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【第1720回】俺とテーブル筐体

みなさんこんばんわ。わ〜さんです。今回からnoteに舞台を移して、日記コラム不定期連載を再開します。よろしくにゃん。

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俺はゲームが好きだ。

ファミコン、プレステのようなテレビに繋ぐタイプ、DSやPSPのような携帯タイプ、そして最近多いのはスマホで遊ぶタイプ・・・

この世には様々な形態のゲームがあるが、マイ・ベストゲームはそういう類ではない。

最近は滅多に姿を見ることができなくなっているが、俺の中での未だに燦然と輝き続ける存在、それがマイ・ベスト、「テーブル筐体なのである。

テーブル筐体は1976年にタイトーがブロックくずしを製造した際、喫茶店に納入するために開発したものである。1978年に同社からリリースされた『スペースインベーダー』の大ヒットで爆発的に全国に普及した。1980年代前半までは業務用ビデオゲームと言えば、殆どがこれであった。米国ではカクテル筐体の一種とされている。インストラクションカードは画面の両脇に天板の下に挟み込んで掲示する。(wikipediaより引用)

テーブル筐体との【ファーストコンタクト】は小学生低学年時代。ダイエーの1階にゲーセンがあって、親に連れられてダイエー行った時は、だいたいいつもそこのゲーセンを覗いてた。

当時はまだゲーセンは「不良のたまり場」的なイメージが根強かった。そこも御多分にもれず薄暗く、煙草のケムリが漂ってて、高校生とか大学生のお兄さん等がゲームに興じていた。

幼かった俺は当然お金なんて持ってなかったから、そんなお兄さんたちのプレイを横からじーっと眺めてるだけだった。だが、それだけでも十分楽しかった。テーブルに埋め込まれたブラウン管に映し出される夢の世界に魅了されていたのだ。

ギャラガの背景に煌めく星、ディグダグのコミカルなキャラクター、ゼビウスの地上絵やピラミッド、ドンキーコングと髭親父の熱い戦い、YMOのライディーンを初めて耳にしたのはスーパーロコモーティブのBGMだし、トラックボールと初めて出会ったのはミサイルコマンドなのである。

当時、コンピュータというものに興味を抱き始めていた俺にとって、ゲームという存在は俺のココロに強烈なインパクトを与えていたのだ。

そして、【セカンドインパクト】は程無くして訪れる。地元の喫茶店に、スペースインベーダーのテーブル筐体があり、一度だけ父親とそこへ行ったことがある。そこで初めて父親がプレイしているのを見たが・・・ここで言うインパクトはそれではない。

ここは喫茶店。注文したコーヒーとナポリタンをスペースインベーダーのテーブル筐体の上において食べたのだ!

ハイテクの結晶であるコンピュータが埋め込まれたテーブルの上で食事や喫茶をするという行為そのものにショックを受けたのだ。「なんてカッコイイんだ!」と思ってしまったのだ。

この時代、喫茶店のテーブル代わりにスペースインベーダーのテーブル筐体を使う喫茶店が多く存在していた。いわゆるインベーダーブームは、こんな田舎の喫茶店にも波及していたのだ。

※最近では滅多にお目にかかれないが、まだ僅かながらそういう喫茶店は残っているらしい。→ 参考リンク

そしてさらに追い打ちを掛けるように【サードインパクト】はやってくる。

その喫茶店の店長の息子は俺の1つ年上の友達だった。そいつの兄貴の部屋を一度だけ覗いたことがある。なんとそこには・・・

スペースインベーダーのテーブル筐体が。

その非日常的な光景!強烈に憧れた。その時、俺は思った。

「いつか大人になったら、自分の部屋にテーブル筐体を置いて、その上でナポリタンを食うんだ!」

子供ながらに明確な人生の目標の一つが定まった瞬間である。

それから約三十年の月日が流れ、俺は夢をついに叶えたのだった。(都合によりナポリタンではなくミートソースだが・・・)

それはデビュー40周年の自分に贈る自分からのプレゼント。


(2014/08/26:season3-1)

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