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文章のネクタイをしめる

なんかね、昨日あたりからネームバリューのあるメディアの中のひとが「広告主になる可能性がない会社の記事なんか書かなくていいよ」とnoteで書いたとかなんとか、Twitterで流れてきました。

うちは広告から収入を得ることはほぼあきらめてるし、アフィリエイトを貼ってるのもどちらかというと「お客さんのサイトを運用するための参考に」という方針で。
これくらいのPVならどれくらい入ってくるんだろう…みたいなことを実績にしたいというか。

んじゃ何でサイトを維持できてるかというと、サイトを見てくれた人が「この会社と楽しく仕事をしてみよう」と思ってくださって、
チラシ作ったり、サイト作ったり、ブログ書かせてもらったり、イベントやらせてもらったり、広報任せてもらったりすることで、収益を出してるのです。

なので、それぞれのライターの個性が出た記事を出し、どれくらい読み手におもしろいと思ってもらったかが、PVよりも重要なんです。
てか、地域メディアってそういうもんだと思うんですよ。PVが必要なら国民的アイドルとか不治の病の攻略法とか書いた方が可能性あるんだし。

その「影響力」の足腰になるのは、ネタよりも「文章のネクタイをしめる」てことだと思ってます。校正を受けた文章を出すってこと。
雑誌や専門誌で書いてるライターさんからみると「お前とこのレベルでよう言うな」て思われそうで、恥ずかしいのですが。
全ての記事は社内で回して校正して「ちゃんとした」文章にブラッシュアップ。それでも誤字脱字は多いサイトですが、重視してるのは文体や言い回しです。

例えば、最近よく見られる「感謝しかない」と言う言葉。これ、5年ほど前からネットを中心に使われ出した新しいものです。こういう表現は、読み手に行き届いていない可能性があるのでなるべく使わない。別に「非常に感謝しています」でいいわけです。わざわざ聴き馴染んだ口語を使う必要はないですよね。

あと「トレーナーに行く」なんて言葉も「トレーナーとして携わる」と直します。トレーナーって言葉は職業を表します。
会話をしていれば無理なく伝わる言葉も、文章にすると引っかかりや違和感が出るのです。

こういう話をすると「伝わりゃいい。特に不快でもないだろ」と言われることもありますが、
口語=普段着
記事にする言葉=ネクタイしめる
と僕たちは考えています。
そういう意味では、週刊ひがしおおさかとはネクタイを締めながら東大阪で遊んでいるサイト と言えるかもしれません。

ただいま、11月入社のホッケー梶間がこの洗礼を受けています。
同じ言葉がカタカナヒラガナ混在になっていたり、不要な接続詞が多かったり、同じ言葉を繰り返してしまったり。
そのなかで彼の個性が残る文章を…と私やミホロボットと記事でトライアンドエラーを繰り返しています。
ポロポロとエラーはしばらく起こると思いますが、その変遷も含めてホッケー梶間がどのように成長するのか。週刊ひがしおおさかに成長譚がコンテンツとして追加されて、楽しみが一つ増えたとお付き合いいただければ幸いです。

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