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【コラボレーターの仕事術】人や企業のビジョンの達成に伴走する 株式会社NALU 代表取締役社長 木元 豪

今回インタビューさせていただいたコラボレーターは、異色の経歴の持ち主である木元 豪さんです。元サーファーであり、web制作会社を立ち上げ、その後リクルートで未経験ながらマネジメントでMVPを受賞。その後は不動産系スタートアップのCHROとしてEXITまで経験。波乱万丈の経歴から、現在は人と組織に関わる事業を展開しています。サーファーから大きく人生を変えてきたきっかけや想いを伺いました。

■ハワイでの生活がIT業界へ進むきっかけ

ーー今までの経歴や現在に至るまでの話をお聞かせください。

木元さん(以下、木元):今はNALUという会社で、大きく2つの事業を展開しています。ひとつは組織開発や採用支援などHRまわりの企業支援。上場企業からスタートアップまで、エンジニア組織が中心です。もうひとつはクリエイティブ事業。HRを軸にクリエイティブ制作を担っています。ビジョン・ミッション・バリューをしっかりと定め、ビジュアルを含めて強い組織を作っています。

それ以外にも新しい事業を立ち上げている最中です。直近では、人事による人事の為の転職支援・人材紹介サービス「HR Climbers」を立ち上げ、これまで支援できていなかった個人の方のビジョンの達成に寄り添い、提供できる価値の幅を広げていこうと考えています。

▼HR Climbersについてはこちら

また、同じようにHRの分野でSaaSのプロダクト開発も行っています。エンジニア・テック企業では、ダイレクトリクルーティングは採用のメインチャネルになっていますが、工数がかかって煩雑になるという課題があります。これを効率化して質を高めるためのサービスを作っています。

一貫してHRを軸におき、企業や人が「何かになっていく/なる」という想いが世の中を変えていく。という考えから、社名を「NALU」とつけました。何かに変わっていく・なっていくものを複合的に支援しています。

オフラインでは、僕がサーファーである事から、サーフィンとビジネス人材のコミュニティ「RADICAL」を運営しています。世の中に広まっていったら嬉しいですね。僕は今でこそ起業しつつ大学等にも通っていますが、元々は高卒でサーファーです。「海外進出してみたい」「サーフィンがうまくなりたい」という気持ちで、20歳の頃はハワイに住んでいました。帰国したくないと思うほどハワイは最高でした。

当時は、海外の人が多い寮みたいなところに住んでいたんですけど、先月に帰る予定だった人が目の前にいて、「帰るって言ってたのに何でまだいるの?」と聞きました。「これで仕事が入ったから、こっちでやっていこうと思って」と言って、彼が指差したのがPC。ウェブデザインの仕事をPCでやっていると聞いた時にピンときました。僕は昔からPCやガジェットが好きなサーファーだったんですよ(笑)

帰国してから、webデザインの学校に入って勉強しました。難しいと感じながらも、ひょんなことからWeb制作会社の立ち上げに関わる事に。受託で何でもつくる会社で、6年いた間に、会社のセールス活動、デザイン、コーディング、開発、採用など、2000案件くらい本当になんでもやりました。ものすごく働いていたので2回ほど倒れましたね。23、4歳で全責任を持ち、完璧にしなくてはというプレッシャーもありましたが、それでも頑張ってきました。

在籍中の最後には、Amazonとアライアンスを組んで事業をつくることになりました。でも、このサービスを立ち上げたら会社を辞めると決めていたんです。自分たちのやり方で6年やってきて、年齢も20代後半。当時の僕は誰かのもとで学んでみたい。という気持ちもありましたし、このままでいいのかがわかりませんでした。その頃は「webを使ってある程度自由に働きながら暮らす」という目的は達成できていました。でも、達成しても自分たちが作るクオリティに自信が持てず、1度は会社に入って学ぼうと思ったのです。

■リクルートでのマネージャー経験で得た気づき


木元:転職エージェントに相談したら、「紹介できる会社はここしかない」と求人が出ていなかったリクルートを紹介されたんです。激務な企業とだけは知っていましたが、「とりあえず面接だけ受けてみろ」と言われて受けたら、なぜか受かってしまいました。

リクルートではマネジメント未経験ながら、42人のチームのマネージャーになりました。レベルが全然違って最初の3か月は病んでいましたが、何とか踏ん張って逃げずにいたら、8か月後にMVPを取ることができたんです。なんで取れたかというと、部署にはPM、UX、フロントエンドなどそれぞれの領域の専門家がいたんです。僕がリーダーだからといって彼ら以上に詳しくなることはできない。なので、彼らが働きやすい環境をつくるサポートに徹することにしました。

ハワイのサーフィンから始まり、理想の生活を送るためにITという手段を選んだので、決して技術が好きというわけではありません。その組織や人と向き合うことで、大きな価値を発揮したいんだとそのとき気づきました。僕のように特殊なキャリアで、同じようにステージを変えてがんばっているのに悩む人をなくしたい、人や組織に向き合いたいと思い、その後人事に異動しました。

■自分を何段階もレベルアップさせてくれたスターアップ企業のCHRO経験

結果としてキャリアチェンジをして人事になった為、それらを埋める為の圧倒的な経験と成長を求めてリクルートを卒業した後は、同じ不動産領域の民泊のセグメントでチャレンジをしている、スタートアップのCHROに就任する事になりました。(リクルート時代はSUUMOを担当していました。)

時間でいうと約2年強程の時間でしたがとんでもないくらい濃い2年間でした(笑)

言葉の通り本当になにもない状態から、組織モデルの策定やMVV策定、組織開発、制度/目標設計、採用、ブランディング、SO設計など事業を伸ばす為の組織に関わる事は全て行いました。
また開発マネジメントの経験を活かして開発プロセスの整備などまで行いました(笑)

今覚えば自分の意識を「経営者」というところにアップデートしてくれたのはこの時代だったと思います。
それまではあまり高い視座で物事を捉えておらず目先の事に集中していた事が多かったと思いますが、このタイミングで、経営していく為には、事業を伸ばす為にはどうすればいいか。を判断軸にするようになりましたし、自分個人としても、自らの力で生きていく為のチャレンジ。をしていくようになったと思います。

言葉の通り天国と地獄をどちらも味わったCHRO経験でしたが、自分自身を何段階もレベルアップさせる事ができ、且つ今のNALUに繋がる、「人・組織のなる/なりたいに伴走する。」という自分のビジョンを見つけられるキッカケにもなった貴重な経験でした。

■悩んでも歩みを止めないこと

ーー悩みながらも絶対に前進させるという気持ちが伝わりました。

木元:僕は人の何十倍も悩みますが、それがうまくいった原因でもあります。進む歩幅の大小はあっても前に進むのは止めなかったんです。決してエスカレーター、エレベーターに乗って上がってきたわけではないですが、少しずつでも歩みを止めないことが大事だと思います。

ーーこれからチャレンジしようとしている人に向けてひと言お願いします。

木元:色々とやりたいことがあるなかで、孤独を感じることもあると思います。それでも世界中のどこかに、自分と同じ価値観を持っている仲間はいます。その人たちが自分の周りに来たときに物事はうまく進むんです。その人たちと出会ったときにきっかけをつかめるように、自分の考え・能力、そして見た目を含めて自分を磨いておくことが重要だと思いますね。

▼ワクセルコラボレーター
株式会社NALU 代表取締役社長
木元 豪さん

<プロフィール>
2008年プロスポーツ選手を目指し渡米。ITの進化に触れ帰国。エンジニアリングのスキルを身に付け、2010年にはWeb制作会社の立ち上げを行いその後新規事業開発まで経験。6年弱の運営後、リクルートヘ入社。主に横断開発組織のマネジメントを経験し、デザインガイドラインの策定や開発プロセスの改善でMVPを受賞。自身の特殊なキャリアとマネジメントの経験から人・組織の可能性を感じ人事(採用)へ異動。

2018年独立。複数の組織、採用支援を行いつつ、不動産テックスタートアップのCHROを務める。自社事業として、人の生き方・キャリアを考えるキッカケを提供する「KIZKI」を開発し事業をバイアウト。

現在は株式会社NALUの代表取締役を務め、人と組織に関わる事業をいくつか展開しつつ、サーフィン ✕ ビジネスパーソンのコミュニティ「ラディカル」の運営なども行っている。

<代表作・主な実績>
人事部門が会社の売上を追う?スタートアップの組織作りを経験した3人が思う「人事が大切にすべきこと」

「OKR最大の効果は、対話型組織の開発にある!?」実践者に聞いた、OKR導入・運用の心構えと実例

会社HP

木元さんfacebook

■SOCiAL BUSiNESS COMMUNiTY『ワクセル』
ワクセルは、コラボレートを通じて、人に夢を与え続けていくソーシャルビジネスコミュニティです。健全に学び、チャレンジし、成長し、達成し続ける人が次々と集まるコミュニティを作り続けます。 さまざまな分野で活躍する著名人や経営者、クリエイターの方々とコラボレートすることにより、下記の取り組みやコンテンツ制作を行っていきます。

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