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母と

母と

考え方の違いで反りが合わなかったりすることが多く
煩わしく思ってしまって距離をとることもある

自分を守るためと連絡をとらなくなったこともある

母のする話をきき続けることに耐えられず
さっさと用を済ましてしまったりもよくあること

そんな母と久々に2人で少し長めの時間を過ごした

その中でふと昔の話になり
なにかあるごとにあんたとは揉めてきたという話になった

高校の修学旅行のときの話になって
修学旅行といえば思い出されるのは旅行中のことだけで、母の話したことは全く憶えていなかったし、話をされても思い出したりしなかったのだけど

母の記憶が正しいのであれば 笑
修学旅行に向かうのに早朝に家を出る必要があって
荷物が大きいので駅まで車で送ってもらうはずが
どうすることもできないことがあって私が怒りだし
怒った私は母に何も言わずに大荷物を持っていなくなっていたと

おそらく大荷物を提げて自転車で駅に向かったのだと思うけど、車で追いかけた母は私を見つけることができなかったという

結局修学旅行中に気持ちが落ち着いたからか
私がお土産を買ってきてくれたというエピソード

そのときの私の気持ちも理解できたけど、どうしようもなかったとか
大荷物を持って自転車でどうやって駅までいったんやろうと想像していたという話を聞いて

思い通りにいかないと投げやりになったり諦めてしまう性格がこのエピソードからも垣間見えて

どんだけひん曲がってんねんって思った

私がブチ切れる何かの要素も母にあったのかもしれないけど

どうしようもしてやられへんことで娘にキレられた母は
考えたら携帯もない時代(ポケベルは持ってたかな?)
何も言わず消えた娘が無事かどうか心配したやろなとか
どんな気持ちで家で過ごしてたんやろとか
考えたら切なくなった

その時の母と私を抱きしめにいきたい
そうすることでしか表現できなかった私と
その娘をどうしたらいいのかと悩んでいたであろう母とを

最近は昔のことをよく思い出す、と母
私は憶えていなかったけど、そのときのことは母にとっては大きな出来事だったのかもしれない

最近の母はずいぶんと年老いて
元気だった身体にもあちこち不調が出てきている

両親ともに生きていてくれることは幸せなことなんだなと時折思う反面
親孝行という親孝行をしてこれてないなとも思う

反りが合わないとはいえ
娘のことを想い育ててくれ
いくつになっても親にとっては子は子のままで
心を寄せてくれている

それが過剰な心配となってこちらにかかってしまうことが嫌で距離をとってしまっていたけれど

この先母とも父とも過ごせる時間もそう長くはない

久々に時間を過ごした私と
いろいろ話をする母は嬉しそうで
なんでそんな考え方になるねんってツッコミは心の中でだけして
母の話をただ、きいていた

母は母で、私は私、でいいのだ

写真は7年前
このときと比べるとずいぶんと年老いたと思う

時は止まらないし
いつかはその時がくる

私を産み育ててくれた母に
私は何を返せるだろう

素直じゃない自分も
不器用な自分も
そろそろ卒業したい

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