栃の葉ヱレジィ〜愛憎編〜

というわけで、僕の配信第7弾シングル「栃の葉ヱレジィ〜愛憎編〜」がリリースされて5日ほど経ちました。もう皆さん聴いていただけたでしょうか。まだの方は今ダウンロードして聴きながらこれを読んでください。
ほら!はやく!
http://tunecore.co.jp/to/itunes/512851

今回のテーマは「昭和歌謡系」です。
00年代初頭から出始め、今でもブームが続いているヴィジュアル系の中のジャンルの一つとして確立したジャンル、昭和歌謡系。

もともとヴィジュアルロックって洋楽に起源の重きを置いてとり、それを日本人の感性とマッシュアップさせて出来上がったロックなわけで。
そりゃ日本人に根付いている歌謡メロディーと呼ばれるテイストとは相性がよく、ヴィジュアル系として受け継いでいくのもある種当然のことなのかな、と。
それこそ懐古主義じゃないですけど、昔の日本の文化だったりファッションだったりアートだったり、そういったものにノスタルジーも含めて親しみを持つ、というのは至極自然なことなのかな、と思います。実際僕もそうだったわけですし。

皆さん「昭和歌謡系」に対して漠然とどんなイメージをお持ちでしょうか。
前述の見た目や雰囲気と共に、僕は「しみったれ感」が大切だと思うんです。
悲恋だったり死別だったり、(昭和時代の出来事ではないんですが)戦争だったり、そういう悲しい出来事をテーマにする、というのが往々にしてあって。その頭の中にある前提を解きほぐした歌詞に仕上がっているわけです。
それはこの歌詞カードをご覧になっていただければ分かるかと。最後、この歌の主人公である彼女はどうなるでしょう。ふふ。

あとね、これも昭和歌謡系あるあるだと思うんですけど、「歌詞やタイトルに実在の地名を入れる」というものがありますよね。
あんまりほかのジャンルのヴィジュアル系では見られない気がします。「百地浜」とか絶対シドで覚えませんでした?あと「親不孝通り」とか。R指定の可能性もあるか。
僕の場合地元が栃木なんで、そもそもまずタイトルが「栃の葉」にしました。栃木といえば栃の葉です。

二番のAメロの歌詞をご覧ください。
まず「二荒山神社」。宇都宮で一番有名な、市の中心に位置する神社です。

「苺のような頬」は言わずもがな栃木の名産、苺。個人的オススメは「とちひめ」という品種です。これ、栃木に行かないと食べられないので栃木に行った際は是非。

「華厳に身を投げようか」は日光の有名な滝、華厳の滝です。けごんと読みます。

あとこれは隠し要素的な感じになるんですけど、「三つ星」といえばオリオンのことを指しています。オリオン座の真ん中の三つ星。そう、栃木でオリオンといえばオリオン通りのことに決まってるじゃないですか。
そんなん栃木人でも気付きませんね。
ま、そんな地名を取り入れてみるという、昭和歌謡系特有のお遊びを盛り込んでみました。

楽曲のことについて触れると、昭和歌謡系に限ったことじゃないんですけど、僕が今回のプロジェクトでモチーフにしているのは2000年前後のヴィジュアル系で、まず一つこの頃からシャッフルリズムっていうのが流行りだしたんですね。
なんで、シャッフルリズムの曲というのはどこかでやりたかったことで。
と、いう単純明快な理由で取り入れただけのことです。はい。
メロディーはもう、頭の中に降りてきたものをすんなりと。インスピレーションってやつです。ま、それは他の曲においても言えることなんですけどね。

あとサブタイトルの「愛憎編」は一番最後に付け足しました。本当は今回の12曲、全部にサブタイトルを付けたかったんですがいまいちしっくり来ないやつもあったりしたのでそれは省いてるんですけど。
何故「愛憎編」かと言いますと、昭和歌謡系の曲とかCDって「◯◯編」っていうのをつけがちじゃないですか。「純情・情熱編」とか「男編」「女編」とか。つまりそういうことです。

解説としてはそんなところでしょうか。
ま、なにしろ00年代半ばぐらいの昭和歌謡系と呼ばれたバンドが好きだった方は聴いていただいて損はないかと。思ゐます。よろしくお願いします。

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