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#48 謎の危機感


VOLOJZA(ボロジャザ)という名前でラップをしたり、ビートを作ったり、アートワークをやったり、映像やったりしています。諸々メモがわりにかいてはとおもいます

 自分のやっている事や趣旨趣向は一旦おいといて、なんかみたのでその時感じた事をぼんやりだが書いてみる。

ラップが下手だけどかっこいいラッパーはたくさんいる。
下手なほうがリアルな感じがして(不良っぽいラッパーがラップの練習しまくってたり真面目になんか取り組んでたら嫌じゃない?花山薫っぽさ求めたいよね)なんか説得力を感じたり思いもしないフレーズが飛びだしたり、逆にめちゃめちゃシンプルに印象に残るフレーズやフロウを炸裂させてくれたりする。
逆にうまくてもよくないラッパーもたくさんいる。言ってる事も言葉の置く場所も読めるので個人的にはあまり面白くないと感じてしまう。(バトルで勝てるけど音源がつまらなくなってしまうパターンもこれに当てはまる気がする。MCバトルは音楽よりもディベートやスポーツに近いから、よりルールや共感が重視される。後は声のデカさ。言葉の量など。)バトルの成功体験を音源にトレースして失敗する例は結構あると思う。

ただ今は下手でもかっこいい(オルタナティブなもの)というのは音楽の聴き方もストリーミングでのプレイリストでのリスニング体験が主流な昨今、個性よりも流れる事を重視していると自分は感じていて、中々そういうものが商業的には生き残りずらくなってるのではと思う。不景気やし…

硬いスルメみたいな物じゃなくて流動食みたいな。異物であることの価値があまり重んじられていないというかあまりにも情報が多すぎてそんな時間はないというか…。

で、正しさ、わかりやすさ、うまさ、美しさ、みたいなものの研磨されまくった物としての表現、もはやそのゴツゴツのカチカチアートではなくて、流線型のツルツルとしたインダストリーなのだけど、そのインダストリーとして今、XG、最強だなって彼女たちのラップやカバー曲聴くたびに思ってしまう。 

(これを書いているうちに自分の中で、アートというものは飲み込みづらく、理解するのに時間がかかるもので、インダストリーはわかりやすく万人の消費を喚起する物という理解をしていることに気がついた) 

これとかちょっと特に宇多田ヒカルのカバーは原曲よりいいんではないか…?というか全曲いい。最後のNo scrubとかマッッッジいいよね!。
ここで変にジャージーとかドリルとか多分出来るんだけどやらないのもいいし、カバーのチョイスやラップのビートジャックのビートのチョイスもわかってるすぎてホント凄いんだけど 自分は同時にとても怖いというか危機感もってて謎に笑。

ちょい10年前くらいからインターネットのインフラが整ってUSのトレンドを誰がいち早くトレースして自分のスタイルにうまく落とし込めるか競争が一つの流れだったと思うんだけど、正直、それでええんかい?的な事も思ってたんだけど、それはやっぱり今思えばインダストリーすぎひん?ってことだったのだろう。
で、そっち方面でよりハイクオリティーなXGが登場した事によってそういう系の諸々ってもう相当な物ではないと勝てる気しないし。
なんかもっとそういうのを意識しつつもっと土着的なわけわからんもんがどんどんでてきたら面白いし自分もそこ意識してやっていきたいなと思った。

このインタビューも面白かった。

読んでいただきありがとうございました。


 

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