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【滞在7日目と帰国】フィレンツェ→ウィーン→日本

やっはろー。この日は午前中にアカデミア美術館に行き、午後は飛行機で帰国というスケジュール。

フィレンツェに来てダビデ像を見ずには帰れない。

アカデミア美術館

フィレンツェという芸術の街が誇る美術館。ミケランジェロ広場と名前がつく通り、ミケランジェロの作品もある。

レオナルドダヴィンチと並び、万能の天才と言われたミケランジェロ。
本業は彫刻家で、絵画のことを軽視していたと言われているが「最後の審判」や「アダムの創造」など教科書に載るレベルのものがたくさんある。他にも、何をさせても当時の最先端を行っており、生きている時から最高評価をもらっていた。

ウィキペディアを見ているだけでも興奮してくる。なんとも厨二心をくすぐる男だ。

そんなミケランジェロ本業の最高傑作と名高い「ダビデ像」

ダビデ像は元々ミケランジェロに依頼されたものではなく、別の人が受け持っていたが進捗も悪く、最初は頓挫したプロジェクトだったようだ。
それまでダビデ像は幼さもある像だったようだが、時代を経てミケランジェロに託され今のダビデ象が完成した。
26歳だったミケランジェロはたった3年でこれを作った。

思ったよりでかい。教科書ってズームだったのか。

ダビデ像は、「正面の下から見上げた時に最も美しく見えるように設計されている」と知ってさらに興奮した。
こんなでかいものを作るだけでもすごいわけだが、「設計がきちんとされていて、その通りに実装されている」こと自体に美しさを感じる(職業病か)。

基本的に僕は「写真で見てるんだし変わらんやろ」とたかをくくっていたが、ダビデ像は近くで見ると全然違った。
写真にもブログにもならない良さがここにある。

さて、アカデミア美術館はダビデ像だけではない。

別の彫刻も見てみよう。

これはこれでとても感動した。というのは、当時の生活感が見えたのだ。服装だけでなく、兄妹との関係とかペットとの関係とか。
ダビデは旧約聖書に出てくる統治者なわげだが、これらの彫刻はとても素朴を感じる。だがそれがいい。

絵画もある。

海の聖母。思ったより小さく、探すのにひと手間。
描いたのはボッティチェリかフィリッピーノか説がある。
ちなみにボッティチェリは、有名な「ヴィーナスの誕生」を描いた。

こんな調子でアカデミア美術館を堪能した。入るまで行列必至なので、朝早く行くのがおススメ。

サン・ロェンツォ聖堂

フィレンツェが芸術の街になった裏には、メディチ家の支えがあった。
ミケランジェロが芸術に没頭でき、数多の作品が今でも残っているのは、メディチ家が莫大な資産を芸術保護に使ったからだという。

そんなメディチ家のお墓。

ダビデ像を3年で作ったミケランジェロが、14年もかけて設計と彫刻装飾をした。うーんミケランジェロ先輩、男気がある。

他にもメディチ家の宝が展示されており、王家みたいな雰囲気を出していた。

メディチ家最初の男ジョバンニは、息子たちに「できるかぎり目立たぬように振る舞い、嫉妬や羨望を招かないように」という処世術と莫大な資産を残したという。

https://bushoojapan.com/walker/2014/02/20/14632

そう考えると、ただの資産家が一時代を仕切っていたのがすごい。
芸術のパトロンになっていた点も踏まえると、大金持ちのお金の正しい使い方を知っている。

サン・ロェンツォ聖堂は、義理と尊敬と畏怖が込められた場所だった。

フィレンツェ・ペレトラ空港へ

この日、ストライキがあるのではと言われていたため、予め専用の送迎車を頼んでいた。
ストライキはなかったようだが、楽だったしイタリアの兄ちゃんとお話しできたので良かった。

イタリアの年収は140万くらいしかないとか…。日本で働くのはどうだい?と言われたが、ハードワーカーばっかりだし全然オススメできなかった。

空港に着くと、あっちがチェックイン場所だよと教えてくれた。
こういうのってチップいるのかなーと思ったので聞いてみたが「受け取れないんだ」と言われた。
結局チップ文化よくわからないままだった。

空港で一休み。

その後、ウィーン行きの飛行機に乗り込んだ。

フィレンツェ→ウィーン→成田まで、オーストリア航空にお世話に。
赤がコーポレートカラーらしく、キャビンアテンダントの制服が靴やストッキングまで真っ赤だった。

このクッション欲しい。

というわけでサヨナライタリア

ウィーン空港→成田

ウィーンからの飛行機に乗ると、機内食のお供にウィーンのビールが。棚ぼた。

あと最高に意味わからなかったのがこれ。

思わず、「これは何ですか?」という初歩的なイングリッシュが飛び出す。

「This is a water!」
「really? drink?」
「yes!」

まじかぁ。飲み水なのか。いかにペットボトル慣れしているか自覚した。

機内泊を済ませ、東京には12時頃到着。オーストリア航空、ちょっと席が狭くて眠れず。
ずっと「僕だけがいない街」のアニメをNetflixで見ていた(予めダウンロードしておく。イタリアサーバなのでアニメは限られているので注意)。

僕だけがいない街、映画もアニメも原作もスピンオフ小説も目を通してるのだが、やはりあの作品は最高である。
「人に踏み込みきれない主人公の悟が、小学生時代のクラスメイト雛月が殺される歴史を変えるために、踏み込むようになる」という、言ってしまえばタイムスリップ系の作品。しかしポイントはタイムスリップではない。
キャラクターから繰り出される名言の数々…。悟の意志力、やり遂げるチカラ…。

あれ、僕だけがいない街の話になってしまった。ぜひ見てほしい。力が湧いてくるよ。

成田空港

着くなり両替とイモトのWi-Fi返却を済ませ、ランチ。

だし茶漬けえん。「お茶の間のお茶漬けの概念を変えたい」という野望が書いてある。良い。

そして1週間ぶりの米。うまい。

帰りは二子玉川までバスに乗り、家までタクった。スーツケース重すぎ。

旅の終わり

行きで感じていた犯罪巻き込まれへの不安。最後まで警戒していたものの、結局巻き込まれずに旅を終えられた。
ちょっとヒヤッとしたことはあったものの、怪我もなく失うものもなくやり遂げた。

お店情報や励ましコメントをくれた皆様、そして一緒に旅をした嫁氏。心より感謝します。

旅レポはこれにて。

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