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喘息で死にかけている話

昨年11月に気管支喘息になり、窒息死しかけました。1人暮らしで深夜だったこともあり、睡眠中にいきなり呼吸困難になり、助けを求めようとしても中々声が出ず、周りには人もいなく、救急車もよぶこともできず、このまま息ができなくて死ぬんじゃないかと思いました。とっさに窓を開けたことが幸いしたのか、運良く数分後事なきを得ましたが、次の日に呼吸器科に診察に行った所、非アレルギー性の喘息と診断されました。
喘息の要因はアレルギー型、非アレルギー型、アスピリン喘息などがあり、発症の要因も異なるのが特徴です。共通しているのが白血球の一種の好酸球が炎症に過剰反応するということです。

現在は1人暮らしをやめ、実家で暮らしていますが、このエントリーで書きたかったことは気管支喘息は死ぬ可能性がある慢性疾患であり、成人喘息は潜在的に誰でも発症しえるということ、自分が調べて試した中で一定以上効果があったことを同様に苦しんでる人のために書きます。(私自身いつ死ぬかわからないので・・・)

咳喘息は気管支喘息に進行する前に呼吸器科にいく

思えば10月くらいから咳がずっと止まらないで放置していました。
今思えば咳喘息だったのだと思います。2週間以上、毎日咳が止まらない場合は気管支喘息に進行する前に一度呼吸器科にいったほうが良いと思います。
一旦気管支喘息まで進行してしまうと完治するのが難しいからです。
喘息発作が悪化すると炎症の回復で気管支の気道が狭くなっていき、気管支平滑筋が増大していくリモデリングという現象が発生し、どんどん悪化していくからです。
処方される吸入ステロイドでは炎症を抑え、β2刺激薬で一時的に気道を広げることはできるもののリモデリングを根本的に治癒するものではないからです。重篤な場合、気管支平滑筋を緩める気管支サーモプラスティという手術を受けることができるようです。高額医療保険対象の手術で3回の手術が必要でかつ同じ部位には適応できないという制限があります。手術後から数年間は効果があるようです。ただし、根本的に治るわけではないようです。

喘息の医療研究自体は進んできているので、そのうち完治する治療法が出てくるかもしれません・・・

リモデリングが進行していなければ、体質や環境改善することで大幅な改善ができるそうなので薬だけに頼らず、体質や環境改善にも目を向けたほうが良いそうです。

処方される薬

・吸入ステロイド:吸入薬は経口ステロイドに比べて副作用がないため、喘息の長期管理薬の基本となる薬です。気管支に直接作用し炎症を止める効果があるため、一番大事な薬です。吸入後は声がれや口内感染を誘発するのでうがいが必要です。
β2刺激薬:気管支拡張薬です。気管支を広げる作用が強く、速効性があり、喘息の発作時にすぐに呼吸を楽にしてくれる吸入薬です。よく使われている噴霧式の器具の場合、吸入補助器具(スペーサー)を使うと、そのまま吸入するより効果が高くなります。吸入ステロイド薬と併用することが必要です。最近だと単体でなく、吸入ステロイドに配合されて処方されることが多いようです。
・ロイコトリエン拮抗薬:気管支拡張作用と気道炎症抑制作用を有する薬剤です。
・テオフィリン:長時間作用性気管支拡張薬としての効果に加え、抗炎症作用等が報告されています。吸入ステロイド薬の併用薬としての効果を比較すると、長時間作用型β2刺激薬よりやや劣り、ロイコトリエン拮抗薬と同等かやや劣るとされています。カフェインと似ている効果があるため、コーヒーとお茶をとりすぎないようにします。
・経口ステロイド:吸入薬とは異なり、経口薬(内服薬)は喘息の発作時に使用します。β2刺激薬ほど速効性はありませんが、炎症の悪化を防ぎ、喘息の発作をしずめる効果が高い薬です。β2刺激薬などを用いても発作がおさまらない場合や、中程度以上の喘息発作がおこった場合に使用します。発作後、数日間続けて服用することもあります。長期に渡って高用量を続けた場合は他の感染症にかかりやすくなる、肥満になりやすいといった副作用があります。
・抗IgE抗体:長時間作用型β2刺激薬と吸入ステロイド薬を併用してもコントロールが不十分な場合にアレルギー性喘息の方に効果があるようです。

参考1:https://naruhodo-zensoku.com/treat/fit.html
参考2:http://www.hiramatsunaika-clinic.jp/zensoku/index.htm

ステップが右につれて重篤化しています。

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発作

発作の重症度です。苦しいと書いてありますが実際は息が詰まったり、咳がとまらなくなります。

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発作が起きた時には、1回2吸入を20分毎に3回(最大計6吸入)まで繰り返し吸入する。それでも収まらない場合は救急車を呼んだほうが良いでしょう。

酸欠になっていないかはパルスオキシメータを使うことで計測できます(amazonなどでも購入できます)。経皮的動脈血酸素飽和度 (SPO2)で血中の酸素濃度を計測できます。

SpO2での発作の重症度判定
・SpO2≧96%は小発作
・91<SpO2≦95は中発作
・SpO2≦90%は大発作
・SpO2≦90以下でチアノーゼ・意識障害・呼吸減弱を伴うものは重篤

また、痰がつまるとβ2刺激薬が到達できず、大変危険な状態になります。
少々汚い表現ですが、「ガー、ペッ」と吐き捨てるような感じで吐き出すと痰の吐き出しが良いです。

また、ピークフローメータによるピークフロー値を確認することで自身の肺活量が測定でき、呼吸が不安定になっていないか、標準値より下がっていないかを確認することで発作の兆候がわかるようになります

検査

フローボリューム曲線モストグラフ呼気一酸化窒素(NO)濃度測定があります。フローボリューム曲線は、思い切り大きく息を吐き出したときのフロー(息を吐く速さ)とボリューム(吐いた息の量)から、呼吸機能の状態をみる検査で波形が特に重要です。モストグラフは、普通に呼吸をしたまま気道の状態を調べる検査方法です。モストグラフでどの程度吐き出しにくくなっているかを、「気道抵抗」という数値で調べることができます。結果は色分けされ正常ならば緑、抵抗が強くなるに従い黄色→赤→青と異常がわかりやすく表示されます。NO濃度測定は好酸球による炎症があると吐き出した息の中の一酸化窒素(NO)の濃度が高くなることが知られており、炎症の有無、程度が数値で示されるわかりやすい検査です。私の場合はフローボリューム曲線の検査を受けて左肺側の気管支に炎症があることが波形から診断されています。また、コーヒーなどのカフェインは一時的に気管支を広げる効果があるため検査や診察4時間前は摂取しないほうがよさそうです

喘息を改善する方法

大体の喘息持ちの人と同様、私の場合も激しいストレスを受けたり寒暖差が激しい日、雨や台風などの天候が悪く気圧変化が激しい日に悪化します。急激に寒くなったり、低気圧になると、気管支平滑筋が閉まり、呼吸が困難になります。さらに夜に関しては、副交感神経が優位になり、就寝時が一番発作のリスクがあります

1)ヒトの内在性ホルモンのコルチゾールが深夜に低下する(炎症を防ぐ作用が低下する).
2)気道平滑筋を拡張させる作用のカテコールアミンが深夜から早朝にかけて低下する(気管支が収縮しやすい).
3)気道の炎症細胞(好酸球など)が深夜に増加する.
4)ヒスタミンなどアレルギー物質が血中に増加する.
5)気道平滑筋を収縮する作用の副交感神経機能が夜間睡眠中に働きが活発になる(気道収縮させる).
6)夜間睡眠中は体温が低下する(気道収縮させる)

就寝時は毎日いつ発作が起きて死ぬかわからないという恐怖と戦っています。最近は少しは眠れるようになりましたが、ときどき目が覚めたり、まれに急な発作が起きる場合もあります。

寝室の環境を整える
3度以上の急激な気温低下に対して喘息は悪化します。基本的に0時以降に気温が急激に下がり始め、5時に最低気温になります。
主に冷気は窓から入ってくるため、窓に断熱カーテンを、壁には断熱シートを設置することで壁からの冷気を防ぐことで室内の暖房効果を高めます。
また、特に寝室はこまめに清掃します。(非アレルギー型の人でも、清掃したほうが良いでしょう。)特に布団は接してる時間が長くダニなどの温床になるので布団クリーナーで重点的に清掃する他(できれば毎日)、定期的にクリーニングに出します(丸洗いが一番良いようです)。エアコンもハウスダストを撒き散らす要因なので定期的に清掃業者に依頼して清掃してもらったほうがよいでしょう。睡眠ができないと免疫力が下がり、生活に影響が出てさらに悪化するという悪循環に陥るため、一番改善したい項目です。
(特に外出時は)マスクを着用
風邪、インフルエンザ、花粉症と併発すると命取りになるので予防が必要です。人混みを避けるのも大事です。また、マスクには保湿効果、肺活量を増やす効果もあるので常備しておきます。室内ではイオンプラズマクラスターなどの空気清浄機加湿器などで対策します。就寝時のマスクも効果があるようです。
禁酒、タバコを避ける
タバコはもはや説明不要でしょう・・・自身が吸わなくても、副流煙で受動喫煙したらリスクは同じなので喫煙スペースには近寄らないようにします。
お酒もアルコール分解時に出るアセドアルデヒドが呼吸に影響を与えるため、控えます。
首を冷やさない、冷たいものを飲まない(常温以上)
首は気道の通り道です。マフラーなどでガードすることで冷たい空気が気道を通らないようにします(鼻炎の原因となる箇所の上咽頭を守る)。冷たい飲み物も気道を刺激するので店などで氷水が出された場合は飲まないようにします。気道過敏性が改善するのは非常に時間がかかるので気道を刺激するものを避けます。
副腎を労る(鍛える)
副腎にはステロイドホルモンを分泌する機能が備わっています。ステロイドホルモンは体の免疫を上げ、炎症を抑える働きがあります。
ステロイドホルモンは朝に大量に分泌され、夜になるに向けて徐々に分泌量が減少していく傾向があります。ステロイドホルモンは朝に大量に分泌され、夜になるに向けて徐々に分泌量が減少していく傾向があります。副腎はストレスを受けるとコルチゾールを分泌します。過度のストレスを受けることによりコルチゾールの分泌量が増え、副腎が疲弊していきます。グルテン(炭水化物)ガセイン(乳製品)を控えて良質なタンパク質であるイワシなどの青魚を食べる、香味野菜を食べる、こまめな水分摂取を取ることで副腎への負荷をへらすことができます。
体調が良いときに限りますが、15℃の冷水浴などで副腎を刺激することで鍛えることもできます。また。規則正しく7時間以上の睡眠を取ることも大事なようです。
自律神経の乱れを整える
現代社会は交感神経が優位な生活をしている人がほとんどです。パソコン、スマホ、テレビなどを主に夜間も見てることが原因です。
朝〜昼の間は交感神経が優位、夕方〜夜の間が副交感神経が優位なのが正常なのですが、睡眠時間が短く、ストレスなどで交感神経が優位になっている時間が長すぎる生活をしているとホルモンバランスが崩れてきます。
自律神経が乱れると浅い呼吸になりやすいのであくび、片手を揺らす、太ももを揺らすことで深い呼吸をする癖をつけます。
日光を浴びる、朝にバナナを食べる、夜に入浴をする、体調が良い場合は水泳をすることで自律神経を整えることができます。
鼻炎を直す
鼻と気管支はつながっており、鼻炎を解消することで気管支炎も改善されますヒスタミンは鼻の神経を刺激してくしゃみ・鼻水に、またロイコトリエンやトロンボキサンなどは血管を刺激して鼻づまりに関係していると考えられています。
薬剤では抗ヒスタミン剤、ロイコトリエン受容体拮抗薬があります。
喘息を悪化させる要因となっている上咽頭炎(鼻の裏側、のどちんこの裏側が炎症する)はBスポット療法(EAT)を受けることで治すことができます。上咽頭は鼻の裏側のため、内視鏡で確認しない限りどれくらい悪化してるかわかりづらいもので、錠薬などではなかなか治療しづらい部位です。Bスポット療法は塩化亜鉛を直接塗布してもらうため、めちゃくちゃ痛くて血が出ます(血が出るほど炎症がひどく、血が出なくなるまで繰り返し通院します)。ただ、この治療の効果は鼻炎の解消だけでなく、上咽頭には迷走神経が集まっているため、自律神経の改善にもつながります。実際私も受けてみて、夜が明るくなったり、受けた直後頭が軽く感じました。(1日程度しばらく鼻と喉の裏側がヒリヒリしますが・・・)
鼻うがい濡れタオルで鼻を温めるなども効果があります。血液の膨張による鼻詰まりがありますがこちらは詰まっている方と逆の脇にものを挟むことで交感神経が刺激され、鼻詰まりが解消されます。
呼吸が苦しいときは大椎(だいつい)という首の根元のツボを擦ると楽になります
食べすぎない
食べすぎたり便秘だったりすると胃腸が横隔膜を圧迫して呼吸を困難にさせます。腹八分目にとどめたほうが良さそうです。私の場合、医師に食後つらくなることを伝えたら胃腸薬も処方されました。ゲップやガスがやたら出る場合、呑気症を疑ったほうが良さそうです。ひどい場合は逆流性食道炎になるようです。
(肥満の場合)痩せる
ストレスがある場合、副腎に負荷がかかっています。特にお腹が出てるタイプの肥満はコルチゾールの分泌によって血液中の糖が増え、それによって肥満ホルモン「インスリン」の分泌が促されてしまうのが原因のようです
運動するのはカロリーを消費することを目的とするよりも、ストレスを減らし、コルチゾールの分泌を抑える目的にしたほうが良さそうです。
イラッとしたときにはストレスをためずに場所を選ばずできるストレッチとかですぐに解消するのが良さそうです。
肥満がぜんそく症状を悪化させやすい理由には、一つは、腹部に脂肪がたまると腹圧が高くなり、横隔膜が上がって呼吸機能が低下するため、二つ目には、脂肪細胞から分泌されるレプチンというホルモンの関与があり、炎症を起こしている好酸球が肥満でレプチンが増えると死ににくくなり、結果的に炎症が長引き重症化しやすくなる。同時に、同じ脂肪細胞から分泌され、レプチンの働きを抑えるアディポネクチンというホルモンが減り、気道の炎症に拍車がかかってしまうらしいです。BMI25以上の人は痩せたほうが良さそうです。
猫背を直す、姿勢を良くする
古代ギリシャから喘息は存在していたそうです。興味深い事に仕立て屋、漁師、金細工師などの長時間下をうつむく職業に発症する人が多かったそうです(つまりは猫背)。猫背は背骨や骨盤の歪み&筋肉の衰えにつながりるだけでなく、気道も狭めますお尻をグイッと引いて正しい座り方をしましょう。現代だと長時間のデスクワークが多い人が該当します。(かくゆう私もIT系で長時間椅子に座っています)。目線が下になると必然的に猫背になりがちになるので目線を上にあげるようにディスプレイの高さを上げるため、パソコンスタンドなどを購入しています。

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