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※東大入試対策※文系も必須!?数学が苦手でも得意にするための3つのスキル

具体的に必要なスキルについてですが、

1.素早く正確に処理できる計算力
2.問題文を見た瞬間、解答の方向性を打ち返せる”引き出し力”
3.難問に対しても基礎的な要素に分解して応用できる”因数分解力”

の3つに大別されます。

まず1について
試験には制限時間がありますから計算処理の時間を極力短くすることで、応用問題の構造分解や引き出しを想い出す時間に充てることができます。
また正確さについてはせっかく考え方が合っているのに減点されて勿体ないというだけでなく、
例えば大問が複数の設問で構成される場合、
設問(1)の解答がその後の設問(2)や(3)にも使われるケースが多く、
設問(1)の計算結果を誤ると(2)や(3)も芋づる式で間違える
というケースです。
最悪大問まるまる0点ということも有り得ます。

身に付ける方法ですが、これはとにかく時間を測りながら計算問題を解きまくることに尽きます。
時間を空けて同じ問題を解いても構いません。
繰り返し手を動かし時間を計測することで、計算式を素早く処理する力が身に付きます。
また答え合わせをして都度間違えやすい計算ポイントを把握し克服することにも繋がります。
計算ドリルはただ解くだけではなく、時間を測り記録することに意味があります。

私の場合は小学生の頃から公文式をやっていました。
毎日数式に向き合い無心で計算処理作業をやっていると、体が覚えてくれるようになります

スポーツで例えると計算力とはどの運動にもベースとなる筋力であり、計算問題を解くことは筋力トレーニングであると言えます。
慣れない内は1日30問程度毎日計算をする時間を設けると良いでしょう。

続いて2の引き出し力についてです。

例えば数1の二次関数でよくこんな問題を見かけるかと思います。

この問題を見たら瞬時に

①因数分解

②a+1と定義域の大小関係で場合分け

を思い付いてほしいわけです。
因数分解をすると下記のようになります。

これで「軸x=a+1、下に凸の形の放物線を図示して最大と最小をみてみよう」と考えるわけですが、
「aってなんだよ!」「これじゃ放物線描けないじゃん」と感じると思います。

そこで放物線が左右対称である性質を利用し、軸x=a+1が定義域の3≦x≦7とどういう位置関係にあるかでパターン分けしていくわけです。

最大値については定義域の中心、すなわち5よりも軸が右側にあれば、f(3)の方がより中心から遠い分、放物線上では最も高い数値(最大)になります。
一方で軸が左側にあればf(7)の方が中心から遠く、最大となります。

最小値に関しても同様に軸と定義域の位置関係で場合分けをしていきます。
下に凸のグラフですので、軸が定義域に含まれる場合は放物線の一番先っぽf(a+1)が最小値になります。
定義域の外、左側にあるときはf(3)ですし、右側にあるときはf(7)で最小となります。

この類の最大最小に関する問題は頻出です。
例は2次関数ですが、3次関数になった場合でも微分と組み合わせて位置関係で場合分けし最大最小を求めるパターンもあります。
実際私が受験した年の数学の大問にて出題されました。
引き出し力があれば、瞬時に解答が思い付くという訳です。

問題の正しい解法をなるべく速く再現できること。

スポーツで例えるならば正しいフォームを身に付けて、動作を再現することに相当します。

最後の因数分解力についてですが、これは応用問題を想定しています。

応用問題をパッと見たときに何から手を付けたらいいか分からない、とお手上げ状態になったことはないでしょうか。
ただ一見複雑に見える難問でも、実は2で紹介したような頻出問題の解法パターンが上手く組み合わさってできているケースが多いです。

例えば整数問題は東大二次試験で必ず出題されますが、「剰余でパターン分けして帰納法を活用すれば何となく証明できそう」であったり。

これもまた頻出ですが確率の問題では、「関係図を作って漸化式に落とし込むとアプローチしやすくなりそう」
みたいなことを想い出し、実際に手を動かしながら少しずつ紐解いていくようなイメージです。

ここでは

・難問に慣れるために応用問題を解くこと
・改めて教科書の定義に立ち返り本質的を抑えること

が重要です。
前者であれば粘り強く問題に向き合う数学的体力を養うため、
後者は例えば暗記しがちな公式でも「なぜその公式が導き出されたのか」という根っこの部分に改めて立ち返ることで、解決の糸口が見えるため、です。

前者なら過去問を解く、応用問題集に手を付け、とにかく数をこなすと同時に解答を熟読し答案を再現できるようにします。
これにより2の引き出し力の次元に落とし込むことができます。

初めて取り組む際、20分真剣に考えて、
いくらうなっても何も思い付かず1歩も進まなければ、解答を覗きます。

このとき注意すべきポイントは、一度に全部見るのではなく1行だけチラ見する、ということです。
そこからヒントを得て次の考えるステップに移っていきます。

筋トレのときに自分の筋力でギリギリ上がらない重量を扱い、サポーターに補助についてもらい少しひと押ししてもらうことで、筋肉を追い込み、神経を適応させるのと同じです。
このときサポーターががっつり重りを持ってくれたら自分の筋肉には負荷はかからず筋トレの意味がなくなりますよね?
それと同じイメージです。

後者については過去東大二次試験で
「三角関数の加法定理を証明せよ」(1999年 理系/文系 第1問)
という問題や
「円周率πが3.05より大きいことを証明せよ」(2003年 理系 第6問)
みたいな、
教科書に書いてあるような導出方法やそもそもの定義に立ち返ることをダイレクトに求める問題が出たことがあります。

解法パターンを暗記するだけでは太刀打ちできないような目新しいタイプの問題においても、本質からアプローチすることで見えてくるケースがあります。

ここまで数学を例にとった具体的に必要なスキルについてご説明させていただきました。

※画像引用元:http://fujipon-cpa.com/archives/650

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