ナナニジのパシフィコ横浜ライブに行った話と、卒業する帆風千春についての話

思い出話

2/28

ナナニジの「僕が持っているものなら」発売記念ライブの昼夜公演に参加してきた。

言わずもがな、メンバーの1人でありグループのリーダーでもある帆風千春の最後の公演だ。

まあ思い出話を一つ。

ナナニジを知ったのは2018年5月の「@JAM」。

名前くらいは知ってたけど別段興味なかったし、WUGを失ってフラフラしてた僕は、鈴木みのりとかランガとかあとミスドロとか目当てでガラガラのZEPPにいったのを覚えてる。

イベントは初っ端にみのりんごが登場して、次のミスドロまで暇やん。とか思って死んだ目でライブを聞いてた。

そんな中で出てきたのがナナニジ。1曲目はたしか「循環バス」。

登場時は制服姿がWUGっぽいなぁくらいの印象。

2曲目が「僕存」。

まあ~~その僕存がぶっ刺さった。

曲の暗さというか、ネガティブさがいい。

ドルなのに爽やかより哀愁感があって、でも歌ってることは前向き!みたいな世界観とかますますWUGっぽい。

MCもめちゃくちゃ拙い。全力で踊りきったあとだから、息遣いも荒くなっててそこもWUGっぽい。

素人くさくて、イモっぽい感じもとにかくWUGだわ~と思った。

一気に興味が湧いた。なんだこいつらと。

3曲目がたしか「地下鉄」。当時はもう数少ないうりゃおいするためのライブの鉄板曲。

でも、コールしてるのなんて前列のほうのやつらだけっていうくらい、当時のファン数なんてマジでそんなもんだった気がする。

そんでもパフォーマンスはめちゃくちゃ最高なのよ。

あんなに緊張しまくってMCでまともに喋れるやつが2~3人しかいないようなガキっぽいやつらなのに。

あの腕を思いっきり振る振り付けとか、歌詞のコンセプトというか世界観がもう本当に好きだった。衝撃だった。一発で心奪われた。

終わったあとに速攻で会場の外に出て、物販に行ってCD買いに行った。

そのときに買ったCDを今でも持ってるくらい大切にしてる。

ハマったはいいが当時は誰が誰やらくらいの感じ。

キャラクターを調べて、巨乳メガネとかいう性癖どストライクの丸山あかねちゃんに釣られて、中の人を調べたらまあ美人さん。

計算中も見始めて、河野都の明るいキャラが好きで倉岡を好きになって、でも「理解者」の個握は花川芽衣ちゃんに行ってた。

その1年後くらいには、れったんとか萌ちゃんにハイタッチ会で「推しです!好きです!」とか言ってたし。

アニメ始まる前の取材を通して、なごみんがたまらなく大好きになったんだから、まったく節操ってものがない。

まあなにが言いたいかって帆風千春なんか1mmも意識してなかった。

帆風千春の話 ​

千春の印象ってイベとかのMCでしっかりしゃべってくれる子だなと思ってたくらい。

口を開きゃ乙女ゲーの話しかしないし、なんかで話してたけど遅刻魔で夕方の仕事に寝坊したとかいうエピソードには呆れた。

意識し始めたきっかけは3年くらい前の「俺穴」聞き始めたことだと思う。

といっても、1~2年くらい前にようつべに俺穴がアップされてて、大きい声じゃ言えないけどずっとそれにお世話になってた。今は知らんけど。

だから意識し始めたのも最初からじゃなく2019年のアニメ始まる前くらいだったか。

それまではナナニジってなんかめちゃくちゃ大事にされてるな~とか思ってた。

なんかアイドルって、顔面パイとか、電流ビリビリ、罰ゲームで虫食わされてたり、鼻の穴にコイン詰めたり、バラエティでセクハラまがいのことされたり、とにかく体張ってなんぼでしょみたいなイメージがあった。

まあ一応、アイドルでもあり声優ではあるんだけど、ナナニジってなんか大して体張ってる印象なくて、どんだけ運営から繊細に扱われてんだと。

月一の定期公演で最初のうちは全員に課題を与えられてたわけよ「リコーダー」とか「けん玉」とか。

それが、そのうちに全員プレッシャーに負けてやらなくなった。「もう無理できません」がまかりとおる感じなんだ、と思った。

でも、ラジオの中じゃ、タイムマシーン3号にいいようにいじられたり、下ネタぶつけられまくってる帆風が衝撃だった。

えっあっナナニジってシックスナ〇ンとか、そういうのNGじゃないんだって。

まあそれが帆風を意識するようになったきっかけだと思う。

そこからはマッハだった。

とにかくあの声が好きだし、アニメであの演技の上手さと歌唱力見せつけられて、ひたむきにラジオで頑張って、イベントではきちんとMC回して、リーダーとしてみんなを支えて。

いや、帆風千春って魅力しかないじゃん。

そんな帆風が2/28のライブを最後に卒業するとか言い出しやがったわけ。

いやいやいやいやいや待ってくれと。おかしいでしょと。

もうナナニジなんか解散するでしょって思ってた話

正直、2019年から2020年にかけてのナナニジってまあボロボロだった。

計算中の人気はあったけど、中の人って誰?みたいな、とにかく中の人の精力的な活動がまったくそれにつながらないというか、身を結んでない感じがあった。

ドルのフェスから、アニメイベ、地方イベにもいってたし、自分たちのライブや定期公演、新曲の個握にキャンペーン活動

とにかく詰め込めるだけ詰めこんでイベやってたなって思う。

でも、だんだんライブやイベントに誰かしら休むようになってきた。

どのライブでもイベントでも誰かしらいない。「今日は誰々が体調不良です」なんていっつもだった気がする。

花川芽衣はライブにも個握にも出てこない、天城サリーも個握NG。

それがたとえ自分たちにとっての記念日だろうが、TIFとかの大型フェスだろうが、休むわけ。

ようやく11人表題曲が決まってアニメの放送時期も決定して、完全にこれからってときに花川芽衣の休養で出鼻をくじかれてた。

そのあとに決まった花川芽衣の卒業をきっかけに、れったん、倉岡の休養。

2017年の発表からやっと放送されたアニメは、はっきりいっては評判は微妙。決まっていたツアーはコロナでなくなり、イベントもできない。

僕は「もう終わりっしょ。解散やん解散」ってずっと言ってた。

めちゃくちゃにライブ、イベント詰め込んでメンバーのケアもできない。中の人を売りたいのか、キャラクターを売りたいのか中途半端な経営方針のクソ運営。

なによりグループとしての一体感というか、なにを目標に頑張ってんのこいつらって感じのメンバー。

そう思ってた。

でも、れったんと倉岡が戻ってきた。そのまま自然解散するって本気で思ってたから光明だった。

イベントも半年以上ぶりの有観客での開催ができた。

11人でようやく再始動。これからだと思った矢先にまた出鼻をくじかれた。というかバキバキにへし折られた。

卒業についての話

年末の記念日での卒業発表。

ちょっと何いってるのかわからない。

ついこの前に、11人で頑張ろうって思いが新たになったばっかじゃないの?

え?じゃあ最近の活動はなんだったの?むしろ今までの活動はなんだったん?

アイドルがグループをやめるときって何種類かはあると思う。

グループとして何かを成し遂げて、さらなる上を見るためにやめる。学業やら自分の夢のためにやめる。スキャンダルや不満があるからやめる。

「声優に専念するためにやめる」ってなによ?? 

女優やモデルしながらアイドルやってる先輩が何人もいるだろ?? 

グループ活動やりながら声優やってるやつだっているだろ??

いや、そらAKBの何人かは声優したいからアイドルやめま~すってやつはいたよ?? え?ナナニジって声優アイドルでしょ?声優でしょ??

メンバーの天城なんかいろいろ声優業の仕事やってんじゃん?? 日向坂の金村はモデルやりたいって夢をトップアイドルしながら叶えたぞ??

グループ活動をいっさいやめてまで専念したい声優の仕事ってなんだよ??

グループ活動をしてるとできない声優の仕事ってなに??

オーディションとか演技仕事に専念したいならそこを汲み取ってやるのが事務所の仕事じゃないのかよ??

「まってよやめないでよ。声優仕事増やすように配慮するから」ってするのが事務所の仕事ちゃうんかい??

「ん~じゃあしょうがないね。やめてもいいよ」ってなるか普通??納得いくかよ。

エイベックスと81みたくグループ全員主演やれるくらいのアニメくらいもってこいよ??

そもそも、メンバーの向いている方向性がバラバラのグループって時点でなんかおかしくない???

グループとしてなにも成し遂げてないし、完全にこれからのグループなんだよナナニジって。

計算中とかアニメで取り込んだオタクを「じゃあ今度は中の人を推していこうかな」って方向に持ってくフェーズなんだよ。一番大事な時期じゃん。

しまいにゃ、にわかクソオタクが「最近の3次推しが嫌になってやめたんだ」とか「検算中が原因だ」とか言い始めた。

アホ、バカ、黙っとれボケが。

とか、一週間くらい勝手に悩んでた。

やめちまうもんはしょうがない。いや、やめないでほしいよそりゃ。

ここから本題。

ライブにいってきたよって話

来る2/28、パシフィコ横浜で行われた「僕が持っているものなら発売記念ライブ」に昼公演、夜公演に参加してきた。

A&Gのイベントかなんかでパシフィコ横浜のロビーで無銭イベをしてた子たちが、オリコン2位を獲得してパシフィコ横浜のステージでパフォーマンスするんだから不思議な気分。

有観客で最後を見届けさせてくれる配慮にだけは感謝したい。

昼公演は席的には4列目とかなり近い席だったから、メンバー個々の表情とか細かい動きまでよく見える席だった。

直前のトーク会でも配信番組でも、千春本人が「1曲1曲に自分のすべてを出す」と言ってたように、本人の力強いパフォーマンス、真剣な表情、細かい動き、1曲目から言葉に嘘偽りがなかった。気合の入ったライブを目の前で見て、本当に涙が出た。

昼公演の1曲目の「理解者」の時点で、なんかもう普通に泣いてた。曲にというより、本人たちのパフォーマンスに泣かされた。

でも、久々のライブなこともあってやっぱ楽しさが勝ってた。コールしたくてしたくてたまらん!!って気持ちになって、泣かされたのは最初だけだった。

新曲は表題曲以外は別に刺さらんなって思ったけど、「キュウイ」は「アイスクリーム」以上のなごみんの破壊力に悶えて、「雷鳴」は詩ちゃんのかっこよさに痺れた。

「好き嘘」では「三叉路~」の歌詞んとこで、なごみんと千春がカップル役で手を取り合う振り付けがあったんだけど、千春のことをお姉ちゃんと慕っていつも千春の影に隠れるなごみんが、千春と手を取り合う姿に思わず目の前の椅子をぶっ叩いたよ。

タチツテトパワーは正直刺さんなかったので割愛。

「僕が持っているものなら」は初めて聞いたときから、終焉感というかエンディング感というんだろうか、「これで終わりなんだ」っていう曲という印象を持ってた。

手話を意識した振り付けと曲調も相まって、すごく心にグッどくるパフォーマンスだった。でも泣くとかではなくて心を奪われる曲という思いが強かった。

そこから、「君はMoon」と「ポニーテール」。とにかくみんな楽しそうにライブしてるのが印象的だった。

サリたんと萌ちゃんのイチャイチャとか、月と地球のポーズを取るメンバーとか、一曲一曲噛みしめるように振りを合わせる姿が見られてよかった。

アンコールは「地下鉄抵抗主義」で始まった。上で言ったようにナナニジに落ちるきっかけになった曲。今でも韋駄天とか、未来があるからよりもテンションが上がる最高の曲。

最後は「僕存」。初めてナナニジを見たライブを思い出してなんか一人で浸ってた。そんな感じで昼公演はさらっと終わった。

そして始まってしまった夜公演。

ライブ開幕から萌ちゃんが涙を乾かしてる姿が目について、思わずつられそうになったけど最後まで見届けようと意外と冷静だった…と思っている。

一曲目、二曲目のつかみは「シャンプーの匂いがする」「未来があるから」と初期からの人気曲。

今回のライブで表題曲すべてが11人楽曲になった。今更やるならなんで最初からやらなかったんだろうとか、これが聴けるのもこれが最後なのか…と複雑な気持ちのほうが大きかった。

メンバーからも、これが最後なんだと思いながらライブしてるのがめちゃくちゃ感じられた。

途中のMCでも、みんながそれぞれ「千春と背中をあわせる振り付けが~」とか、各々、千春との最初で最後の新曲の振り付けを振り返ることがあって、どんな思いでこの一回のための振り入れをしていたんだろう…浸ってしまった。

アンコール前、千春が「これが最後の曲です…」といって始まった「循環バス」。

本当は「片思いをする男子高校生のもどかしい気持ち」を歌った曲なんだけど、”卒業”とか”明日も会いたい”という歌詞が、すごくメンバーと千春のことを歌ってるようで、これがまた切ない。

この曲で、必死に千春がメンバーと目を合わせようとしたり、手を振り合ったり、スキンシップしたりしてる姿がすごく心に残った。

最後の曲が終わり、会場が暗転してアンコール。

個人的に、アンコールでモニターに千春のこれまでの映像とか思い出を流す映像からの、ソロ楽曲とかないかな…とか勝手に展開を予想して勝手に泣きそうになってた。

実際は映像はなかったけど、ステージにマイクが運ばれ、一人で千春が出てきた瞬間に崩れ落ちてしまった。

そこから最初で最後のファンの前での「優等生じゃつまらない」だったんだけど、不本意ながらホントに覚えてない。というか見れなかった。

後方の席から見ててサイリウムの海と、帆風千春の凛々しく歩いてくる姿だけ目に焼き付いてる。

イントロが流れる前から嗚咽を殺して泣いてた。ツーっと涙が流れる感じじゃなくて、もうエシディシの泣き方。渡邉美穂がひなくり2020で見せた高校球児の泣き方くらい泣いてた。

そこから千春の独白も、泣きすぎてほとんど覚えてない。

佐藤麗華というキャラクターを本当に大事にしてて、そのキャラクターからものすごく勇気をもらったことを話して、ナナニジというグループがかけがえのないものだって話しをするたびに、涙が滝のように出てきた。

メンバーが登場し、一人ひとりの千春に向けた手紙を読むサプライズは、これ以上涙出るんかってくらい泣いてた。

いつも笑顔だったり、気丈に振る舞ってるイメージの強いかなえるがあんなに泣いてるのをはじめて見た。

詩ちゃんが泣きながら千春を名前で呼んでるだけですでにエモかった。

サリたんが「本当はやめないでほしい」って多分全員が思ってることを代弁してくれた。

なごみんは、ちはるんに頼ってばっかりでいつも腕をつかんで甘えてたって話から、これからは千春に頼ってもらえる存在になるくらいナナニジで頑張ると宣言してたのが本当に印象的だった。

今回のライブで普段はやらないウィンクや振り付けを積極的にしてたれいにゃんは、手紙でも言ってたもっと頑張るって気持ちを千春に見せているように感じた。

萌ちゃんの場面で、萌ちゃんらしい手紙に和んで涙が引っ込んだ。

倉岡は…うん、倉岡も倉岡らしかったな。

多分一番、いろいろと信仰が深かったんじゃないかなって感じるるーりーが手紙を読む場面が個人的に一番しんどかった。

千春と同じくらいグループのことを考えてるれったんが、一緒に自主練をしたって話マジで好きすぎた。

卒業発表のときですら涙を浮かべてたあいなっちも、休養前に声掛けてくれて一番寂しがってるはず。

ラストのラストは、千春が背中を押してもらった特別な曲だという「空のエメラルド」。アニメのEDとしても、最近のShowroomのラストの曲としてもおなじみの曲。

僕がアニメのインタビューしたときも、メンバーみんな空エメについては「前を向いていこうという、明るく前向きな曲なんです」って語ってた気がする。

最後は、みんな力強くライブをして前を向いて終われた。

配信限定のFCのトーク部分は見れてないけど、きっとみんないいことを語ってるのかな。

ナナニジの今後についての話

22/7から”帆風千春”という人物が存在しなくなることが、いまだに信じられない。

グループの今後をまったく発表してこないから、一体どうなるのかも分からない。

1stアルバムを一つの区切りにしようとしているようで、アルバム発売前後にまた大きく展開してくるんじゃないかと思うけど、予想はあんまつかない。二期生とかライバルユニットのCDが出たりとかアニメ二期とか夏にツアーとか?

まあ昼、夜を通じてあえて「11人が集まった理由」を歌わなかったことは、今後はもう11人という数字にこだわらないという表れだと思っているから佐藤麗華を引き継ぐメンバーは絶対いないと思ってる。

「11という名の永遠の素数」ってアルバムでもう「11」という数字を永遠のものにしちゃうつもりだろう。

これまでは、「ずっと11人で支えあって、この11人で頑張ろう!」ってメンバー同士の結束を固める要素みたいになってると思ってた。

実際は「これ以上誰も抜けちゃいけないし、休んでもいけないんだ。常に11人じゃないといけないんだ」と逆にメンバーを縛って苦しめてたのがすごくショックだった。

帆風千春という人物が「もうそんなことにこだわらないんでいいんだよ。休んでも卒業してもいいんだよ」と前例を作ったことが、他のメンバーにどう影響を与えていくんでしょうかね……。

10人になってまた振り付けをし直したり、パート割をし直したりとこれからはグループとしての再建をはかっていく時間だから、しばらくは展開してこないと思っているから、今後はあまり自分自身前のめりにならずにゆるく見守っていこうかなと思う。

終わり。

帆風千春さん。また会う日まで!

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