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ポジティヴヘルス|”健康な状態”とは 自ら決めるもの

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「 ポジティヴヘルス 」オランダ・ヒューバー医師によって提唱された健康の概念。数値で判断し悪いところに薬を処方する従来の方法ではなく、内面に働きかけ、健康という枠に収まらず「何を… もっと読む
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ポジティヴヘルスの根幹、安心して学び、対話する場のために、守られるべきルール

日本に帰国後も実践は続いています。全ての方に直接お伝えすることが難しいので、実践に必要な考え方を、ポジティヴヘルスの本部の様子と共に、ご紹介していきます。 ▶︎安心して学べる場ポジティヴヘルスを実践するにあたって、最も大前提の守られるべきルールをご紹介します。このルールを共に確認できるかで、対話の先の言葉が変わってきます。 ▶︎コミュニケーション 黄金のヒント参加者同士で対話を進めるにあたって、最も影響を受けたヒントが多くあります。1つ1つ、じっくりお読みください。 ▶

Day5:人を含めた地域全体が持続的に健康な状態であることを目指す実践こそ、持続的かつ確実な変化を促せる。#PositiveNIPPONプロジェクト

▶︎ホームセンターをリノベーションした、複合型ヘルスセンター滞在先からバスに乗り込み、北へ。スペクトラム健康センターへ。 2014年、地域の家庭医たちが共同で、ポジティヴヘルスの考えを元にした、センターをつくりました。センターは元々、日本でもよくあるような、ホームセンターを見事にリノベーションし、薬局から妊産婦の検診まで。まるで日本の地方にある中核病院の規模だと、PositiveNIPPONメンバも驚くほど。 家庭医のカロラ医師から、センターの建設の背景から、チームビルデ

Day4: 「朝起きて、一番最初に頭に浮かぶ”やりたいこと”」から始まる対話で、患者の生きる力を引き出す医師の実践 #PositiveNIPPONプロジェクト

▶︎ 家庭医の実践ミスター・ポジティヴヘルスの異名を持つ、ハンス医師の元を訪ねました。オランダにおける医療制度で、医療のオープンゲートナーである家庭医であるハンス医師。ポジティヴヘルスを土台とした、対話を元にして、どのように患者と話をしているのか、その様子や、蓄積されたデータを紹介してくれました。 ハンス医師からは、以下の話が中心になります。 【ポジティヴヘルスを土台にしたレベル別手法:ナノレベル】 ・同じ職業同士が、学びあえる本を作成、広く周知する 【ポジティヴヘル

Day3:自ら・そして人の強みに目を向ける習慣をつくっていく。 #PositiveNIPPONプロジェクト

今回の研修「#PositiveNIPPONプロジェクト」も、Day3に入りました。 このDay 3を経て、マフトルド氏が提唱するポジティヴヘルスの3日間にわかる研修も修了し、新たなスタートになります。 ▶︎(対話形式)実践の振り返り Day 2 から、33日間のインターバルを経て、Day 3でも、最も重視されたのは、Day 1 から続いている 実践 についての、自らの行動と、それを客観視した言葉を生み出すこと 。 Day 3でマフトルド氏が最も意識していたのは、 その

よき「老い方」ってなんだろう?大前提として、隠しだてをしない「話しあえる」文化をつくること。 #PositiveNIPPONプロジェクト

ポジティヴヘルスの3回目の研修と、実践事例のインタビューのため、オランダに向かっているフライトの中で、Intervalとして書いています。 「人生会議」をする上での一つの手法としてのポジティヴヘルス ポジティヴヘルス~ の著者、シャボットあかねさんの「安楽死を選ぶ オランダ・「よき死」の探検家たち」の本から、改めて、「対話」する文化について、深めています。 日本でも、2019年、アドバンス・ケア・プランニング(人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・

Day2:自ら実践できないものを、人に強いることはできない。「クモの巣」を使った対話がポジティヴヘルスの土台。#PositiveNIPPONプロジェクト

6つの側面からなる”クモの巣”を対話の起点に ポジティヴヘルスは、「社会的・身体的・感情的問題に直面した時に適応し、自ら管理する能力としての健康」 というコンセプト です。これを可視化し得るものが、下記の”クモの巣”です。オランダの方の例を見てみましょう。 ①「身体の状態」 ②「心の状態」 ③「いきがい」 ④「暮らしの質」 ⑤「社会とのつながり」 ⑥「日常機能」 この6つの項目について、自己評価し、点数をつけて点を結び、可視化します。 あくまで、”クモの巣”は、「対話

Day1:「ポジティヴヘルス」を日本に拡める伝道者研修「#PositiveNIPPONプロジェクト」の始まり

2011年、オランダ発。「ポジティヴヘルス」とは? 初回の研修、そして書籍『オランダ発ポジティヴヘルス』を読み終えた今、自分なりに理解している言葉でいうと、”健康な状態”とは、数値や他者によって判断されるものではなく、自ら決めるものである。その概念、コンセプトを論理付け、調査・裏付けし言語化したものが、「ポジティヴヘルス」であると理解しています。 「ポジティヴヘルス」は、2011年、オランダでポジティヴヘルスの概念を成立させた、元家庭医のマフトルド・ヒューバー氏が提唱し