ボビナムヘッダー

日本ボビナム協会 in ベトナムフェスティバル2019

2008年、日越外交関係樹立35周年記念事業としてスタートしたベトナムフェスティバルは、2019年6月に開催された「ベトナムフェスティバル2019」で11回目を数えるに至りました。会場となる代々木公園イベント広場には、ベトナム料理やベトナムに関する物販、関連企業など約120店ものブースが出店され、ベトナム文化を楽しむ来場者は2日間で推定13万人にも達しました。

 日本で唯一、ベトナム国技「ボビナム」の普及に努める一般社団法人日本ボビナム協会は2012年から参加しており、チラシ配りから始まった活動も現在は6回目となる演武の披露、ボビナム関連の物販に至りました。

 8回目の参加となる今年は、ブースでボビナムの帽子、Tシャツ、タオルなど関連アイテムを販売するとともに、開催初日の6月8日より『ボビナムの教科書Ⅳ 返し技基礎的反撃編』の販売を開始。マスターフゴと現役ボシン(ボビナムを学ぶ生徒をこう呼びます)らが実演するたくさんの写真と、日本語による平易な解説が記された日本で唯一のボビナム入門書も、本書で4冊目となりました。

 毎年、この『ボビナムの教科書』を買い求めるためにベトナムフェスティバルを訪れる方もいらっしゃいます。ベトナムフェスティバルはボビナム協会にとって、1年間にわたった稽古の成果を教科書という形で示す場にもなりつつあるのです。

 開催初日となる8日は、ステージで歌やパフォーマンスを披露する日本人やベトナム人のアーティストに続き、ボビナム協会からもマスターフゴを筆頭に19人が登壇。

 約10分のステージで、全国から集まったボシンたちがニャッモンクェン(入門の形)、タップタゥクェン(十字架の形)、キェンファップ(剣術)トゥベヌ(男女護身演武)、コイクェン(初陣の形)、ダーレン(多人数護身術演武)、ダイダオ(大刀術)、ドイケン(ラウンド形式の対戦)、子ども護身術、ドンチャンタンコン(足技演武)などを次々に披露すると、客席からは初めてボビナムを見た方々の歓声があがりました。特に今年は、数ヶ月のベトナム修行で習得した技を披露したボシンもいました。

 最後に挨拶に立ったマスターフゴは、「まず『ボビナム』という単語をお手持ちのスマホで検索してみてください」と訴えます。これを読んだみなさんも、改めて「ボビナム」」と検索してください。現代はマスターフゴらによる日本ボビナムのみならず、世界中のボビナムが自宅で、携帯端末で見られる時代です。

 2日目は演武こそなかったものの、日本旅行でベトナムフェスティバルを訪れた2人のフランス人は15年ぶりのボビナムに顔をほころばせ、2日後に飯田橋の道場に現れ稽古し、「フランスでもう一度ボビナムを始めてみるよ」とRETRY の言葉を残して帰っていきました。

 ほかにも、ボビナム経験を持つベトナム人、ブースで熱心に話し込んでいった日本人女性と、即座に自発的な行動に移れる人材が集まりそうです。

 それを証明するように翌日の教室では4名の新規参加者を迎え、日本ボビナム普及に確実な手応えを感じさせてくれるベトナムフェスティバル2019となりました。何年か先、ベトナムフェスティバルでボビナムを見た日がボシンとしての第一歩になったと思い出す方もいるのではないでしょうか。

 東京オリンピックを迎える2020年にも、ボビナム協会はベトナムフェスティバルに参加します。新しい『ボビナムの教科書』も、すでにテーマを決めたマスターフゴが構想を練っています。ボビナム協会の今後に、ご注目ください。そして、これを読んだ貴方、ボシンとなって私たちとボビナムを学びませんか。


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