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84,000円の食洗機

パナソニックが2021年11月15日に発売した食洗機を買った。この日発売したのは工事が必要なタイプと不要なタイプの2種類だけど、不要な方のNP-TSP1-Wを購入。お値段84,000円。

女性のブログなんかで「これを理解しない、買ってくれない旦那とは離婚しろ」とまで評される食洗機。「手で洗えばいいじゃん」と男は思うんだけど、「だったらあんたが洗え(怒」とブーメランが返ってくる。

以前うちの奥さんは4万円ぐらいの製品を自分の小遣いから購入してた。男のボクからすると、それでも「4万円!?」と当時驚いたものだけど、女性の奥さんからすると「食洗機で4万円なら安いよ」と言ってた。

これはあれか。RTX3070Ti積んでメモリ32GBもあるPCが(中古だけど)17万円なんて安いよ!とボクが力説しても、奥さんには理解してもらえない話の逆バージョンか。

ちなみに奥さんは専業主婦で、ボクが毎月渡している生活費が収入源。そこから4万円を捻出するのは大変だったと思う。

その食洗機。音が大きくて、回り出すと、隣の部屋にいるボクのPCで再生しているyoutubeの音量を+15%ぐらいしないと聞こえないぐらいだった。

病気で寝込んでいる時に食洗機が回ると、騒音と振動で寝られないぐらいだった。

だから食洗機にはいい思い出がない。

そしてすぐに壊れた。

すぐにというのは語弊があるけど、4万円もする家電製品なのに「もう壊れたの!?」という短期間で家電ゴミになった。1年もいなかったんじゃなかったかな。

さすがに奥さんもショックだったのか、その後我が家に食洗機が現れることはなく、その代わり食器乾燥機がそこに鎮座した。

でも、「今はあれと同じような製品が4万円以下であるんだよねぇ」と時々呟いていたので、食洗機が欲しいことは鈍感なボクでも分かった。

そこへパナソニックが新発売するというニュース。

ボクは朝7時に起きて、7時半までベッドの中でSNS見たり、ニュース見たりするんだけど、その日の朝、スマートニュースで目についたのが、この食洗機だった。

スペックは申し分なし。デザインもよし。大きさもコンパクトに見えた(あとで分かるけど、高さがあるので威圧感あり)。

離婚ネタにされるぐらいの食洗機だ、購入を検討してみようかとベッドから起きた。

ニュースではオープン価格となっていたので値段が分からなかった。

あのさ。そろそろ家電メーカはオープン価格やめません?値段が分からない製品なんて、購入意欲がそがれるし、すぐにアマゾンで他の類似製品を買うから、大きな機会損失になってると思うよ。

それはともかく、カカクコムで調べたら、71,000円ぐらい。まぁそんなものかなと思っていたら、こちらはNP-TSK1-Wという工事が必要なタイプ(蛇口を分岐水栓に交換するタイプ)。

同じコンセプトで工事不要のタンク式がNP-TSP1-Wという製品で、こちらは84,000円。

1万3,000円も値段が上がるんかい!たっけ・・・

と思ったけど、離婚ネタにされる製品だ(しつこい)、女性にとっては費用対効果は大きいのだろう。

しかし、うちの奥さん、あまり高い製品は腰が引ける性格を持ってらっしゃる。

少し前、椅子を買ってあげようかと話したことがある。

腰痛持ちなので椅子選びにはいろいろ考えがあるようだけど、それを見かねて「椅子の王様、ハーマンミラー買ってあげようか?」と言ってみた。

アマゾンで商品を見せると「いいわねぇ」と言いながら、「これいくらぐらい?」と聞くので「グレードによるけど、10万から20万ぐらいだね」と言うと「いい、いい!いらない!」と、即拒否された。

椅子なんて下手すれば一生使うものだし、かつ毎日使うものだからこそ、いいモノはすぐに元が取れるとボクは考えているんだけど、値段を聞いてビビったらしい。

だから、84,000円の食洗機も値段を聞いてビビるかもしれない。つか、ボクはビビった。

さて、朝、顔を合わせて「おはよー」と言い合ってから、話を切り出す。

ちなみにうちは夫婦それぞれ別の部屋で生息していて、別々に寝ているので、朝「おはよー」と顔を合わせるまで生存確認ができない。

ここからはプレゼンテーション・コンサルタントでお金をもらってきたこともあるボクの本領発揮。

ちなみに名刺とか講演会でそんな肩書を書いたことはない。そんな仕事をしていると言ったこともない。でも依頼されたことが何度もある。

うちのカウンターキッチンだと、どれぐらいの大きさの食洗機が置けるの?とか、以前の食洗機、音が大きくて振動も激しかったけど、それでも便利だった?とか、まずは当たり障りのない方向から入り、食洗機に彼女の注意を向ける。

やっぱり食洗機って便利なのよねー、今はあれと同じのが4万円以下で売ってるのよねーと彼女が言う。それを待ってた。

実はさぁ、今朝ニュース記事見てたら、我らがパナソニックに今日発売の食洗機があるらしいんだよね、と言うボク。

我らがというのは、うちは夫婦ともにガンバ大阪のサポだから。ガンバのメインスポンサーがパナソニックなので、我が家では家電を買う時は基本的にパナソニックです。

「あるらしいんだよね」と、わざとらしくトボケてるけど、もちろんしっかり下調べしてる。値段はもちろんのこと、2種類あり、それぞれのwebページをPCに表示させてあり、奥さんが興味を持てば「これなんだけどね」と、すぐに見せられるようにしてある。

値段を聞いてビビられると困るので(ボクはビビった)、値段が書いてあるページは隠しておく。

ちなみに買うならポイントがつく楽天で買おうと思っていて、アマゾンより安く(11/15当日の話)、楽天で最安、即日発送のショップはすでに調べてあり、そのショップのページはもう開いてある。でも隠しておく。

まずメーカー公式サイトの商品ページを見て「さすがパナソニック、デザインが素敵」と気に入った奥さん。

「これ、寸法はどれぐらいなんだろう」と言うので、寸法が書いているページを見せる。もちろん次のタブに表示させてある。

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この図を見た奥さん、メジャーを持ってカウンターキッチンを測りに行った。そして「何回も測ってるから分かってるけど、大丈夫だわ」と言う。

「じゃぁ買う?買ってあげようか?」と言うと、「ほんと!欲しい!」と即答。

「ちなみにいくら?」と奥さん。ここが勝負どころ。

「84,000円」。勝負どころで直球しか投げない旦那。

「たか!さすがにパナソニックは高いわね」と奥さん。いらないと言うか?

「ありがとうね、旦那!」

引かへんのかい。

まぁそんなわけで午前中に楽天で注文し、即日配送、翌日の午前、無事到着しました。

わかっちゃいたけど、でかい。

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19kgもあるので、さすがに筋トレマニアのボクでもひとりでこれ抱えて階段を登るのは危ない(我が家は入り口が1F、住居は2Fという賃貸住宅)。

ちなみに佐川さんがインターホンで「でかいので気をつけてくださいね」と言ったぐらい。

宅配さんが、「大きい」とか「重い」ではなく、「でかい」と言うのを初めて聞いたよ。

奥さんと一緒に運んで、たくさんのテープを剥がして、設置。

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タンクの分だけ高さがあるので、実際に置いてみるとかなりの威圧感がある。地震対策はなにか考えないといけないかもしれない。

早速洗い物を試す奥さん。今日到着の食洗機のために洗い物をさぼって・・・じゃなく、溜めていた奥さん。

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なお、奥さんの話だと、予洗い不要の食器タイプでも、結局こまめに食洗機の中を洗わないといけないから、予洗いした方がいいのだとか。

タンクへの注ぎはここから。

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以前の4万円の食洗機は注ぎ口が背面にあったので、重い水を持って後ろ側に回る必要があり、こぼしそうで大変だったと言ってた。

実際のところ、どうなのか

また騒音と振動に耐える日々が始まるのかと覚悟しながら買ったので、心の用意はできてた。

しかし、値段ゆえか、パナソニックゆえか、「本当に洗ってるの?本気出してる?」というぐらい音がしない。

いや、まじで。

「電源入れた瞬間は安心させておいて、絶対10分後ぐらいに本気出した爆音出すよね」なんて斜に構えていたら、音がしないまま終わってしまった。すすぎも乾燥も。

まじか。

こんなに静かなのか。

同じ時刻、床を元気に走り回ってたロボット掃除機とプラーバ君の方がよっぽどうるさい。

そして揺れない。振動しない。

あの4万円の食洗機はなんだったのだ。

洗濯機が「終わったよー」とピーピーピーと鳴らしてもほったらかしにしてると、置きじわ防止で回り出すじゃない?あの時の「ほわーん」という音に似てる。でも音量はそれの半分もしない。

「回ってるね」と分かる程度の低音がするぐらい。ほんとに「こんな回し方で洗えるんだろうか?」と思ったぐらい。いや、中見えないんで、どれだけ回ってるか分からないんだけどね。

もちろんキレイに洗えていたし、ちゃんと乾燥もできてた。食器の置き方に工夫は必要なようで、奥さんはいろいろ試している様子だったけど。

男からすると確かに安くはない家電製品だけど、「ありがとうね!」という奥さんの笑顔を見たら、買ってよかったと思いました。

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