さい。


そして、その状況で音楽活動が出来ないときは許してあげて欲しい。


その代わりそのミュージシャンには「倍返し」する責任はあります。笑
それは全うしましょう。


そして、この話は何も突発性難聴だけの話しではないですからね。
風邪や声帯の不調も全てです。

不調の状態でライブを繰り返すとどんどん悪化します。

場合によっては取り返しのつかなくなることもあります。

お客さまとの関係、ライブハウスとの関係は大切です。

でも、自分を一番大切に出来ない人が周りの人に影響を与えられるでしょうか?

ちゃんと話せばみんなわかってくれます。

それに対して何か言うのであればそんなやつと付き合わないほうが良い。

そいつはあなたのことを何一つ考えてません。

最後にミュージシャンの皆さんに一言、



「休むのも仕事だからな!」



ということで皆さん自分を大切にしましょう。

では。

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