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原付北海道一周最終日

 広尾郡大樹町→苫小牧市 総移動距離230km

 ゲストハウス「セキレイ舘」で北海道最後の目覚め。最終日の朝は曇天が広がり、雷の音も頻繁に聞こえていた。なんだが最終日の洗礼といったような朝だった。

 しかし本日の目的地は帰りのフェリーターミナルがある200km近く離れた苫小牧市だ。つまりどれだけ天候が悪かろうが意地でも辿り着かなければならない。

 昨日北海道で会ったライダーさんに買っていただいた朝食を食べる。雨雲レーダーを見ながら出発する時間帯を見極める。途中で停滞することを前提に考え、予定よりも早い8時の出発になった。

最終日の出発 

 セキレイ舘のスタッフさんたちや、他の宿泊者のライダー4人に盛大に見送られて出発。最終日にふさわしい気合いの入る出発となった。

 1時間ほど走ると予想通り雨脚が強まる。セブンイレブンやツルハドラッグで今後の雨雲レーダーを確認しながら雨宿りをする。

雨の走行にも慣れてきた

 そこで雨宿りをした後は特に雨脚が強まることもなく、第一目的地である襟裳岬に到着。

 襟裳岬周辺に入った瞬間に原付の足さえ取られてしまいそうになるほど風が強くなる。体の重心をとにかく下げ、風に持っていかれないようにしながら走る。

 そのまま道の駅「えりも岬観光センター」に到着。

風の強さを物語る城用の髪
風速12m近くあったらしい

 強風や雨により冷えてしまった身体を温めるべくここで昼食をいただく。

えりも岬ラーメン 1,200円

 海鮮がごっそり入ったラーメン。蟹の身もこの値段にしてはかなりギッシリと入っていた。今回の旅でもかなり上位に食い込む味であった。

 ここを出発してからはひたすら苫小牧市に向けて走るのみ。急に晴れ間が広がったり、雨脚が強まったりなかなか不安定な1日。だがそれも最終日、一周達成間近というモチベーションのみで軽々のりきれた。

 18時30分ごろ、イオンモール苫小牧に到着。ここでお土産を買ったり、夕食を取ったりした。

 目的を達成した直後に食べる王将は至高。忘れられない味になった。

 その後、フェリー乗り場に向かう前に一箇所寄り道。それは、北海道初日ワクワクしながら泊まったライダーハウス苫小牧だ。

 最初のワクワクと不安に満ちた感情が詰まった場所に、一周を無事何事もなくできた達成感だけを持って再び訪れる。

 ライダーハウスに着くと、オーナーの方が気づいて出てきてくださり、自分達を歓迎してくれた。

 話を聞くと、オーナーの方は僕らが前回出発する時にタイヤの空気圧が低い車両が2台あったり、速度制限で捕まりやすい原付が4台ということもあり、無事に達成できるのか疑心的であったらしい。

 一度も警察につかまらなかった話や、それぞれの観光名所を晴れた状態で回れた話をすると君たちはラッキーだねと繰り返し言っていた。

 間違いなく僕達の今回の旅はラッキーの連続であったと思う。

初日に書いた手紙が貼られていた

 帰ってきてから初日に書いた手紙を見ると込み上げるものがある。これから先もここに保存され続けると思うと、またこれからの先の人生で確認しに行きたくなる。

 最後、とんでもない数の鹿たちが道路を横断さしていく鹿道をスピードを落としながらゆっくり走行し、苫小牧東フェリーターミナルに到着。

 これで無事に北海道での僕達の旅が終わった。

 今年で人生最後の夏休みを迎えたわけだが、この4人で行った北海道一周の旅が一番濃い夏休みの思い出となったことは間違いないだろう。

 本当に今回一緒に旅をした3人には感謝しかない。また社会人になって別々の進路に進んでからも定期的に集まっていつまでもこの旅の思い出話で盛り上がれたら嬉しいなあなんて思いながら。

 今回の旅の思い出は学生最大の思い出として死ぬまで心に残しておきます。

 最後に油井、こーへい、大輝2週間本当にありがとう。最高の思い出をくれてありがとう。

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