第三フォルマントと第四フォルマントの差は大きすぎない方がいいという文言について


最近、女声関係でアウトプット出来そうなことがいくつかあるんですが、だいたいが自分の波形乗せて説明するのが必要そうなのでめんどくさくて書けてませんでした。
今回は女声界隈でたまに聞く「第三フォルマントと第四フォルマントの差が大きすぎると良くない」という文言についてです。
以下、第三フォルマントと書くのは面倒なのでF3、同様にF4と書きます。

F4の方がF3の方が大きいので
F4-F3 を計算した時、その値が2000hz以上あると声質として良い評価を受けにくいみたいな話、たまに聞きます。2000じゃなくて1500だったり数値はまばらですけど。
ちなみに
F4-F3=F(4-3)=F
みたいなアホみたいな数学はしないでください。
F3というひとつの文字だと思ってください。

これについて、「F3に対してF4が大きすぎると良い評価を受けにくい」は私も同意なんですが、果たして「差」なんですかねー?というところが気になります。

なぜかというと音の高さを人間が比較してる時って比で認識してるからです。
「1オクターブ高い」は「周波数が2倍である」と定義されていて、音階もそれに従って比で定義されてます。
基準の「ラ」は440hzで、その1オクターブ下の「ラ」は220hzですが、1オクターブは220hzの差ではないです。440hzより1オクターブ上の「ラ」は880hzなので。

ってことは共鳴して音圧が上がってる2箇所であるF3とF4も多分比で捉えた方が良くて、「F4が6000hzでF3が4000hzなので2000hz差があるからよくない」文言よりは「F4/F3で比をとって1.5倍だと良くない」みたいな文言のほうが正しい気がしてきます。

揚げ足取りじゃないかー?って思われそうですが、差だと思ってると低めの人の方が一定の範囲に収めるのが簡単になり、高めの人の方が差は大きくなりやすいので声の良し悪しを数値で判別しようとした時に間違えが起きます。
F3が5000、F4が7000なら差は2000ですが比は1.4倍なのでさっきの例よりは良いと思われます。(あくまでF3とF4の比較においては、であり、F3そのものの数字としてはどっちが良いかは考慮してません)

一般的な女声っていうとF3は4000hz±500hzくらいな印象なので、それを元にしてざっくり指標を作るならばですが、「2000hz差があると良くないが、1000hz差は良い」は「1.5倍あると良くないが、1.25倍は良い」に言い換えることが出来そうです。
F4/F3が5000/4000=1.25ってなんとなく良い感じします。
あ、一応ですが
F4/F3はFが約分できて4/3だから1.33…っていうアホみたいな数学はやめてください。

でもまあF4/F3の比が1.33くらいだと良い感じな気がしますので目安の覚え方としては良いかもしれません。


私は5500/4200=1.31くらいを目指そうと思います。

まーここまで色々書いたんですがあくまで傾向の話なのでF4/F3が1.5倍近くあっても可愛い声の人はいるかもしれないし、そもそも可愛いとされてる人のF3って大きく違わないので差で比較しても比で比較しても誤差程度にしかならない気がしなくもないです。
でも多分物理学的には声は波であり、波の重ね合わせの話をしてるので本質的には比で考えるのが正しいような気がしてるだけでした。

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