見出し画像

飲み会の幹事は全員分おごりが当たり前!?メンツが命アルヨな中国人

日本で飲み会の幹事といえば、全員に周知して日程を決め出欠をとってお店を予約して、お会計自体は割り勘であったり、会社の経費で落とすイメージですよね。
中国の場合「请客」と言って食事に招く、奢る、ごちそうを振舞うという文化があります。しかも参加者全員分ですね。

要は呼んだ人へのおもてなしというわけです。

しかも招くときはできるだけ豪勢が良い、
食べきるわけでもないのに、テーブルいっぱいのたくさんの料理を注文します。

招待された側も、お店にせよ自宅での手料理にせよ、出された料理は間食せずにちょっと残すケースが多いです。というのもお皿をきれいに平らげてしまうと「まだ足りねーよ」という意味に捉えられてしまうからです。

招待する側の度量の大きさを示すという意味合いもあり、相手にケチな奴だと思われるのは自分がメンツを潰されたのも同然という考えをします。自分は器が大きい、というある意味見栄を張ることで、自分のメンツをしっかり立てるということです。

先程お伝えした身内には大仏、というのはこういったメンツからおもてなしの側面もあるからでしょう。

何かものを拾ってもらったとき、日本人は「すみません」と言いますが、中国人は「ありがとう」と言います。謝ることで人前で恥をかくという考えになるからです。人前で恥をかかされることは尊厳を傷つけられたと感じ、激高するケースもあります。人前でいじられると、日本人の場合はお笑い芸人やバラエティ番組などがそうですが「美味しい」とむしろ有難がりますが、中国人の場合はそうではありません。

私自身日本育ちではありますが、そこは確かにそうだなと実感しています。
自分に非が有ってもきちんと謝罪するのには抵抗があったり(もちろんしっかり謝罪するときはしますが)、すぐに「すみません」というよりも「ありがとうございます」の方がしっくりくる感覚があります。

また儒教の考えが染みついているためか、上下関係、長幼の序は非常に重んじます。年長者が若者に謝るケースはほとんど目にしません。最近も日本の学校現場で生徒が教師にナメた態度をとって教師が暴力を振るった動画が炎上してニュースになりましたが、そういったケースはけっこう多いと感じる一方で、中国ではごく稀です。
そのため1年間中国で生活してから、元通っていた日本の小学校に戻った際、担任の教員をいじる生徒やらきもいと悪口を言う生徒がかなりいましたが、カルチャーショックを感じたのを覚えています。

そこで気を付けるポイントとしては、中国人相手にへりくだり過ぎない、ということです。日本ではお客様は神様、クライアントのオーダーは何でも聞く、みたいな小作人の文化が残っている業界は少なくないと思います。
中国の場合、相手に恥をかかせない範囲で、伝えるべきところやNOというべきところはハッキリ伝えた方が良いです。下に見られてしまうと付け上がってきたり、利用できるだけ利用し、用済みになったら切り捨てるようなドライな側面があります。

身内やコネのある相手には、自分のメンツが大事なのでこれでもかというほどおもてなしをします。

一方で関係のない他人に対しては、上下関係・マウンティングをとるような側面があり、非常にドライです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?