雑美✫シャイン

私の名前は円行寺雑美。
今年から私立図書館付属中学校に通う14才の中学生!
え?
中学校に通ってるならそりゃ中学生に決まってるだろって?

うん!!!!

元気いっぱいの魔法少女だよ!
空元気でもね、出さなきゃやっていけないの。
平成初期生まれのあなたたちおじおばには理解の外でしょうけど、今、中学校は絶賛デストピアなのです。
デストピアなのDEATH。
平和な世界に雑味を広めてご飯をなんか美味しくなくさせる悪者、「The arts(ザーツ)」をとっちめるため日々戦ってるの。
いけすかない名前よね。Theの読みはザじゃなくてジだろうに。


『DEATH』*

「キュア死神」であるところのきらりちゃんがそう唱えると、宿敵であるところの「闇マザー∴(ゆえに)匿名にちゃんねら暴走天使アンジェラかほり」は膝から崩れ落ち絶命した。
闇マザーなもんで闇属性は効かないとばかり思わされていた私達プリ※※※(※※※は任意の点Pもしくは好きなサツマイモ料理)はそりゃもうビビりたおしたもんだ。

きらりちゃんはいらない子としてシリーズ序盤から赤い部屋に閉じ込めて水と粉ポカリしか与えていなかったのだけど、さすがに空気が汚れて埃だらけになってたから換気した途端に逃げ出したんだよね。

空気汚し埃職人のきらりの分際で強敵を倒しちゃったものだから、監禁の罪を隠しきれなくなった他のプリは全員お縄についたってわけ。


今私はフィリピンで逃亡生活を送っている。
ついさっき、きらりからの追っ手が来たが返り討ちにした。
もはやこの国にもいられない。
もう10年にもなるか、いつまで逃げ続けなければならないのだろう。
思えば、あの頃は私も光り輝いていた。
やりなおしたい。
せめて、せめてきらり本人の手で引導を渡して貰えたなら。
しかしいかんせん私は闇属性だ。







* きらりちゃんは呪文の詠唱なしで魔法を使えるんだ!