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ADSTARSの審査と所感もろもろ

うーん、かなり間があいてしまった。早くボランチの業務範囲とか考え方について話したいんだけどなー。とか言いつつ、今日は少し趣向を変えて、クリエイティブアワードについてのお話しを。

3年ほど前から、韓国は釜山で開催されているADSTARSやアメリカはニューヨークで開催されているNewYork Festivalsなど、いわゆるクリエイティブアワード、国際広告賞というもののオンライン審査員を拝命しており、今年は久しぶりに上記2つの審査を担当させていただいた。

で、今日がADSTARSの審査締切日で、ギリギリなんとか無事終了することができたのだけど、その中で感じたことを備忘録がてら書き記していこうかと思います。

ちなみに、今年はMedia部門の担当だったけど、全体的にかなりレベルが上がってる印象。今年カンヌで日本があまり獲れなかったっていうのも少し納得できる部分があった。

アジア諸国(をはじめとした途上国)って今までは課題の強さのみ(というには語弊があるけど)で上位に上がってくるイメージだったけど、今年はそうではなくて、アイデアの質からケースフィルムの作り方まで、ほぼ日本に引けをとらない状態になっていて、見ていて普通に「悪くない」施策で埋め尽くされることになる。

そうなると、平均値が10段階評価で6に限りなく近い数字になってしまうので、結果ショートリストに残ってくるのは、自動的に圧倒的に「良い」と思える施策のみになってくる。これって当たり前のことのようだけど、これまでは玉石混交だったので、「そこそこ良い」ものでもショートリストまでは残ることができたのだけど、サッカーワールドカップよろしく、アジア諸国全体のレベルがじわじわ上がって、そこまで大きな差がなくなってしまったため、「負ける」ことはなくても、「引き分け」まで持っていかれるところまでは来ていて、結果、その引き分けのせいでグループリーグを突破できないことも増えてきた、みたいな感じに近いと思う。

なんか受賞作だけ見ててもここらへんはあまり見えてこないんだけど、エントリー作品全体を見ていくと見えることもあるんだなあと、審査員というものを拝命するようになって3年目で初めて気付かされた。こういうことがあるから、この仕事は面白いなと思う。

ちなみに、ここで言っている圧倒的に「良い」施策とは、別にグランプリレベルの「良い」である必要はなくて、「ちょっと新しい」とか「シンプルで誰もが理解できる」とか、どの国の審査員も否定することなく「良いね」って思える施策が、次の戦いへと進むことができるのだろう。

あと、一番致命的なのが「ちょっと遅い」施策だということも痛感した。世界中でどれだけのエージェンシーが「ほにゃららMUSEUM」を実施しているのだろうか笑。なんとなくここ数年キーワードになっていた「体験」という言葉は、ここから急激に廃れていくんじゃないかなという予想。

それにしても、ニュージーランド人はいつになったらシートベルトをするようになるんだろう。インド人やパキスタン人の子どもはいつになったら石鹸で手を洗うようになるんだろう。ブラジル人はいつになったら日焼け止めをちゃんと塗るようになるんだろう笑。

これだけ毎年色んな施策が実施されてるのに、毎年同じ課題がテーマになり続けてるのを見ると、そもそもアプローチを変えていかないといけないんだろうなと思う。

きっと、キャンペーンではきっかけしか与えられないんだろうな。本当に世界を変えるのはプロダクトや仕組みなんじゃないかと思う。今まであんまり興味なかったけど、なんか一回本気でプロダクト作ってみたいなーなんてことを、少し考えている。

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松重 宏和(ボランチ / Volante.代表)

1983年生まれ、北海道岩見沢市出身。中央大学商学部経営学科卒。クリエイティブで、ブランディングやプロモーション、採用活動における課題解決を行うポリバレントクリエイティブカンパニー(株)ボランチ代表。クリエイティブディレクター/ブランドアーキテクト。重度の天然パーマの持ち主。
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