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どの世界線辿っても出会う 巡り会う君と僕

2024年2月15日。七五三掛龍也くん、アイドル15周年、おめでとうございます。振り返れば、ただただいろんなことがあったよね、という思いが心に過るけれど、きっとしめちゃんもたくさんの思いを抱える日々を送っていたのではないかな、と思います。今、この日をどのように捉えてどんな言葉を使えばいいのかな、と思っていたけれど、しめちゃんが「アイドル」を自身の生業として歩み始めた日であることは揺るがない事実で。そう思うと、やっぱり今年もまず伝えたい言葉は「ありがとう」だった。あらゆる選択肢がある中で、いろいろなことがある中で「アイドル」という職業を選び続けてくれたこと、今日も私たちの前にその姿を見せることを選び続けてくれていることに対する感謝。今日も「アイドル」で在り続けてくれて、「アイドル」の道を選び続けてくれて、私たちの前に姿を見せてくれて、ありがとう。

Travis Japanのデビューが決まってから、楽しみにしていたことのひとつにMyojoの10000字インタビューがある。「デビュー組だからできること」のひとつで、インタビューが出たら感想をきちんと書き残しておきたいと思っていた。このインタビューが出たのはMyojo9月号、2023年7月のことで、初出から半年以上経っている。でも、敢えてこの日に出したい。彼のアイドルとしての歩みを想うにはぴったりのテーマだと思うから。

とはいえ「楽しみにしていた」ことに違いはないけれど、正直なところ、読む前はかなり緊張していた。私が彼の担当になったのは約5年前のことで、彼のアイドルとしての歩みについてはリアルタイムで触れられていないことの方が多かったから。そして、その時代は、情報として知っている限りでも、ひたすらに忍耐強く歩みを進めてきた日々だということを認識していたからこそ、その時代をしめちゃんはどのように振り返るんだろうか、という思いがあった。自分が抱いている印象や、頭の中で組み立てた人物像がまた変わるかもしれないな、とも思案していたけれど、日付が変わってすぐに読んだテキストの中には、短い担歴ながらも自分が見つめてきた「七五三掛龍也」の姿があった。私が心惹かれてきた、ずっと大好きだと感じてきた彼の人間性のようなものがぎゅっと詰まっているように感じた。

そもそも、長い間、激しい競争や比較の俎上で歯噛みしながら自らの心を守り続けることは、どれだけ大変なことだろうか。そんな中で、しめちゃんは「諦めない」「現状打破のための努力を続ける」選択をし、それをひたすらに継続して、自らのアイドル像を作り上げた。茨城から片道1時間半掛けてレッスンに通い続けることも、その度にJr.の中での自身の立ち位置を実感することも、体力や精神が擦り減っていくことなんだろうと思う。そんな中で、先輩方の曲を聴きながら自身がステージに立っている姿を想像しては「イメージできるなら可能性はゼロじゃない」と奮起する。インタビュー内では、メンバーが減っていったときの心境についても問われ、それに対しても「電車の中で先輩方の曲を聴きながら目を閉じるとTravis Japanとしてデビューしてステージに立つ姿が想像できた」「このイメージが消えないうちは絶対にあきらめない」と答えていた。特に2019.8.8以降、どんな状況のときも臆せず、あらゆるところで「絶対デビューする!」と声を張り上げ「みんなでデビューしようね」と語り掛けてくれていた彼の姿が鮮明に思い出される。

これまでの彼の道程を思うと、その中で自分の意志や「自分」で在ることを貫き通すことは、決して容易いことではない。苦境の中でも自らを鼓舞し律し貫き通し、その「強さ」を持ち続ける。並大抵の精神力で続くことではないし、その根源についてしめちゃんが、「アイドルをしているときが一番楽しい」からだと言ってくれること、担当としてこんなに嬉しいことはない。私たちに夢を見せてくれながらも、その夢の裏側であらゆる現実と戦い、生き抜いていることは分かるから。

しめちゃんの「自分が想像できる限りは諦めない」在り方は、もはや「想像して実現する」ことなのかもしれない。これまで、あまりにも大きすぎるほどに大きな夢や希望を口にしてはそれを予言のように叶えたり、その夢の近くまで迫る様子を何度も見てきたから。しめちゃんは、その夢や希望をより具体的にイメージし、そこに向かって努力を重ねることで未来を連れてきているのだな、と思う。そして、何よりもその体験が彼の粘り強さの裏付けになっているのかもしれない。茨城から1時間半掛けてレッスンに通っていた14歳の頃から、もうずっとずっと。

宮近くん、うみちゃんと共に7月のマンスリーゲストとして出演していた木村拓哉さんのラジオ番組の7月23日放送回にて、しめちゃんは「人生の一曲」にNe-Yo「Beautiful Monster」を挙げた。Travis Japanのメンバーになるためのオーディション時のレッスンで使われた曲。そのときに先生から「君のダンスはとても情熱的だ」と言われたことが「ダンスをもっと頑張ろう」と思ったきっかけだという。それからTravis Japanとしてダンスを極めることを使命として背負い今に至る、その原点も原点の話。ちょうど10000字インタビューの掲載号が発売された翌日に、今の彼を形作る原体験のような話を彼の口から直接聞けたこと、あまりにもタイムリーで、嬉しさに胸が埋め尽くされていた。そして、短い期間ながらも私が見つめてきた「七五三掛龍也」の像、芯の強いまっすぐでひたむきな努力家、自身の「原点」を大切にする姿を今一度目の当たりにしたような気持ちにもなった。

しめ担になって約5年、彼の人間性に心惹かれながらここまできた自負はある。でも、私はどこまでいってもファンでしかなくて、見えない/知らないことが大半だから、私が好きなのは私の目に映るしめちゃんだ、と常に自分に言い聞かせてきた。でも、インタビューの中で、普段よりも踏み込んだところを含む彼の人間性にいくらか触れることができたときに、私が彼を見つめて感じてきたことに対するずれが全く無い、意外だと感じて驚くことも無く、自分が見てきたしめちゃんがそこにいた。見えない部分や知らない部分は確実に存在するということは理解しているし、どこまでいっても私が触れることができるのは彼が見せる彼に他ならないけれど、それでも、私が見てきたしめちゃんの素敵なところや好きなところが何もかも詰まっていた。「この人のことを知ってもらいたい」と思うとき、第三者のどんな言葉よりも本人の言葉に勝るものはない。このインタビューを通して、彼の歩みや人柄や思いが、しめ担のみならずたくさんの方々にしっかりと伝わるように感じた。

そして、いつだってたくさんの愛をくれるしめちゃんは、私たちの愛もまっすぐに受け止めてくれている。愛を受け取り、それを取り込んで、愛で包み込んでくれる人。愛することも愛されることもとっても上手な人。彼の言葉や行動や表情の端々からそれを感じている。「生まれ変わってもしちがう人生を歩めるとしても、僕は必ずアイドルを選びます」「アイドルの楽しさを教えてくれたのはファンの皆さんです」と語ったこと、自分だけの魅力を追い求めるため、自分で気づかない自分の魅力を知るためにファンを信じたこと。「トラジャ担」だけではなく「しめ担」に対して、特別に言葉をくれること。ファンの言いなりになることとファンに心を寄せることは似て非なるものだし、「私の理想を叶えてくれる」「私の思い通りになる」ということを指して「アイドル」と言うつもりは無い。でも、このインタビューの中で、しめちゃんがファンの存在にずっと心を寄せてくれていたことが何よりも嬉しかった。そして、これだけ寄せてくれる心の分だけ私もしめちゃんに愛を返していきたい、彼に恥じないファンでありたい、しめちゃんのようなしめ担、所謂「担タレ」でありたい、と、強く思ったことだった。

それでも、自分と向き合えば向き合うほど、しめ担の人格の自分であったとしても、担タレになることの難しさを痛感するばかりだった。特に、じっと自身の心を守りながら粘り強く時を待てる「守り」の強さを見るたびに、それと反比例するような自分の脆さを思い知ることも多かった。以前、雑誌の対談で如恵留くんから「メンタルとか精神のバランスがいい」と褒められたしめちゃんが「そんな仙人みたいな(笑)」と返したことがずっと心に残っているけれど、しめちゃんのアイドルとしての歩みや在り方を思うと、その「仙人」の概念はぴったりだとも思った。修行や功徳を積んだ末になることができるという「仙人」の姿にアイドルとしての彼の姿を重ねていたことを思い返しながら、そもそも私がしめちゃんのことを好きになったのは自分に無いものを持っているからだったな、ということを思い出した。私はそのまっすぐさや粘り強さに大きな敬意を感じながら、その強さに導かれ、救われている。

デビュー前、デビューしてから、彼のお仕事について何度も何度も唱え続けた祈りがあった。だから、デビューしてから1年少々、ドラマへの出演や個人での美容のお仕事が決まった報せを受けて、どっと涙が溢れ出た。その期間にしめちゃんがどういう思いを抱いていたかは分からない。でも、福岡公演のMCで、とても嬉しそうな表情でドラマ出演が決まった報告をする様子を見て、ああ、よかった、と心から思った。気付いたらアイラインも流れていた。ひとつひとつのことに心が触れては一喜一憂してしまうことは、これから先もきっとある。それでも、しめちゃんの夢が叶うことを、階段を一段ずつ登っていくことを、これからも共に喜んでいきたい。

アイドルが好きで、アイドルに憧れ、アイドルになったアイドル。しめちゃんが「アイドル」として生きる自身の人生が楽しい、生まれ変わってもまたアイドルになりたい、と言ってくれることが、どれだけ嬉しいことだろうか。きっとしめちゃんなら、どんな世界線にいても、何度生まれ変わっても、絶対にアイドルになっている。今と同じく、強くて可愛くてかっこいい、とびきり素敵なアイドルに。

改めて、アイドル15周年、おめでとう。私も、生まれ変わっても、どの世界線にいても、しめちゃんに巡り合ってしめ担になりたい。運命なんて分からなくても、彼と歩み続ければきっと叶うんじゃないか、と思ってしまう。しめちゃんにはそう思わせるだけの力がある。しめちゃんの持つ、その強くて大きな「アイドル」の力を、私は心から信じている。