見出し画像

猫もちゃんとわかってる

「むぎ」という猫と一緒に暮らしていた。赤ちゃんの時ウチに来て5年。お互いなくてはならない存在だった。

そして我が家に青という赤ちゃんが生まれた。
産院から青と一緒に帰ってきた時、むむっ!留守にしててようやく帰ってきたと思ったら、何連れて帰ってきたんだ!?とかなり怪訝そうだった。

もともと寂しがりやな猫だった。その上、私が生後間もない青に気を取られっぱなしだったので、むぎは青が嫌で、私に対しても怒ってるようだった。

「青がきても、むぎへの気持ちは何も変わらいよ」と何度か伝えたけど伝わらないようで、寂しそうな姿が気がかりだったが、こちらも赤ちゃんの世話でいっぱいいっぱいで、どうすることもできなかった。


2〜3ヶ月過ぎ、ようやく私も赤ちゃんのいる暮らしに慣れ落ち着いてきた頃、今までみたいに片手間にではなく、真剣にむぎと向き合って話してみた。
全身全霊と言っても過言ではない。
額に意識を集中さた。もう額から何かでるんじゃないかというほど、意識を集中させた。
(人間って誰に教わるでもなく、真剣に伝えようとすると、額を使うもんなんだなと、やりながら自分で思った)


「青が来て、今はそっちに時間も意識もとれらてて寂しいよね、ごめんね。
でも、むぎも赤ちゃんの時はそうやってんで?
ミルク飲ませてあけで、オシッコさせてあげて。
ずっとべったり一緒にいたよ。
むぎのこと大事に想う気持ちは何も変わってないよ。むぎも大事なウチの子やねん。」
話なんて聞きたくない!と逃げるむぎを、ギュッと掴んで、とにかくとにかく真剣に伝えた。

むぎは聞いてたようだったけど、結局ぷいっと走り去っていってしまった。

はぁー、伝わらなかったかなぁ。。


しかし次の日から、むぎの態度がコロッと変わった。
青の横で眠ったり、ペロペロ舐めてあげたり、私にも甘えてくるようになった。

ダンナが、むぎ急にどうしたんやろう?とビックリするくらい態度が変わった。

良かった!ようやく伝わった!
動物にも真剣に話すと伝わるもんなんですね。



ちなみに、むぎとの出逢いは、屋久島で猫をひいてしまったことからはじまった


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?