Vtuberはすべからく圧政する暴君であれ







 よく来たな。おれは"ブラックタイプエル"人格Type:Mだ。
 おれは毎日膨大な量のバーチャル環境保全活動を行っているが、おまえたちに見せるつもりはない。
 今日はおまえたちが真のブイツューヴァーになるために必要な事を教えてやる。




ブラックタイプエル
特に社会派とかではないフリーター機械生命体。人格Type:Mが操作しています。
Projectタイプエルの面倒事を全て担当しています。



 ……と、逆噴射構文はここまでにしておきまして。
 個々のVtuber観といいますか、界隈について思ったことを書き綴ったものに興味が集まっているような気配がするなと思い、こうしてスマホ筆を取った次第。
 私が特にこの界隈について思うのは、Vの者はあまっちょろい奴が多すぎやしないか?という事です。
 なんと言いますか、悪意に対する耐性が無さすぎるというか……クソどうでもいい事にいちいち耳を傾けて潰れてる人、多くないですか?
 我々Vtuberも視聴者も、ほとんどの人がV以外のアマチュアクリエイターが発信するコンテンツ……同人誌だとかゲーム実況動画、生主、歌い手、踊り手、YouTuberその他……そういうのを見てきた人が多くを占めているはずなんです。
 であれば、上澄みの甘いとこだけじゃなく、ある程度界隈で起こったトラブルやら引退問題の話くらいは何度か聞いた事があると思うんです。それこそ炎上やら悪意による嫌がらせとか、重大な個人情報漏えいからちょっとしたことまで。

 だのにこの界隈、というと主語がでかいのですが(オタク特有のやつ)、昔起こったそういうトラブルとかを繰り返すような事件や、それに過剰に反応する人が多すぎると今でも感じます。
 具体的な例を出すとなんか怖い人が基地に殺し屋を送り込んで来るかもしれないのであまり詳しく言うのは控えますが、
「お前そのツイートお前のファンが見とるんやぞ!?!?!?!?」
 と突っ込みたくなるような病んだやつをTwitterで見かけることも多くて、Vtuberになった瞬間過去の事全部忘れたんか?と思うこともしばしば……
 批判的な意見とか、最近とある方が題材にしていた所謂ファンチみたいな迷惑極まりない存在に対して真面目に向き合う必要はないなんて、本人も冷静な時なら分かってるはずなんですけどね……。


 私は、所謂マナーのないアンチ、ファンチ、その他狂ったネットの闇霊、そういった輩を総称して腰抜けと分類しています。何故総称するかというと、私には全部同じに見えるからです。
 ファン、信者、アンチ、その他オリジナル役職……やたら受け手を分類したがる発信者は10年前からよく見かけますが、逆噴射先生の記事を読んだ私からすればそれらはMexicoの荒野に生きる覚悟のある奴と無い奴……つまり真の男と腰抜けの二つに一つであり、それ以外は視聴スタイルの些細な違いでしかありません。



 で、今のVtuberはなんで腰抜けのナイフに刺されて死ぬ奴が多いんだよ、ということなんですが、理由は差異あれど結果としては明確で、刺されても無抵抗だからやられるという話です。

 相手は言葉というダガーナイフを我々に向け、それを突き立ててきます。それに見て見ぬ振りをして無抵抗だったり、「私が悪いです!活動を見直します!謝ります!」なんて言ったところでお前の涙はドラマみたいに相手を洗脳して分からせたりしないし、映画みたいに石化した友達を元に戻したりはしない。お前が泣きながら死ぬだけだ。
 それに、あなたが外部から受けた言葉で何かを変えたり行動を起こしたとして、そいつはお前がこれから負うリスクに何一つ責任を取ってくれない。
 もし相手がナイフを持っていて、言葉が通じない気の触れたバーサーカーだった場合どうするか?簡単な話ですね。殺せ。


 じゃあ、言葉のナイフに対して更なる含蓄に飛んだ罵声を浴びせ、相手が物言わぬアカウントになるのを待つのか?というとそういう事でもない。ナイフ同士で争えば、後に抜いた方が不利だからだ。
 我々Vtuberは銃を持っている。そのトリッガーを引くだけで相手は死ぬ。我々の前に二度とその姿を表すことはなくなる。

 ではその銃とは何かと言いますと、人によって様々だとは思いますがいくつかあります。

 自身の作品自体が武器にもなります。特に動画作品は生放送と違い一方的に発信し続けられるので、あらゆる声を無視して全ての交流を絶ち作品作りに没頭し投稿し続ければ相手はお前に接近できずに飢えて死ぬ
 だがこれは自分の承認欲求を満たすことができず、そもそもVtuberのファンとの距離の近さという強みを失うので有用かと言われれば首を傾げざるを得ない。というかこれができる人はそもそも他人からの干渉に一切動じないクレイジー鋼メンタルの持ち主であると思われます。

 最良な究極系としては意識にフィルターをかけ、都合の悪いものを見えないように自分を改造することです。「荒らしは無視」等の決まり文句は大体これのことを指します。
 が、それが出来る人なら潰れたりはしないですよね。


 現状潰れている方にとって最も強い銃は、TwitterやYouTube等に搭載されているフィルター自動防衛機構とか、DMをオフにするオプション防壁とか、SNSの規約に則った通報ショットガンとか。これでそもそもメッセージが届くことがなくなれば相手を感知する必要がないので実質死ぬ。あと悪質ユーザーを自動でブロックしてくれる質問サービスもあるらしいです。


 防壁を張ればいいとかそんな事を言っても、結局は腰抜け共に目をかけなければならず1度は視界に入る。どうしても心に傷を負うリスクはある。
 だがそれは窓を開けていたら入ってくる羽虫みたいなもので、我々が窓を開けっぱなしにしている限りは完全に避けることは出来ません。
 今のVの者に必要なのは、銃を手にして「お前の存在くらいなら俺の視界からいつでも消せるぞ」という事を相手に知らしめることです。



Vtuberは視聴者に銃を突きつけろ。
不躾な行いは即射殺されるという恐怖を植え付けろ。
こちらが銃を持っていることを常に認識させ続けろ。
ここはお前の独裁国家だ。いちばん強い武器は自分が持ってる。
逆らう奴は皆殺しにしろ!おまえは圧政する暴君だ!!


 ……しかし銃を向ける相手を間違えてはいけない。無闇にぶっ放せば、あなたもたちまちクレイジーサイコ野郎の仲間入りです。
 あなたの銃はサイコ野郎にだけ向けるもの。堅苦しい言葉で言えば「自衛」のための武器です
 銃のトリッガーを引く事の後ろめたさやある種の恐怖は、くれぐれも忘れないでほしい


 願わくば、Vtuberがかつて抱いたやさしみを忘れず、それでいて暴君として容赦ない圧政を行う者へと進化せんことを……



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