見出し画像

5、「ねえ、どんな音楽が好き?」年齢も言葉も越えてゆく合言葉 #音楽の力

ラジオ局の企画、完全招待制・15名限定のライブに当選(!)、アーティストを待つ緊張と高揚が入り混じりながら、目の前のピアノを見つめていたときの写真です。

なぜ今回このテーマを書いたかというと、今回の当選したライブで初対面同士、「どんな音楽が好き?」が合言葉、共通言語となり、お互いの名前はおろか、所属、バックグラウンド関係なしに、大いに話が盛り上がり大変楽しい時間を過ごしたからでした。
普段は、仕事でお会いする方々はもちろんのこと、子育て中の母としていつの間にかこんな気持ちを忘れかけていたな、と感じたからです。

とても月並みな言葉なのですが、「音楽」は年齢も言葉も越える、全方位的なアプローチとして、私たちの間の橋渡し、合言葉として存在してくれているなと、改めて感じました。

普段から、年齢、性別、職業、母親、父親、独身、学生、車椅子に乗っているか乗っていないか・・・。最近ではタトウーの有無が議論をよんでいたり。いつの間にか見た目などで、自分の役割や「すべきこと」が決まっているように思います。固定的観念ですね。

高齢者は《みんな》演歌が好き《なはず》
車椅子ユーザは《おとなしそうだから》ロックを聴かない《はず》

◯◯なはず、◯◯だろう、と決めかかり、特に確認もしないままなんとなくケアが成立してしまっているのが、今の現場の本音だと思います。

本当は1人1人の個の嗜好があり、好きなもの、(このテーマでいうと音楽ですが)、あって当たり前なのに、私たちはひょっとすると、先述した「見た目などで、自分の役割や「すべきこと」が決めている」のかもしれない。


個の尊重なしに、ケアは成り立たないはずなのに、どこかで決めかからず、もっともっと、年齢も言葉も越えてゆく合言葉を、ケアの現場にもっともっと増やしてみたい。

福祉の環境を設計していく上では、とても重要で、可能性溢れる問いだと思っています。


藤岡聡子
株式会社ReDo 代表取締役/福祉環境設計士
info(@)redo.co.jp
http://redo.co.jp/

私、藤岡聡子については、下記記事を読んでみてください。
・灯台もと暮らし
【子育てと仕事を学ぶ #1 】藤岡聡子「いろんなことを手放すと、生死と向き合う勇気と覚悟がわいてきた
月刊ソトコト 巻頭インタビュー
・soar
「私、生ききった!」と思える場所を作りたかった。多世代で暮らしの知恵を学び合う豊島区の「長崎二丁目家庭科室」

おまけに:
読み物:人の流れを再構築する、小さな実践について|藤岡聡子
人の流れはどのようにして新しく、懐かしく再構築できるのだろうか?その大きな問いに対して、小さな実践を綴っているマガジンもあります(本音たっぷりで書いています。)